早秋紅葉ざんまい林道探索 浜通り地方林道 編(2日目) 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2019.11.04 
浜通り地方林道編 [1] [2] 
の木々が赤や黄色に染まって秋の気配が漂う大平林道のダート区間。すれ違う車は一台もなく、林道の心地よい静寂さを独り占めで味わいながら進みます。う〜ん、秋の林道が醸し出す、心にぐっと染み入るようなこの雰囲気が最高なんだよなぁ!
の後、再び片貝川の橋を渡ると、その直後に鋭角で切り返す左折のダート分岐が現れます。ここは林道の途中にある「大平」集落で、左折側は「大平林道坊木支線」ですが、そこは民家の集まる集落への入口にもなっています。本線、支線林道共に生活道路になっているんですね。なので道端に電柱が立っています。
木支線林道の分岐を振り返るとこんな感じかな。樹木に隠れてよく見えていませんが、実はここから支線側のすぐ先に数軒の民家が見えています。そして支線側の路肩には赤茶にサビてイイ感じにくたびれた鉄板タイプの林道標が2つ立っており、懐かしく思い、そして見覚えのある林道ライダーの方も多いことでしょう。
→ 林道標を眺める!
→ 林道標を眺める!
→ 付近を調べる!
平集落の民家の脇を抜けて延びる坊木支線林道は今回はパス。分岐はそのまま直進して大平林道本線を進みますが、しばらくは道すがらに畑地が広がります。やがて路面は再び舗装となり、道端に無住となった民家が現れますが、ここまでは大平集落の中を進む区間となっているみたいですね。
→ 振り返る!

大平林道の紅葉

ニシキギ

大平林道の紅葉

コマユミ
平集落を後にすると伐採斜面をなだらかに登り詰めていきます。しかし、地形的な険しさはほとんど感じられません。道すがらには「山」というよりも「丘陵」と言った方が相応しい地形が広がり、路肩から見晴らす雑木の森の赤やオレンジ、黄色がパッチワークのように混ざり合う紅葉がきれいだったです。

ヤマウルシ

ヤマウルシ
葉に色づいた伐採斜面を登り詰めていくことしばし、やがて海抜688mの大平林道最高所地点を通過します。といってもそこは「峠」になっているわけではなくて、下り坂が現れないまま終点までほぼ平坦なコースが続きます。両脇には杉の植林地が広がっていましたが、途中で見かけた小さな伐採跡地では、思わずハッとさせられる美しさで真紅に染まったヤマウルシがそこかしこに!

ヤマウルシ

ヤマウルシ

ヤマウルシ

ヤマウルシ
色からオレンジ、真紅の赤まで微妙な色付きの違いで林道沿いの伐採跡地を埋め尽くすよう紅葉ていたヤマウルシ。伐採跡などの明るい二次林や林の縁などでよく見かけますが、ここはヤマウルシが好むそのような場所なんですね。伐採跡地に立ち入って歩き回り、顔を近づけて美しい色づきを観賞しますが、ヤマウルシはかぶれる植物です。不用意に触れることだけはしないように注意します。

ヤマウルシ
マウルシの紅葉が美しかった伐採跡地を後にして、原野のような山林を平坦コースで進んでいくと、いきなり林道標が現れるこの地点が大平林道の終点。周囲には淋しい山林が広がり、WRの鼻先に酪農を営む集落への分岐があるだけの場所になっています。林道標が設置されていなかったら、どこまでが林道区間なのか絶対に分かりませんが、ここは道なりに進んで塙町那倉「日向」でR349号線に退出します。
→ 林道標を眺める!
「田舎〜のバスは〜オンボロ車〜っと!」林道区間を過ぎてR349号線を目指して町道区間をのんびりと進みますが、途中でボロボロの廃バスが放置されていました。国鉄バスならぬJRバスですが、一体いつの時代のバスでしょうか? 昔は国鉄バスが生活交通路線として林道や、どんな田舎にも走っていたものですが、自家用車の増加と過疎化で路線廃止が続出、現在、塙町にJRバスは運行されていません。ここ「那倉」地区では福島交通のバスが超過疎ダイヤで細々と運行されているのみですよ。それにしても紅葉した雑木に淋しく埋もれたバスは哀愁を感じさせますなぁ・・・。

ツタウルシ
んだこれは?! 国道に向かってさらに町道を進んでいくと、道端に松の1本の松が生えていますが、なんとその幹が真紅に染まっているじゃないですか! メラメラと炎に包まれたかのような赤さに立ち止まって眺めてみますが、実はこれ、紅葉したツタウルシに松の木が雁字搦めで巻き付かれた姿でした。スギの木に巻き付くツタウルシはよく見かけますが、しかし松の木に巻き付くのは珍しいな〜。
町那倉「日向」でR349号線に退出したら右折して県27号線に乗り継ぎ、北茨城市との境界手前の那倉「鳩ノ宮」で県道から左折。町道経由で鮫川村に入ってR289号線を目指します。昨日、土砂崩れでたどり着けなかった四時川林道に今度は反対側からアプローチしてみるつもりですが、急ぐわけでもなく時間もたっぷりあるので、たまには国道ではなく町道経由でのんびりと向かってみようとの目論見です。
27号線から町道へと左折して進んでいくと、途中で住民がいなくなった廃屋もあって厳しい過疎の現実を見せつけられました。さらに台風19号もしくは10月25日の集中豪雨で集落を流れる沢が氾濫したのか、路肩崩壊した町道の付け替え復旧工事が行われているらしく、被害の傷跡が生々しかったです。
→ 廃屋を眺める!

ツタウルシ
27号線から町道経由でR289号線へと向かいますが、途中で右に曲がるところを間違えて左折してしまい、気がつくと一気に登り詰めて山林の斜面に大きく拓かれた放牧場の脇に出ました。通りがかった時には牛の姿はなかったですが、塙町は農林業が盛んなその一方で、肉用牛や乳用牛などの飼育や、ブランド牛などの和牛繁殖も行われているみたいです。というわけで予定していた道を間違えて放牧場に出てしまいましたが、「この先行き止まり」というわけでもないので、適当に彷徨いながら放牧場伝いに下ってそのままR289号線を目指します。

オオモミジ
牧場を下って塙町那倉「長谷地」〜鮫川村渡瀬「十日塚」近辺をR289号線へと移動中。道すがらに眺める雑木の森のモミジの紅葉がとても綺麗でしたが、この時は手持ちの地図を眺めてもすっかり現在地がさっぱりな状態に陥っていましたが、ここは山深い山中でもないので別に慌てません。「やがて国道に出られるだろう」と、道端の紅葉を眺めながら塙町から鮫川村へとのんびりWRを進めます。
らね! 適当に進んでいたら案の定、鮫川村渡瀬「十日塚」でR289号線に突き当たりました。左折すると棚倉町方面ですが、ここは右折して「いわき勿来インター」方向に進んで四時川林道入口に向かいます。ちなみにこのR289号線は昨日、大規模な土砂崩れが発生、土嚢で完全封鎖されていたのを目撃した国道です。
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