2024 絶海の孤島「利島」林道探索 弾丸ツーリング 5月11日(土)晴れ 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
1日目[3]  神新汽船「フェリーあぜりあ」で利島に上陸! もどる  






フェリー運賃 / 4470円 バイク輸送運賃 / 9881円 トップへもどる


その後は独り占め状態の客室のカーペットに寝っ転がって過ごしましたが、午前中からグーグーと昼寝で熟睡できるわけもなく、やがてヒマに任せて左舷甲板に出てみると、前方の水平線上に最初の寄港地である神津島の島影が見えていました。







やがて神津島が目の前まで迫ってきますが、すぐ目の前で岬のように海に突き出しているのはちょうど神津島の北端地点で、三角錐をした「神戸山(269m)」。海に向かって落ち込む斜面の断崖がよく見えていますが、あの神戸山には神戸山林道があって、そういえば2019(令和元年)に探索したんだっけなぁ!

なお、神戸山の山頂から逆に海を見下ろすとこのような「絶景」が広がっています。







神津島に接近すると、フェリーあぜりあは「神津島港(前浜)」を目指して島の西海岸を南下していきますが、ただいま「背負崎」の前を通過中。小山のように盛り上がった標高91.5mの背負崎とその断崖がよく見えていますが、その右に見えている建物は神津島で唯一の日帰り温泉「神津島温泉保養センター」ですよ。







おお、何度眺めてもやっぱり凄え! 海に突き出た背負崎から視線を上に向けると、すぐそこに天上山とその西側の高さ500mにもおよぶ壮絶な断崖がよく見えていますが、相変わらず凄まじい迫力ですね。これぞ神津島というべき眺めであり、神津島を初めて訪れる者は、まずこの景色に圧倒されてしまうことでしょう。

ちなみにあの断崖の上、すなわち天上山から海を見下ろすとこのような「絶景」が!







島の西海岸伝いに名組湾、長浜、沢尻湾を順次眺めながら進んでいくと、すぐに前浜海岸の神津島港が見えてきます。今日は風もなくて海は穏やかなので、島の東側の「三浦漁港(多幸湾)」ではなくて、予定通り神津島港に入港するみたいです。







あぁ、美しいぜぇ! 久しぶりに眺めた「神津島ブルー」に染まる海面。陽射しを受けてど美しく煌いていましたが、ここも「東京」なんだよなぁ!







11時50分、フェリーあぜりあは定刻通り神津島に到着しました。下船客はというと、やはり天上山へのリュック姿のトレッキング客が多いようで、恐れ多くも「山ガール」を自称するの山姥グループの面々が連れ立って下船していくのを目撃!

ちなみに神津島の出港時刻は12時10分。出港までの20分間で貨物の積み下ろしが急いで行われますが、この日はフェリーの乗組員も応援に加わった人海戦術にて、大量の漁業用の発砲スチロール箱が荷下ろしされていました。







やや?! お勤めご苦労様ですっ! 神津島に限らず伊豆諸島の島々では、港にフェリーや客船が入港するタイミングで必ず警視庁のお巡りさんがやって来られます。どのような者が島にやって来たかなど、不審者も密かにチェックしているので、島に滞在中、悪事を働くと島からの唯一の出口である港で必ず捕まります。







ボオォ〜! 12時10分、汽笛を鳴らしてフェリーあぜりあは次の寄港地の式根島に向けて定刻通りに出港! 式根島への到着予定時刻は13:00で所要時間は50分です。

神津島の北北東およそ9.5kmの式根島までの所要時間としては、時間がかかり過ぎと思うかもしれませんが、神津島港〜野伏港間の航路そのものの距離はおよそ20kmほどなので、それを考慮すれば50分という所要時間は妥当なのかなぁ。







神津島のシンボル天上山を背後にそびえる神津島港を後にして、次なる寄港地の式根島に向けてエンジンフル回転で加速していくフェリーあぜりあ。あの天上山に登って絶海の景色を眺め、そして島内の林道を探索しまくったことがつい昨日のように思い出されましたが、きっとまたいつの日にか再上陸するその時までさようなら〜。







神津島を出港すると同時に左舷デッキに向かうと、沖に「恩馳(おんばせ)島」が見えています。恩馳島は神津島から西におよそ4km地点に浮かぶ2つの大きな岩礁と、無数の小さな岩礁からなる岩礁群の総称で、最も高い地点は海抜60m。







続いて右舷デッキから行手を眺めてみると、もうすぐそこに式根島(画像右端)が見えていました。そしてそのすぐ先には新島(画像中央)が、さらにその先の水平線(画像左端)には三角形をした利島の姿も見えています。

このように「御蔵島」以北の北部伊豆諸島の島々は、それぞれの距離も近いので、離島とはいっても意外と密集感が感じられるんだよな〜。







その後、右手にのっぺりとした煎餅のように平べったい小島のすぐ傍を通過していきますが、小島のように見えているのは実は式根島の西端付近であって、位置的には最西端の「海驢立(あしかんだち)鼻」から「袴ヶ崎」にかけての海岸。

式根島の西部には人家が全くなくて、大昔の噴火で溶岩が100mほどの厚みで堆積した平らな形をしているので、海上から眺めると、式根島の沖に浮かぶ小島のようにも見えています。ちなみに海岸に連なるあの海食崖の高さは50〜70mくらい。







式根島西部の海驢立鼻の沖を通過した後、続いて島の南端の「長堀鼻」の沖を過ぎるとフェリーあぜりあは船首を東に向けて、島の南部にある野伏港方向に大きく半円を描くように右回頭していきます。そしてそのタイミングで前方には利島と、そのさらに向こうに位置する大島の島影が重なって確認できますよ。







水平線には天高くそびえる三角形をした利島の島影が! その後方にはうっすらと大島の縞影も重なって見えていますが、しかし、利島を形成する「宮塚山(507.5m)」の傾斜と島を取り囲む断崖の凄いこと! 利島唯一の集落は怒髪天を突くような鬼坂だらけで知られていますが、斜め45度のあの斜面を眺めればそれも納得っす!







式根島の野伏港に向かって前進しながら右に回頭中、前方には新島がすぐそこに見えています。画像右端には「新島港」がある「本村」の集落が見えていて、島の北部にそびえる「宮塚山(432m)」まで見通すことができ、山頂付近には「新島中継局」のFMラジオと地上デジタルテレビ放送の中継用電波塔も小さく確認できました。

ちなみに、あの新島中継局から海を見下ろすと、眼下には最高に素晴らしい「絶景」が広がっているのみならず、付近の島々の位置関係がよく分かります。







さらに野伏(のぶし)港に接近していくと、やがてエンジン音も静かになって惰性で進むような感じとなり、左舷デッキからも式根島の陸地が見えてきて・・・。







式根島の北部、野伏にある野伏港の岸壁が見えてきました。港には真っ赤な小さな灯台が立っていましたが、あれは高さ10.7mの「野伏港ふ頭灯台」です。







13時ジャスト、式根島に定刻通り到着しました。下船客、乗船客共にほとんどありませんでしたが、なぜか10名以上もの少年少女サッカーのちびっ子たちが賑やかにきゃっきゃと乗船してきたんだっけ。

式根島では特に貨物の荷下ろしや積み込みもなくて、お客さんの乗下船が済むと、その後は13:10の出港時刻まで停泊しますが、しかし、ここ野伏港でもやはり警視庁のお巡りさんが! デッキからデジカメで撮りまくる当方と何度も視線が合ってしまい、「そこの怪しい奴、降りてこい!」と職質されないかと気まずかったぜぇ・・・。







なお、式根島野伏港に停泊中、右舷デッキから後部を眺めると、右手には式根島、そして左には新島が同時に間近に見えていました。

具体的には式根島最東端(画像右)の「平床岩」と、新島最南端(画像左前方)の「神渡鼻」が同時に見えていましたが、両島の間が最も狭まった海峡は幅が2.5kmしか離れていないので、クロールで泳いで渡れそうなこの近さなんだよな! ちなみに両島の間に小さくちょこんと見えている小島は無人島の「早(はん)島」です。







ボオォ〜! 13時10分、汽笛を鳴らしてフェリーあぜりあは野伏港を離岸、新島に向けて出港しますが、それにしても「島対抗のちびっ子サッカー大会に遠征?」とでも思うくらい、岸壁ではちびっ子たちへのお見送りが盛大だったなぁ!

というわけで利島を定刻通り出港しましたが、新島の到着予定時刻は13:30。さすがに新島はすぐ目の前なので所要時間もたったの20分です。そのため、式根島〜新島間の2等運賃は290円、特2等で430円、1等でも570円しかかりません。ただし、250cc以下のバイク輸送は5540円もするのでそのつもりでね。

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