豊田・湯沢林道 / Toyoda・yuzawa |
林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 探索日 2018.12.30 / No.F-212 |
[ 所在地 ]塙町 [ 状態 ]完抜舗装 [ 接続林道 ]- [ 分岐林道 ]- |
延長距離3kmほどで塙町北部の里山地帯を駆け抜けて豊田・湯沢集落間を連絡する全線舗装林道 |
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塙町の未知なる林道を求めてやって来た塙町東河内「豊田」地区にある豊田・湯沢林道の起点です。しかし、付近は田圃が広がる農村地帯。林道があるような立地には見えにくいですが、県75号線(塙泉崎線)沿いのこの地点が林道入口で、具体的な場所はR289号線から県75号線へと入って浅川町方向に2キロと少し進んだ地点です。でも周囲には何もないので、福島交通さんの平日1日2便しかバスのやって来ない「豊田バス停」が唯一の目印かな。 |
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そしてこれが正面から眺めた豊田・湯沢林道起点の様子ですが、行く手には豊田集落の民家が見えていて、舗装された林道は生活道路感丸出し! ここが林道だとはにわかに信じ難いですが、それでも林道起点ということで木杭タイプの林道標がちゃんと存在しています。なお、県道から林道区間に入線すると、その直後に左折する道がありますが、豊田・湯沢林道は直進側なのでそちらには進まないように。
→ 林道標を眺める! |
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県道から入線して豊田集落の民家の脇をかすめて進んでいくと、家並みが途切れた先で山林内へと緩い登り坂で入っていく豊田湯沢林道。もしかしてそこで舗装が途切れてダートが開始するのかと期待してみますが、なんだか期待薄な予感・・・。 |
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予感的中。路面はその後も舗装路が続いてしまい、期待していたダート区間が現れることはなかったです。そればかりか、やがて行く手の山林が開けて林道沿いに田圃が出現。こうなると雰囲気はまさに農道であり、林道臭さがほとんど感じられません。 |
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山林内に開かれた田圃に沿って進んでいきますが、道すがらに見えていた田圃は耕作放棄地でした。枯れススキに覆い尽くされて荒地と化した光景は無残でしたが、昔のお百姓さんが眺めたらなんと思うことやら・・・。福島県に限らず各地の丘陵地帯や里山の林道ではよく見かける別に珍しくもない光景ですが、しかし、日本の農業は大丈夫なのかな〜。 |
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耕作放棄地とくれば次に目にするのは廃屋民家でしょう。林道のか細い舗装路をたどってさらに進んでいくと、山林内に開かれた田圃の途切れた地点に一軒家を発見。おそらく林道沿いの田圃を耕作していた農家に違いないですが、農業従事者の後継者不足と高齢化、そして村の過疎化で離農してしまったのでしょうか? というわけで農道および生活道路としての役割が失われていた豊田・湯沢林道、それなのに立派に施されたアスファルトが虚しい・・・。
→ 廃屋家屋を眺める! → 廃屋納屋を眺める! |
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廃屋民家の傍を通って山林木立を抜けていくと、蛇行する下り坂で再び耕作放棄地を眺めながら進んでいきます。ここは蛇行した下り坂になっていましたが、塙町東河内近辺は阿武隈山系のなだらかな丘陵地帯。地形的に険しさは見られず、林道の勾配も時たま現れるアップダウン程度の起伏に過ぎなかったです。 |
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薄茶色に染まった冬の詫びしい山林を眺めながら淡々とWRを進めますが、ここも耕作放棄地。帰宅後、地理院地図で確認したところ、林道の道筋に沿って水田を示すマークが記されていましたが、実際の現地の様子はこんな感じ。もはや田圃は廃止されてすっかり荒地と化しており、田圃の見回りをする軽トラの姿も全く見かけなかったです。 |
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林道沿いに続く耕作放棄地が途切れて山林内に再び入っていく豊田湯沢林道。樹林が両脇に迫って日当たりが悪いためか、路面に白い積雪が見られました。積雪量は1センチにも満たなかったですが、しかし、林道の空気の冷たさは格別。日中でも雪が溶けていませんね。 |
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アップダウン程度の登り下りを繰り返しながら似たような景色が続く山林内をダラダラと進んでいきます。冬の舗装林道は寒さが侘しく身に染みるだけでつまらんですが、ここで豊田・湯沢林道で唯一のビューポイント地点に差しかかりました。標高は437mで林道最高所地点にほど近い地点です。せっかくなので冬の寒々とした景色を眺めておきますよっと・・・。
→ 景色を眺める! |
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しかし、標高の差で寒さはこうも顕著に違ってくるのか・・・。県道の林道入口では路面に積雪は一片も見られなかったのに、標高441mの林道最高所地点に近づくにつれて路面は徐々に白く覆われてきます。積雪量は大したことないですが、それでも林道起点との標高差194mは大きくて、林道の寒さも断然度合いが違ってくるんだぜぇ。 |
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そしてついに路面は雪に覆い尽くされてまっ白になってしまいました。通常ならば黒々と味気ないだけのアスファルトも、白銀に染まったこの時ばかりはハッとするほどの美しさを見せてくれるんですね。それでいながらスタックするほど雪は積もっていないので気を揉むこともないのですが、でも油断は禁物。なぜって、積雪の下の舗装路面が凍結している箇所があったりもするのでね。特にカーブでは要注意です。 |
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純白と化した舗装路を進むことしばし、やがてたどり着いた終点がここ。付近に民家もない淋しい山林に延びる町道との突き当たり地点であり、終点を示す林道標も未設置でした。というわけで豊田・湯沢林道の探索は終了ですが、そういえばここで棚倉町在住だというオバサン二人連れの車に呼び止められたんだっけ。積雪した林道が通行可能かどうか、そして林道がどこにつながっているのかを尋ねられましたが、棚倉町在住の地元民といえども一般の方が林道をわざわざ通行することは滅多にないらしく、豊田・湯沢林道がどこにつながっているかを知らないんですね。ちなみに町道を県75方向に左折した先には半ダートの入山細茅林道の入口があり、また、町道を右折して県242方向に進むと、その先には全線舗装の鍬木田一本木II林道および鍬木田一本木林道の入口がそれぞれ現れます。
→ 探索終了! → 振り返る! |
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