2022 北海道林道探索ツーリング 8月3日(水)曇りのち小雨 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
7日目[4]  釧路市「釧路 Kushiro→ 釧路市「釧路 Kushiro もどる  






ガソリン給油量 9.22L 給油回数3回 ガソリン代 1681円 総走行距離 231.3km / ダート走行距離 62.6km トップへもどる


無名峠から坂道を下って進むことおよそ3キロ、ダートは塘路湖北岸のほとりに下ってきます。突然左手に現れる塘路湖に感激しますが、ここからR391に突き当たる林道終点までは1.7キロほどの湖畔ダートがさらに続きます。晴れていれば最高に爽快なのでしょうが、この天候なので爽快さがほとんど感じられなかったのが残念・・・。







林道路肩にまで水際が迫る塘路湖です。今にも泣き出しそうな鉛色の空に覆われた湖面はさざ波一つ立っておらずとても静か。眺めているのは標茶町「ボンオンネウシ」方向ですが、ちなみに対岸までの距離はおよそ700mくらい。

そんな塘路湖は釧路湿原の東に位置する周囲18キロ、面積62平方キロ、最大深度7mの淡水湖。釧路湿原国立公園に含まれていてワカサギが生息していますが、塘路という名称はアイヌ語の「トー+オロ」に由来し、「湖(沼)+の所」の意味だそうです。







東西に細長い塘路湖北西の湖岸、「ワッカナイ」付近を前進中。木々の隙間から湖面を眺めつつ、湖と湿地に挟まれたダートをR391に向かって進んで行きます。







林道右手、「向オンネツ川」が塘路湖に流れ込む河口付近の広大な湿原。釧路湿原も遠目には緑の絨毯が敷き詰められたように見えますが、すぐそばまで近づくとこんな感じなのかもしれません。湿原は人の背丈を超える草原に覆われており、水辺や沼が見えているわけでもなく、向オンネツ川がどこを流れているのかもさっぱりです。









ダート分岐発見! えらくビチャビチャで水溜りだらけの湖岸ダートを進んで行くと、国道に突き当たる終点の直前地点で右折分岐が現れました。分岐の傍に白い鉄板タイプの林道標とおぼしき標識が立っているので近づいてみると・・・?







シラルトロ林道発見! 白い鉄板に近づいてみると、それは塘路林道から乗り継ぐ予定のシラルトロ林道の林道標でした。この林道は「シラルトロ沼」湖畔伝いに走るR391と並行する形で塘路林道から「茅沼」とを結ぶ延長6キロほどの林道ですが、その入口は塘路林道終点の手前地点に位置していたんですね。

というわけで、すぐさまシラルトロ林道に乗り継いでもいいのですが、しかし、塘路林道の終点はすぐそこ。まずは国道に突き当たる終点まで塘路林道を往復してから突入することにします。ちなみに地理院地図には現地の状況が反映されておらず、塘路林道からのシラルトロ林道分岐は記されていません。







R391に突き当たるこの地点が塘路林道の終点ですが、見ての通り林道標は設置されていなかったです。国道をハイスピードで走行しているとあっという間に通り過ぎてしまうので、こちら側からアプローチする場合は注意が必要。







国道まで数百メートルを往復してシラルトロ林道の起点に戻ってきました。この林道は釧路湿原エリアでは名の知られた林道なのですが、森の中へと向かうダートはそれなりの草深さを呈している様子。ここ、本当に通り抜けられるんだろうな・・・。







まずは草深いワダチダートのストレートで開始していたシラルトロ林道。入線直後の直線区間を駆け抜けると登り坂が開始しますが、ここで虫食い舗装が出現! 緑色にコケむしたアスファルトが車両の通行の希薄さを物語りますが、まさか、根釧原野の片隅にあるシラルトロ林道が半ダートの林道だったなんて・・・。







舗装はすぐに途切れてすぐにダートは復活しますが、その後も虫食い舗装は数回繰り返されました。しかし、この林道を舗装する意義って一体何なのだろう? ダートは濃霧に包まれた深い森の中を小砂利ダートで登坂していきますが、アスファルトではないこの未舗装こそがシラルトロ林道にはふさわしいのにな!







シラルトロ沼の東方に広がる鬱蒼とした森を抜けて、連続勾配を登りきるとダートは尾根筋に取り付きますが、ここで眺めの良いビューポイントが現れます。







林道路肩からの眺望です。現在地点の標高は100mほどしかありませんが、周囲には視界を遮る高い山がないので、目の前に広がる広大な森の先にシラルトロ沼の湖面が小さく見えていました。晴れていたならば最高に素晴らしい眺めなんだろうけどさ。







その後、下りコースに転じますが、同時に草深さも一気に増大してきます。両脇から迫る藪と路面を覆い尽くさんばかりに繁茂する夏草。ダートは今にも藪に埋没してしまいそうな心細い状況ですが、これがまた楽しかったりします。







しかし、有り難いことにダートが藪に埋没してしまうことはなかったです。左右の路肩から迫る巨大なフキの葉にワサワサと身体を擦られながらも、意外とまともであった小砂利質のワダチダートをしばらく下っていくと・・・。







やがて路肩の藪が開けて左右に延びるダートに突き当たります。引き続きR391への出口を目指してシラルトロ林道を進む場合は左折しますが、T字路になっているこの地点の状況は振り返ってみるとよくわかります。







T字の左折側から振り返るとこんな感じ。前方右手から手前がシラルトロ林道ですが、直進方向の路肩に林道標らしき物を発見! まだシラルトロ林道の探索途中でしたが、見逃すことができるはずもなく急ぎ駆け寄って林道名を確認してみます。







予感的中! やっぱり林道標でした。林道標には「シラルトロ支線林道」と記されており、これによって直進方向はシラルトロ林道の支線林道であることが判明! 延長距離は2493mと短めだったので、立ち寄りピストンしておくことにします。







起伏がどこまでも続く広大な牧草地の中を進むシラルトロ支線林道のダート。路面は程よく踏み固められた小砂利質で走りやすいものの、その一方で雰囲気的には農道っぽさが色濃くてあまり林道臭は漂っていませんが、道すがらに現れる林道標によって「ここは林道である!」ことを再確認できました。







道すがらに連なってどこまでも広がる牧草地。昔の入植者が苦労の末、シラルトロ沼上流の「シラルトロエトロ川」流域に広がる湿地や原生林を切り拓いてできあがった風景ですが、支線林道の道すがらにはこのような景色がひたすら続きました。







曇空で荒涼とした牧草地帯を進んでいくとY字分岐が出現! しかし、このような分岐が手持ちの地図に載っているはずもなく、当然のこととして道標の類は一切設置されていません。進むべき方向にとても迷いますが、勘を頼りにまずは左折します。







残念、左折側はダメでした。分岐を左折するとダートはドロっぽい土質となって森の中へと入っていきますが、いかほども進まぬ地点で横倒しで行く手を塞ぐ倒木が・・・。雨で濡れたヌタヌタな土質ダートを、無理して倒木を乗り越えてまで進む気には起きなかったので、先ほどのY字分岐まで引き返します。

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