No.N-020
下小谷線 |
■王滝村 ■全線ダート ■接続→一ノ瀬線 ■市ノ瀬線から分岐して山中に延びる |
森林地帯の深部を目指すラフなダートには作業道の香りがどことなく漂って |
……こんな感じ…… ■御岳御厩野線と滝越三浦線とを連絡する一ノ瀬線から分岐しているピストンダートの林道。分岐元である一ノ瀬線から入線すると、直後の急坂にて山の尾根筋に取り付き、以降は水平コースにて森林地帯の奥へと延びている。路面的には突貫工事で開設されたような、どことなく作業道の雰囲気が漂うが、伐採作業に従事する関係車両の通行もそれなりにある模様。従ってバラスト補充などの路面維持の補修もしばし行われているらしく、ある程度のガタガタ感はあるものの、荒れやガレなどは見られず基本的には走りやすい。尾根筋付近を走るため、それなりに開放感で明るい1本となるが、風光明媚な付近一体な林道網の中にあってはやや地味な存在となる。 |
■三浦ダムへと至る滝越三浦線を目指して御岳御厩野線から一ノ瀬線へと入り、そのダートを進んでいくとやがて右手に現れるのが下小谷線の入口です。分岐の股の地点に木杭の林道標が設置されているので、ここが名のある林道であることはすぐに分かりますが、分岐直後から急勾配にて斜面を駆け上がる様子や、まるで突貫工事で開設したような路面状況には、ぱっと見すると作業道の香りがほのかに漂います。果たしてその先はどのようになっているのか、木曽山中の未知なる下小谷線への突入を目前にしてまさに胸躍る瞬間です! | |
■入線直後の急坂を一気に駈け登ると、その先は山肌の斜面の棚にへばり付くような平坦コースとなりました。もしかするとそこには激しいアップダウンが控えているかもしれないとも思いましたが、ここは四輪の通行する林道なので、作業道のような過激さはなかったようです。 | |
■ただし、林道の位置する地形的な険しさはかなりのものがあり、路面を維持するのはなかなか大変みたいです。厚く堆積した土を取り除いた土砂崩れの痕跡がそこかしこで目に付きました。そして右手路肩は奈落の底へと落ち込むような断崖のような斜面になっています。 | |
■放っておけば、自然の作用ですぐに通行不可と化してしまいそうな過酷な状況下にある下小谷線のダートですが、そこは明らかにトラック系車両の通行に支障がない程度に補修の手が加えられていました。とすると、この奥でなにか作業が行われているのでしょうか? | |
■「一旦停止 伐倒・集材作業中 王滝林業有限会社」…ん、これは? さらに下小谷線のダートを進むと、路肩にこのような立て札が掲げられていましたよ。一般車両がここを通行することはないので、これは林道を往復する運材トラックに注意を促すものでしょう。この地に森林鉄道が縦横無尽に走ったかつての面影はもはやありませんが、それでも林業は密かに今なお盛んなようですね。
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■「や・ば・い!」先述の立て札地点から少し進むとその先に一台のバンが! この下小谷線に一般車両が入り込むことは不可能なので、これが山菜採りの車であるはずはありません。とすると、どうみてもこの地に立ち入りを許可された関係車両に間違いなさそう。幸いにしてタイミング良く車両のそばに人の気配はありませんでしたが、それでもここに存在してはいけない身である当方としては、ぐずぐずせずに立ち去るのが賢明というものでしょう。
→バンの周囲を調べる! |
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■というわけで、早々にその先へと前進しますが、途中、路面がヌタ場のようにぬちょぬちょな地点がありました。この軟泥と化した土は、元々は左手の斜面が崩れて堆積したものらしく、そこを重量のあるトラックがタイヤでこねくり回した結果、このような状態になったものと推測されます。よって、ここは関係車両の通行安全の観点からも早急なるバラストの敷設が必要かもしれません。 | |
■その後、路肩からこぼれ落ちそうなほどに大量にまバラストの敷き詰められた見晴らしのきく地点が現れました。そしてここでは山肌の木々が伐採された結果であると思われますが、下小谷線で唯一の御嶽山が望める地点となっています。
→景色を眺める! |
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■で、右手に御嶽山の雄姿を眺めつつ前進すると、やがて砂利まみれな下小谷線のダートはプツリと途切れて終点を迎えます。見た目的には林道開設工事の途中でいきなり道が途切れているような感じであり、今後さらに延長されそうな雰囲気もありますが、そこいらへんの予定は不明です。エンド地点であるここは上空が大きく開けているので、開放的な場所ではありますが、とくに何もなく目に映るのはどこまでも広がる深い森林のみ。そしてじっとたたずんでいると、ビィ〜ン、ビィ〜ンというチェーンソーの音がどこからともなく聞こえていたっけなぁ。
→探索終了! →付近を調べる! →その先の様子をうかがう! →振り返る! →引き返して一ノ瀬線に向かう! |