2024 雪景色を求めて適当に東北旅 〜男鹿・津軽・八甲田・下北〜 2月3日(土) 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
2日目  盛岡市→ 鹿角市「大湯温泉 Oyu onsen元の湯旅館 もどる  






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東北旅の2日目は盛岡駅前からスタート。盛岡駅にある駅レンタカー営業所の営業開始時刻は朝8時なので、それに合わせて駅に向かいます。しかし、やっぱり朝の盛岡は寒いぜぇ。積雪はないですが、気温は0度くらいだったと思います。







寒いので、まずは駅ナカの立ち食いそば家の「天玉そば」で腹ごしらえ。昔は駅ごとに味の違った立ち食いそばがあって、鈍行鉄旅では短い停車時間を利用して食べ巡るのが楽しみでしたが、今はどこも同じ味のチェーン店だらけになってしまい、駅そば巡りもつまらなくなったな〜。お値段もこれで普通に600円越えするし・・・。







レンタカーを借りたら秋田街道を(R46)を西に向かって進み、秋田県との県境「仙岩峠」を目指しますが、今は温泉がとても恋しくなる季節。途中「雫石町」で国道から県212へと外れて「葛根田川」沿いに北上し、「岩手山」の南の中腹に湧く「玄武温泉」に立ち寄ってみました。

ちなみに今日の宿は秋田県「鹿角市」の「大湯温泉」。十和田地方の林道探索ではよくお世話になったお馴染みの温泉宿ですが、そこに泊まること以外はこれといってなにも決めていないです。観光スポット巡りや温泉巡り、グルメ探訪するわけでもなくて、適当に雪道を走って一日中ドライブするだけです。

限られた探索時間に追われつつ林道を駆け巡る林道ツーリングとは異なって、気の向くまま適当にレンタカーでのんびり走るだけの旅ですが、本当はそういう旅こそが最高の贅沢だったりするんだぜぇ。







玄武温泉に到着しました。全国的に有名な「小岩井牧場」にほど近いこともあって、かつては冬ともなれば大勢のスキー客で賑わったと思いますが、今は生き残っている宿が2軒しかない寂れたこの温泉地となってしまい、日帰り入浴可能だったのは葛根田川の川辺に立つ「玄武温泉ロッヂたちばな」だけでした。







おや、誰もいませんね。手拭い片手にフロントを訪れてみますが、フロントは無人状態でした。どうしたものかと思っていると、奥から番頭さんが現れて、「料金は後でいいから」との嬉しいお言葉をいただき入浴させてもらうことにしますが、まだ日帰り入浴の受付開始時間前だったみたいだな。







温泉分析書 第01-01340-01号
源泉名 / 玄武温泉(こそでやまの湯)
源泉所在地 / 岩手県雫石町大字長山第1地割字有根5番37
温泉分析申請者 / 玄武温泉組合
泉質 / ナトリウム-炭酸水素・塩化物線(低張性中性高温泉)

[ 湧出地における調査及び試験成績 ]
調査者及び試験者 / 社団法人 岩手県薬剤師会
調査及び試験年月日 / 平成13(2001)年7月13日
泉温 / 49℃(調査時における気温22.7℃)天候:雨
湧出量 / 125l/min(掘削・動力揚湯)水中ポンプ(7.5Kw)管径50.0mm
知覚試験 / 黄色微混濁にして、微かに硫化水素臭を有し無味である。
PH値 / 7.0
ラドン(Rn)含有量 / 7.22×10-10キュリー・ラドン/kg(1.98マッへ)
蒸発残留物 / 1.663g/kg(180℃)

[ 適応症、禁忌症等 ]
療養泉の一般適応症(浴用)
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性
病後回復期、疲労回復、健康増進。
本温泉による適応症(浴用)
きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病。
温泉の一般禁忌症(浴用)
慢性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血
その他一般に病熱進行中の疾患、妊娠中(特に初期と末期)。
本温泉の泉質による禁忌症(浴用)
特記事項なし

平成13(2001)年7月13日
指定分析機関名 / 社団法人 岩手県薬剤師会
脱衣場に掲げられていた温泉分析書です。色々と書かれていますが、この温泉は特に皮膚病と火傷に効き、角質を柔らかくして古い角質を剥がれやすくしてくれるのが特徴らしく、そのため「美肌の湯」と呼ばれて女性に喜ばれているんだって。







浴場に一歩足を踏み入れると、ムワっとした熱気と温泉臭が! 初めて訪れる温泉はこの瞬間のワクワク感がたまりません!







カラッポだけど、これってかけ湯用のお湯溜まり? それとも飲泉用の蛇口? ここ最近使われているような気配がなかったけどさ。







ロッヂたちばなの浴槽です。浴槽に湛えられた湯はくすんだ黄緑色のような鶯色をしており、これぞ東北の温泉といった感じです! ロッヂたちばなでは「こそでやまの湯」という源泉を使用しているそうですが、泉質はナトリウムー炭酸水素・塩化物泉(低張性中性高温泉)で、泉温は49℃。







浴槽を独り我ものにして金気臭漂う熱い湯に身を浸していると、いやが上にも冬の東北旅の旅情が高まってきますが、ふぅ〜、冬の東北だばやっぱす温泉だべな〜。







こちらは内湯に併設された半露天風呂。外の景色がよく見えますが、湯は内湯から供給されるため泉温が内湯よりも低く、開け放たれた窓から入ってくる冷気との相乗効果で寒さもひとしお。即座に内湯へと逃げ込みますが、内湯に移動する僅かな時間さえも全身が凍りつくような寒さでした。







半露天の浴槽にはこんな感じで内湯の湯が注がれていましたが、注ぎ口の周辺には黒緑色をした濃厚な温泉成分が結晶化してガビガビ!







半露天から外には茶色い特徴的な崖が見えていますが、あれは玄武岩の柱状節理。玄武温泉の位置する雫石町には「玄武洞」など、玄武岩の柱状節理が多くあるそうで、それが温泉名の由来になったのだとか。







半露天の浴槽から見えている玄武岩の柱状節理の崖です。外は凍てつく寒さで、崖から滴る清水が凍結して白い氷瀑が出来上がっていましたが、この日の雫石町の最高気温は0℃で最低気温はマイナス3.4℃。







結局、入浴料金600円は帰りがけに現れた従業員のお姉さんに支払ってロッヂたちばなを出発しましたが、玄武温泉を後にしたら秋田街道(R46)に戻り、再び西に進んで秋田県「北秋田市(旧田沢湖町)」へと向かいます。

秋田県への県境は仙岩峠の真下を貫く「仙岩トンネル(2544m)」で越えますが、トンネルを抜けた先のパーキングでょっと停車。周囲の景色を眺めてみますが、標高の高い県境付近の気温は半端なく寒く、立ち止まる車はもちろん、わざわざ景色を眺めるために立ち寄る観光客の姿は全くなかったです。







うぅ、寒い! 真冬の黒々とした雪雲が上空を覆う仙岩峠付近の山々。眺めているのは国道の東に位置する「地森(じもり / 990.6m)」のある方向ですが、尾根付近は吹雪いているのか、その先に連なる山々は霞んでよく見えていませんでした。







最大望遠で眺めた地森の山腹。山腹の斜面は厚く積雪に覆われていてあからさまに寒そうですが、地森山頂付近の2月の平均気温はなんと-6.6℃! 最高気温でさえも-4度という世界であり、林道や登山道がないので真冬に立ち入る酔狂人はいないでしょうが、まあ、人が簡単に凍死する気温ですなぁ。

ちなみにパーキングの標高は500mほど。気温は軽く氷点下を下回っていますが、さすがにあの山々の尾根付近ほどは低くはありません。ただし、吹き付ける粉雪まじりの風で体感温度は徐々に低下。県境の山々の寒さを実感したら出発します。







仙岩トンネルを抜けて秋田県「仙北市」に入ったところでもう1湯入浴したくなったので、旧田沢湖町の市街地でR341へと曲がり、その後は県127(駒ヶ岳線)→県194(西山生保内線)と雪道を進んで乳頭温泉郷の「大釜温泉」までやって来ました。なかなか趣のある建物ですが、廃校となった校舎を再利用しているらしいです。

そんな大釜温泉が位置するのは「先達川」上流の標高770mほどの場所。旧田沢湖町の市街地ではそれほどでもなかった雪が、ここでは人の背丈を超えるほどに!







温泉遺産 「源泉かけ流し風呂」認定証所 大釜温泉殿
貴宿は、日本古来よりの温泉入浴法に適した源泉かけ流し風呂へのこだわりを、
今日まで継承されました。
ここに、貴殿の温泉文化への情熱と湯守の精神に敬意を表すとともに、
源泉かけ流し風呂を「温泉遺産」として認定いたします。

平成19(2007)年1月1日
日本温泉遺産を守る会 代表 野口悦男
でた! いっとき流行った自称温泉評論家による「温泉遺産」とか「温泉◯◯◯」とかいう認定ですが、温泉といえば、「温泉ソムリエ」とか「温泉マイスター」などの民間資格取得が話題になったこともあったなぁ。

なんやかんやいっても認定にはお金を取るのであり、早い話が資格商法の一種ですが、ちなみに温泉ソムリエ認定セミナー料金は26400円、温泉ソムリア認定ツアー35200円、温泉ソムリア認定講座は28600円。

また、資格習得後のランクアップとしては、温泉入浴指導員38500円、温泉利用指導員198000円(!)、温泉健康指導士16500円、温泉観光実施士11000円、水・温泉ORP評価アドバイザー35200円などがありますが、どれも結構なお金を取られます。

それらは国家資格ではなく「お金を払えば称号を与えますよ」というだけの、法律上の定めがない名乗った者勝ちな民間資格。資格付与業者の養分になるだけですが、それでも特に芸能人の取得が多いのは、温泉ソムリエなどの肩書があれば、旅番組や温泉レポートで仕事につながる可能性が高いからだったりするんだぜぇ。







そしてこれが入浴料金700円を支払って入った大釜温泉の浴場。床のタイルには温泉成分が付着して結晶化しており、浴場内は温泉臭が濃厚な湯煙がもうもうと!

これぞ温泉というべき風情ですが、そんな大釜温泉の泉質は酸性含砒素ナトリウム塩化物硫酸塩泉。長ったらしい泉質名がいかにも効能ありそうですが、大釜温泉の効能は慢性皮膚病と真菌症(水虫)なんだって。







タオル片手にハダカになって浴場に入ると、浴槽の縁に結晶化した温泉成分がガリガリに付着しているのを目撃しました。まさに本物の温泉浴場ならではの光景ですが、淡いピンク色をした結晶は見た目的にもきれい!







浴槽にはバルブ付きのパイプで引かれた新鮮な源泉が注がれています。源泉掛け流しというやつで、湯は火傷しそうなくらい熱かったですよ。







ふぅ〜、整うぜぇ。漂う温泉臭といい、湯触りといい、大釜温泉は最高だな! ちなみにここ乳頭温泉郷には黒湯、孫六、大釜、妙乃湯、蟹馬、鶴の湯、休暇村の7温泉がありますが、本物の温泉はそのうち6つだけ。

黒湯については火山性の噴気ガスに川の水を注いで作った人工温泉で、また、先達川下流の田沢湖温泉郷も実は乳頭温泉からの引き湯温泉だったりします。

そんな感じの乳頭温泉郷の温泉ですが、各温泉の日帰り入浴料金は次の通り。
黒湯温泉 / 800円  孫六温泉 / 600円
妙乃湯 / 1000円  蟹場温泉 / 800円
鶴の湯 / 700円  休暇村 / 800円
[ 2024(令和6)年現在 ]







あー、それから大釜温泉には嬉しい露天もありました。内湯からガラスの引き戸を開けてすぐの場所に浴槽が設けられています。







内湯から外に出てすぐの場所に設けられている露天。引き戸をガラリと開ければ即座に湯に入れるので、外がどんなに寒くてもこの距離ならたぶん大丈夫! 寒い季節は浴場内と寒い外気との温度差が引き起こす急激な血圧の変化、すなわち某芸能人も命を落とした「ヒートショック」によるまさかの死亡事故が怖いからな〜。

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