伊ヶ谷
  三宅島の見所スポット[ 伊ヶ谷エリアのジオスポット ] 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
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  伊ヶ谷エリア
  伊ヶ谷エリアのジオスポット
    1伊ヶ谷

村営バス「伊ヶ谷港」バス停から徒歩1分

伊ヶ谷
〜三宅島を作る最も古い地層〜
三宅島火山で最も古い地層が、阿古の夕景浜から伊ヶ谷にかけての海岸線に見えています。
この海岸線は、地形がなだらかな三宅島にあって珍しく深い谷が刻まれ、50mに及ぶ高い海蝕崖も発達していて、
古い火山体であることがわかります。

港の背後に見える地層は、数千年前から数万年前に形成されたもので、港からすぐ上、標高40m付近の崖からは、
その証拠となるAT火山灰が見いだされました(吉田・小林 1997)。
この火山灰は.新島や八丈島でも見つかっています。

2000(平成12)年噴火当時は、伊ヶ谷港周辺の崖が崩れたり、泥流が押し寄せたりしたため、
海産物豊かな磯浜は砂浜に変わり、海底の環境も大きく変化しました。
[ GEO POINT ]AT火山灰 Aira-Tanzawa tephra
26000〜29000年前に、南九州の姶良(あいら)カルデラの大噴火で放出された軽石や火山灰は、
日本列島とその周辺に広く降下しました。この地層は、時代を特定するよい指標(鍵層)になっています。
この火山灰の色は白っぽく、
火山ガラス(発砲したマグマが急に冷やされたときにできるガラス)がたくさん含まれているのが特徴です。

断崖に近づく道はなくて港から眺めるしかないジオスポット伊ヶ谷

大船戸湾に面した伊ヶ谷港に立つとなによりもまず最初に、海の美しさではなくて、 海岸線に連なる高さ 50 mもある海蝕崖に圧倒されてしまいますが、地層の露出した垂直に切り立つあの断崖がジオスポット「伊ヶ谷」です。

断崖の地層は数千年〜数万年前にかけて形成されたもので、三宅島を形成する最も古い地層だということです。なだらかな三宅島の地形の中では珍しく深い谷が刻まれ、見上げるほどの高さの海蝕崖が発達していることから、 さらに遠く離れた南九州で26000〜29000 年前に発生した大噴火で放出された軽石や火山灰が地層から見つかったことにより、この海岸線が古い火山体ということが分かるらしいですよ。

断崖直下には砂浜が見えていますが、 2000 (平成12) 年の噴火で崖が崩れたり泥流が押し寄せたため、それ以前は磯浜だったのが砂浜に変わってしまったそうです。





ジオスポットを眺めながらのダイビングもいいなぁ

ジオスポット伊ヶ谷の断崖を目の前に眺める伊ヶ谷港のすぐ右手は、ダイビングスポットになっているらしくて「DIVING 伊ヶ谷」の看板が立っていました。 ここを訪れた時もダイビングを楽しむ若者グループがいたんだっけ。





伊ヶ谷港の桟橋からも断崖の全貌が見えています

伊ヶ谷港の入口脇に立つジオスポット案内板から伊ヶ谷港の桟橋を進むと、ここからも大船戸湾の背後に連なる断崖が一望に見渡せます。さらに断崖の上を三宅島一周道路(都212号線)が走っているのも桟橋から確認できますよ。

見所となる断崖まで近づけず、手で触れることのできないジオスポット伊ヶ谷ですが、その代わりアクセスだけは簡単。伊ヶ谷港を訪れるだけでOKです。

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