町道 茂螺湾上稲牛線 / Morawankamiinaushi |
林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 探索日 2022.08.01 / No.H-CYO-003 |
[ 所在地 ]足寄町 [ 状態 ]完抜ダート [ 接続林道 ]上稲牛林道 [ 分岐林道 ]雪の沢林道・天幕の沢林道・キンイチナイ林道 |
かつての「茂螺湾幹線林道」がそのまま昇格、快適フラットダートで楽しめるダート町道! |
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[ 町道茂螺湾上稲牛線についての補足 ] 足寄町道茂螺湾上稲牛線は茂螺湾幹線林道がその前身で、元々は「林道」であったものが「町道」に昇格されたもの。そのため、資料によっては路線名が現在もなお「茂螺湾幹線林道」と記載されていますが、町道化された時に撤去されたのか、現地に林道標はなくて、その代わり町道標が設置されています。というわけで厳密には「町道」ですが、実質「林道」とほとんど変わりありません。 |
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西は「西クマネシリ岳(1635m)」、東には「雌阿寒岳(1499m)」が位置して東西に長い足寄町南部にあって、足寄町市街地から東におよそ17km。足寄川支流の稲牛川を遡った民家も稀な足寄町「上稲牛」に位置する町道茂螺湾上稲牛線の入口です。具体的には足寄市街地からR241を阿寒湖方向に進み、途中の足寄町「中足寄」で国道から右折して道なりに町道足寄白糠線→町道足寄白糠2号線と乗り継いで行くと、やがて右折してく町道茂螺湾上稲牛線の入口が町道標と共に現れます。ちなみに直進側(画像右手)は上稲牛林道。
→ 振り返る! |
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ぽつんと1本の町道標が立っているだけの起点から眺めた町道茂螺湾上稲牛線。ここは最寄りの幹線道路からも遠く離れ、観光スポットもないこの場所をツーリングライダーが通りがかる機会はかなり少ないと思われますが、隣接する本別町からダート林道を乗り継いでオンネトーや阿寒湖、足寄町北東部の林道群に移動するさいの近道というか、お約束のルートになっているため、林道目的のオフライダーには通行価値は高いと思います。
→ 町道標を眺める! |
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北海道では林道でも町道でも御構いなしに現れるシカ除けゲート。入線直後、ダートが森の中へと入っていく地点に設置されていましたが、フェンスゲートの金網には赤スプレーで「しめて」と書き殴られた板が掲げられていましたが、通過後にゲートの丸棒間抜きをスライドして閉じるのが面倒くさいのか、開けっ放しで立ち去るヤカラが多いのですなぁ。 |
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シカ除けゲートを後にして本格的に町道茂螺湾上稲牛線の探索を開始。ゲートを通過するとなだらかな勾配区間が始まりますが、町道入口の標高は243mで、町道ダートの最高所地点は320m。まずは高低差77mをだらだらと緩く登り詰めていく感じです。 |
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肝心の路面状況ですが、さすが足寄町が管理する町道ダートだけあって。路面状況はすこぶる良好! 軽いアップダウンを交えての緩い登りが続くダートは快適であり、もしもここが林道であったならば、それこそ「極上林道」と称されていたと思います。
→ 景色を眺める! |
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心地良いアップダウンが続いて気分は上々! 見通し良好につき、エンジンにものを言わせた高速巡行でガンガンに駆け抜けるも良し、のんびりトコトコ進むも良しで、オフを自分ペースで満喫できますが、道すがらに広がる森の雰囲気は明るく、本州ではよくあるスギやヒノキ一辺倒で薄暗いばかりの植林地をゆくダートとは大違いです。 |
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その後、緩い登り坂を登り詰めて標高320mの町道ダート最高所地点に差しかかりました。といってもそこは明確な「峠」になっているのではなくて、緩くたわんでそれまでの登り坂が気がつくと下り坂に転じている感じ。眺望が望めるわけでもないので、普通は走りに夢中になって一気に駆け抜けてしまうと思います。 |
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ほとんど勾配を感じさせない極めて緩い下り坂を駆け下っていくと、やがて前方で森が大きく開けているのが見えてきますが、ここで町道茂螺湾上稲牛線は起点がある上稲牛から山一つ隔てた「キナワシモラワン川」の源流部へとたどり着いたみたいです。 |
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その後、町道ダートは螺湾川支流のキナワシモラワン川沿いに切り拓かれた牧草地に沿って進んでいきます。大きく開けた牧草地伝いにストレートな平坦コースが続き、これまで以上に気分は爽快ですが、たぶんここが町道茂螺湾上稲牛線のハイライト区間。オフライダーならば絶対に「ヒャッハー!」の雄叫びをあげてしまうと思います。 |
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そして再びシカ除けゲートですが、これは町道起点付近に設置されていたものとセットになったゲートですね。明治時代の乱獲によって一度は絶滅寸前にまで追い込まれた北海道のエゾシカですが、その後個体数が回復。現在はシカ除けゲートを設置しなければならないほど増えてしまい、食害が問題になっているんだよな。 |
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シカ除けゲートを通過して牧草地沿いに進んでいきます。路肩にはヤブカンゾウの花が咲いてのどかな雰囲気が漂いますが、ダートの雰囲気は牧場ダートそのもの。とても足寄町が管理している「町道」には見えませんが、ちなみにこの牧草地区間では、雪の沢林道および天幕の沢林道の右折分岐が存在しています。しかし、探索時には林道標を見つけられず、結局、分岐を未撮影のまま通り過ぎてしまったのが悔やまれるぜぇ。
→ 路肩を眺める! |
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その後も道すがらに連なる牧草地を眺めつつキナワシモラワン川伝いに進んでいくと、やがて鋭角に切り返す右折ダート分岐が現れますが、右折分岐していくダートは町道茂螺湾太(もらわんぶと)線。しかし、分岐に設置されていたのは町道茂螺湾上稲牛線の町道標でけで、町道茂螺湾太を示す町道標は立っていなかったです。
→ 振り返る! → 路肩を眺める! |
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町道茂螺湾太線の分岐は道なりに直進して引き続き町道茂螺湾上稲牛線のダートを進んでいくと、茂螺湾川を渡る「開明橋」が出現。ダートは地図上では川筋に寄り添っていても、実際には水辺は見えていないので、ここで茂螺湾川の流れを眺めておきました。
→ 茂螺湾川を眺める! |
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支線林道発見! 開明橋を渡って牧草地帯の中を進んでいきますが、町道茂螺湾太線分岐からおよそ1.5kmで左折ダート分岐が出現。路肩には簡素な木板タイプの林道標が設置されており、それによれば左折分岐しているのはキンイチナイ林道であることが判明!
→ 林道標を眺める! → キンイチナイ林道の様子を眺める! → キンイチナイ林道に突入! |
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キンイチナイ林道分岐を過ぎると、そこから500m先で道664(モアショロ原野螺湾足寄停車場線)に突き当たって町道茂螺湾上稲牛線はエンドになります。すぐそばには「足寄動物群化石発掘現場」があるため、その標柱と町道標が立っていますが、それ以外にはなにもない原野の真っ只中の場所なので、左右のどちら進むべきかで悩むかもしれませんが、オフライダー的には右折した5km先に入口がある町道茂足寄上螺湾線に乗り継ぐのがおすすめ。左折するとおよそ3.7kmでR241(足寄町「螺湾本町」)に至りますが、ここで右折すると引き続き町道ダートを楽しみつつR241に至ることができるんですね。
→ 螺湾本町方向(左折 / R241方向)を眺める! → 振り返る! → 付近を眺める! → 探索終了! |
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