探索日 2009.01.12
No.C-155

大山第2支線 ■富津市 ■全線ダート ■接続→大山支線
■大山支線から分岐して山中に延びる

 放置に任せて荒廃の一途をたどる砂地クレバスが難所な半廃道化ダート  

 ↓連続下り坂開始地点までは荒廃ムードを楽しめもしますが、クレバスが現れ
 始めたら要注意! 房総ならではの泥とは異なった砂地の荒れはちと厄介かも。


……こんな感じ……
■封鎖状況にある大山支線から分岐するピストンダート。その入口から人気の絶えた放置による荒廃臭が漂い、また実際にも半ば廃道化しているのが現状な1本。ダートの行き着く先は某企業が全国的に実施する植樹林へとつながっているようで、そのアクセス林道的な役割を担っていたと思われるが、その後の荒れが酷くもはやその面影はない。入線するとしばしの平坦区間を経て急カーブでの下り坂が始まるが、それと同時にクレバスが出現。タイヤに絡みつくようなモッサリとした砂地路面に走る溝はちょっとした難所となっている。クレバスはやがて消えるが、その後は藪の繁茂が酷く、雑草に埋もれて道筋自体も怪しくなってきてしまう。

■房総でのメジャー林道である大山線から分岐する大山支線を進むと存在する大山第2支線の入口です。分岐元である大山支線と併せて「大山第2支線」と呼ばれることが多く、かつ大山支線自体が無常にもチェーン○鎖されているため、ほとんど探索する機会がない1本に。その入口はご覧の通りいかにもな「放置」の香りが漂っており、なかなか雰囲気のあるイイ状況で出迎えてくれました。ちなみにここにもチェーンゲートの支柱がありますが、ゲートそのものは廃ゲート化している模様。
■では、さっそく大山第2支線に突入しちゃいますよ…。
■大山第2支線に突入するとダートはこんな感じでした。路面には落ち葉が堆積、大きな木の枝や石ころなどもバラバラと散乱、やはり雰囲気的には放置系の荒廃感がどことなく…。路肩にしっかり組まれたブロックの擁壁の存在を見る限りでは、それなりにお金をかけて開通させた林道にも見えるのですが、これは一体どうしたことでしょうか?
■僅かな下り坂となった平坦路っぽいダートを進みます。ここは元々は砂利が敷き詰められたダートであったと思われますが、それも今ではこんな状態に。車両の通行の痕跡であるタイヤのワダチがないですよ。ワダチが。永きに渡る放置によって路面がすっかり均されてしまったようです。
■ここまでのところ特に目立った荒れはないようですが、全面的に路面を覆う枯草が荒廃感を演出。この様子じゃぁ、関係車両の通行はもはや途絶えていると思って間違いないようですね。雰囲気的には味があってイイですけど。
■遺棄されたダートというと、すっかり自然回帰していたり、道そのものが消失して走行不可というケースもしばし見られますが、大山第2支線についてはそこまでは至っていないようです。なので、ここは適度な荒廃感を満喫できるといったところでしょうか。今のところはね…。
■で、そんなダートをしばらく前進すると徐々に下り坂区間が始まるのですが、それと同時に落ち葉や雑草まみれの苔むしたダートにはクレバスが出現。林道でよく見かけるゴム板による流水対策もされていないようなので、坂を下るにつれて洗堀の深さが増大することが予想されました。
■クレバスが走り、すっかり荒廃したダートをさらに前進します。クレバス自体は大して深くはないようですが、路面はもっさりとした砂地というか目の細かな砂利質っぽいので、不用意に近づくと淵がボテっと崩れてしまいそうな感じでした。ただし、走行的には大したことはありません。
→クレバスを調べる!
■「やった、林・道・標・発見!!」進むにつれて荒廃の度合いを僅かづつ増大させるダートを進むことしばし、とある路肩にコンクリブロック製の林道標が! これぞまさに林道標ハンター冥利に尽きるというものですが、まさかこんな所にてお目にかかるとは…。 それには 「昭和61年度 大山林道第2支線 新設工事起点 北斗建設(株) 千葉営林署」と記されています。ということは、元々の大山第2支線区間はここまでであり、以降は延長開設された区間というわけですね。ちなみにそれは昭和61(1986)年開設とあるので、現在(2009年時点)までにはすでに23年の月日が経過。こんなさして重要でもない山中の林道、そりゃ、23年も時が経てば荒廃もするわな…。
■林道標発見地点を過ぎると下り坂は突然その傾斜角度を増大、それにつれて路面に沿って走るクレバスの存在もさすがに無視できないようになってきます。いよいよこの辺りから大山第2支線名物である本格的なクレバス区間がスタート、かなりの緊張感を強いられるようになるので、そういうのが苦手な方は林道標設置地点で引き返しておいた方が無難でしょう。
■「うひゃぁ…!」急カーブの連続するキツい下り坂を慎重に降りて行くと、ここにいたってクレバスがその猛威を発揮。カーブに沿って斜めに路面を横切る箇所が! その淵は相変わらず小砂利でモサッとしているので不用意には近寄れませんが、でもここを横断しなければ先へは進めません。まったく厄介な地点ですよ、ここは!
■これでクレバスが路面を斜めに横切っている様子が分かると思います。そのまま路面左手を通るスペースはないので、ここはどうしても溝を越える必要が…。
→クレバスを調べる!
→「うわぁッ?!」
■クレバスを行く手側から眺めると、さらにその状況が分かると思います。溝に落ち込んでも死亡することはないでしょうが、砂地なので脱出するのにはそれなりの時間と汗を掻くハメに…。
■その後もクレバス区間は続きますが、難所は先述の斜めに横切っている地点なので、以降はフラつかないように足元を見定めて進めばたぶん大丈夫でしょう。路面の濡れた梅雨時以外はね…。
■「それにしても大山第2支線、これほどだったとは…!」クレバス続きの急坂を降りきると山間部の谷間のような窪地に差しかかります。ここではもうクレバスは見られませんが、その代わり道そのものが自然回帰で消失してしまったような雰囲気に。冬枯れの時季だというのに周囲は枯れ藪まみれで、どこが道筋であるのかよく分かりませんよ。あはは。
→もう引き返す…
→さらに大山第2支線を進む!