宮塚山林道 / Miyatukayama 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2019.04.29 / No.TO-102 
 [ 所在地 ]神津島村 [ 状態 ]ピストン舗装 [ 接続林道 ]天上山林道 [ 分岐林道 ]-
 天上山登山のアプローチルートで景色は素晴らしいが、えげつない劇坂が続く舗装ピストン

津島随一の幹線道路「神津本道(都224号線 / 神戸山多幸線)」から分岐する宮塚山林道の起点です。神津島に存在する「林道」は本線的役割の天上山林道を含めて3本であり、うち2本はその支線となっていて、全ての林道が接続しあっています。というわけで天上山林道をたどって進むと必ず通りがかりますが、林道は島内観光の目玉であり、神津島最高峰の「天上山(てんじょうさん / 571.8m)」登山のためのアプローチルートにもなっているので、登山口へと向かう観光客のレンタルスクーターやレンタカー、宿の送迎車両やタクシーなどの通行をたまに見かけます。なお、林道標が分岐を曲がった数メートル先に設置されています。
→ 林道標を眺める!
塚山林道の起点を振り返るとこんな感じ。左右に延びてるのが天上山林道で、左折側が島では「村落」と呼ばれる島内唯一の住宅密集地方向で、天上山登山口を訪れる際にも必ずそちら側からやって来ることになります。林道標と共にそれを示す道標が立っているので迷うことはありません。なお、探索時には木製バリケードがポツンと路肩に除けられていましたが、島内の林道にゲートは存在していないので、これは台風などで倒木や崖崩れが発生して林道の通行が規制された時のためのものでしょうか?
→ 道標を眺める!
道終点の白島登山口を目指して入線すると、すぐに途切れることなく連続する登り坂が開始します。ちなみに宮塚山林道の延長距離はおよそ2.7キロ。起点の標高は236mで終点の標高は371mなので、高低差135mを2.7キロで進むことになります。大雑把に平均すると10m進んで5m登ることとなり、そのことからも林道の勾配のキツさがわかると思います。そんな坂道を登坂していくと、右の路肩に傍に案内標の杭が立つなにやら怪しい階段が現れました。
→ 案内標を眺める!
→ 入口を眺める!
木・やどりっ木を眺めて再び宮塚山林道を前進再開。なおも坂道は途切れることなく続きますが、林道探索的には味気なくコンクリ舗装されてはいるものの、連続急勾配もエンジン付きなら鼻歌まじりで快走! ちなみに神津島での林道開設の歴史は意外と古く、天上山林道の開設着工は戦前の昭和9(1934)年2月で、この宮塚山林道の開設着工は昭和48(1973)年10月のことだったらしいです。また、昭和38(1963)年には秩父山林道の開設工事が着工されていますが、秩父山林道はその後なぜか「林道」ではなくなった模様。現在、島内の林道は天上山林道と神戸山林道、そして宮塚山林道だけですよ。
がて林道は天上山直下の山腹にとりつくと、えげつないほどの急勾配が連続します。おでこを地面に擦り付けるような劇坂区間であり、徒歩や島の貸し自転車では勘弁していただきたいところですが、オフバイク的には問題なし! キツい傾斜角度によってWRが自然発車で転倒しないことにだけ注意すればよかったかな。そのような鬼坂地点に限って素晴らしいパノラマが開けていたりしますが、島のボロいレンタカーでは劇坂での路駐は怖いですよ〜。
→ 海を眺める(観音浦方向)!
→ 海を眺める(神戸山方向)!
→ 海を眺める(名組湾方向)!
らに急カーブを伴ったえげつない鬼坂区間が続きますが、同時に道すがら素晴らしいいビューポントも連続します。車同士が離合するには幅員は狭くてレンタカーでの路駐は難しいですが、身軽で小回りのきくエンジン付きならそのような心配は無用。そのつど一々立ち止まってしまいますが、狭い神津島のことなので林道の探索時間は余るほどたっぷりとれるので、時間を気にせず木の向くまま景色を眺めながら進みます。
→ 海を眺める(式根島・新島方向)!
の後、林道は山腹の鬱蒼とした常緑樹の森へと進みます。伊豆諸島の島々が浮かぶ開放的なパノラマ区間とは打って変わり、密林チックな雰囲気が漂いますが、ここにも案内標が立っているのを発見! 観光客が立ち寄ることのないマイナーな見どころスポットがこのような地点にもあったみたい。ここで後方から2人連れのレンタルスクーターの観光客が通りがかりましたが、「なぜここで立ち止まっている?」と怪訝な顔で素通りしていきましたよ。
→ 入口を眺める!
望台出現! 鬱蒼とした山腹の斜面の森を通ってさらに登坂していくと、上空が開けてきて高度の感じられる開放的な雰囲気が漂ってきます。路肩の藪の向こうには山裾から海にかけての眺望が広がっているはずですが、生憎と路肩からは全く見えておらず、残念に思っていたところに現れたのが「宮塚山林道の展望」の案内標が立つこの展望台。天上山への白島登山口はもう近いですが、是非とも立ち寄っておきましょう。
→ 道標を眺める!
→ 展望台に登る!
望台から美しい海を眺めたら、宮塚山林道終点の白島登山口を目指してラストスパートです。なおも続く登り坂を進んでいくと、途中に山道入口がありました。山道は島の集落からそのまま天上山を目指す「白島登山道」で、途中には「那智堂」と「電波塔」がありますが、距離もあって急坂なので、天上山を目指す観光客のほとんどは林道経由で向かいます。
→ 道標を眺める!
→ 入口を眺める!
してたどり着いた宮塚山林道の終点がここ。天上さん登山の6合目で、車が数台止められる駐車スペースと登山客のための「白島トイレ」が完備され、休憩用のベンチと各種案内板と登山用の「杖」も用意されていました。さすがに神津島最高峰たる天上山だけは登ってみようかと思いましたが、空は生憎の曇り空。ならば日を改めて快晴の時に登ればいいだけの話なので慌てません。この場はすぐに立ち去って宮塚山林道の探索は終了としておきました。なお、山頂を目指す場合はそれなりの時間がかかるので、訪れるのは時間的余裕もとれる午前中スタートの方がいいでしょう。ざっと半日くらいはかかります。
→ 探索終了!
→ 引き返して天上山林道に向かう!
→ 案内板を眺める!
→ 振り返る!
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