2025 冬景色の海を眺めて適当に東北旅 〜津軽沿岸・津軽海峡・陸奥湾沿岸〜 2月1日(土) 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
2日目  盛岡市→ 五所川原市五所川原温泉ホテル Gosyogawara onsen Hotel もどる  






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チゴキ崎の海岸を後にして、その背後の海抜35mほどの海岸段丘の上に立つチゴキ埼灯台にやって来ました。目前に海を見渡す素晴らしいロケーションですが、ここは海風が強くて雪が吹き飛ばされてしまうのか、地面に積雪はほとんど見られなかったです。でもその代わり容赦無く吹き付ける風が死ぬほど冷たい!







うおおー、こいつは神々しいぜぇ! 灰色の雲間から海面へと降り注ぐ光のシャワー、そして眩しく光り輝く海面を目前にしてそびえ立つ白亜のチゴキ埼灯台。チゴキ埼灯台で遭遇した自然が織りなす奇跡の一瞬です! えへへ、今日はなんだかやたら祝福されているような気がするなぁ!

[ チゴキ埼灯台 ]
塗色構造 / 白塔形
灯質 / 単閃白光 / 毎5秒に1閃光
光度 / 24万カンデラ
光達距離 / 18.5海里(およそ34262m)
塔高 / 13m
灯高47m
初点灯 / 1954(昭和29)年4月6日
位置 / 北緯40度24分9秒 / 東経139度56分9秒







チゴキ埼灯台を示すプレートです。地名はチゴキ「」なので灯台名はチゴキ崎灯台となるのかと思いきや、灯台名はチゴキ「」なんですね。このように灯台名は埼と表記される場合がほとんどですが、それは地図を作成する機関には「国土地理院」と「海上保安庁海洋情報部」の2つがあるから。

つまり、海図を作成する海上保安庁では陸地が海に飛び出した場所を「埼」と記すのに対して、陸地の地図を作成する国土地理院ではそれを「崎」と表記しますが、灯台を管轄管理しているのは海上保安庁なので、国土地理院の地図でも灯台名には埼の字が使われているというわけ。

また、ほとんどの地図は国土地理院の地図をベースにしているため、たいていの地図は国土地理院に倣って灯台名に「埼」が使われています。







チゴキ埼灯台
位置 / 北緯40度24分53秒 東経139度56分54秒
高さ / 地上〜頂部13メートル 水面〜灯火47メートル

光度 / 24万カンデラ
灯質(灯光の発すR状態)/ 単閃白光 毎5秒に1閃光
明弧(灯光が発射される範囲)/ 318°〜146°
光達距離(光が到達する最大距離)/ 18.5マイル

設置年月日 / 昭和29(1954)年4月6日
所管 / 秋田海上保安部 航行援助センター

(お願い)この灯台は、船の航行安全のために大変重要な施設です。
汚したり、傷つけたりいたずらなどをしないでください。
海上保安庁 八森町
チゴキ埼灯台の諸元は上記の通りですが、灯台が見守っているためか、これまでのところチゴキ埼沖では犠牲者が出るほどの船舶の海難事故は起きていません。

ただし、2016(平成28)年9月24日にチゴキ埼灯台の西方4.6kmの海上で、北海道枝幸町の音標漁港から福井県小浜市の小浜漁港に向かっていた、作業船「冠丸」が機関故障で航行不能に陥っています。結局、来援した公益社団法人水難救済会の所属船に曳航されて八峰町の岩舘漁港に着岸、事なきを得ていますけどね。







真冬のチゴキ埼は風が冷たくて死ぬほど寒かったですが、灯台が立つ高台にはチゴキ崎を見下ろす展望台があったので、そこまで行ってみます。







海に突き出た天然の展望台。あそこからならチゴキ崎全体がよく見えていそうですが、しかし、吹き荒ぶ海風の冷たさで顔面が痛い・・・。







チゴキ崎背後の海岸段丘にある展望台というかお立ち台。柵から身を乗り出してチゴキ先を眺めてみると・・・。







こんな感じでチゴキ崎の突端が見えており、黒々とした岩礁を縫うようにして先端に向かう糸のように細い歩道も確認できますね。







おお、またしても祝福の光が! 泣き出しそうな鉛色の厚い雲が上空を覆い尽くし、海面は黒々として夏の頃のような明るさは微塵も感じられないチゴキ崎でしたが、ここでも海面を眩しく照らし出す太陽光の照射が神々しかったなぁ!







こちらはお立ち台から右手に眺めた深浦方向。ここからだとチゴキ崎から2km離れた「須郷岬」へと続く荒々しい磯の海岸線がよく見えています。







須郷岬に向かってどこまでも続く荒々しい磯。沖から打ち寄せる荒波が磯にぶち当たって砕け散り、潮の飛沫で海岸線はどこも白く染まっています。さすがに釣り師の姿は見かけませんでしたが、これじゃあ、命がいくつあっても足りねーぜ。







続いて反対側、左手に能代方向を眺めてみますが、こちら側には波打ち際へと落ち込む海岸段丘の垂直な断崖がよく見えています。そしてその先には・・・。







雪を被った冬化粧の山々と荒磯が広がる海岸が一望に! まさに冬の日本海であり、無性に日本酒が恋しくなってしまう「演歌」な世界そのものだったぜぇ!







冬の冷たい海風が遮る物もなくまともに吹き付けて、凍え死にしそうな寒さであったチゴキ埼灯台。見渡す景色は素晴らしかったものの、寒さは耐え難く鼻水ズルズルだったので、訪れるのならば寒くない季節にどうぞ!







あー、それから、チゴキ埼灯台の敷地の北端には本物の「展望台」を発見しましたが、しかし、灯台から展望台までの距離はおよそ100m。寒風吹き荒ぶ中を往復200m歩く勇気がどうしても湧いてこなかったぜぇ・・・。







チゴキ埼灯台を出発したら八峰町から深浦町に進み、現在、深浦町「筧」付近を北上中。R101のすぐ右手にはJR五能線の線路が並走していますが、ここは五能線では駅間距離が10.8kmもあって最も離れた岩舘〜大間越間です。







その後、五能線の踏切が現れたら深浦町「岩崎」に到着。岩崎は2005(平成17)年に現在の深浦町に吸収合併されて消滅した「岩崎村」の中心地だった町ですが、林道ライダーには通称「白神ライン」こと県28号(岩崎西目屋弘前線)の入口がある町と言ったほうが分かりやすいかな。







人通りもなく閑散として寂しい岩崎の町中を進んでいきますが、しかし、ここ岩崎は能代〜鯵ヶ沢間では深浦と並んで大きな町。かつて林道ツーリング中に宿泊した「白神温泉静観荘」も健在でしたが、今回も再訪することなく通過します。







続いて村役場のある深浦の町もそのまま通過。昨年の適当東北旅では「ファミマ深浦駅前店」に立ち寄って海を眺めたのですが、今年はいいや。







深浦の町を素通りして五能線と並走しながらR101をさらに北上していきますが、やがて前方に「行合崎(ゆきあいざき)」が見えてくると・・・。







寒々とした五能線の「広戸駅」を現れました。線路のすぐ脇まで海が迫った簡素な待合所とホームがあるだけの無人駅です。時刻表は以下の通りですが、観光列車としても有名な「快速リゾートしらかみ」は停車しません。

[ 上り ]深浦・東能代方面(行き先)
7:13(620D / 深浦)
12:37(2826D / 深浦)
14:52(2828D / 深浦)
18:41(2830D / 深浦)
20:52(2834D / 深浦)

[ 上り ]深浦・東能代方面(行き先)
6:13(2823D / 弘前)
7:32(623D / 鯵ヶ沢)
9:35(2529D / 弘前)
13:00(2533D / 弘前)
15:19(2835D / 弘前)
19:51(2839D / 弘前)

なお、広戸の駅前には鯵ヶ沢〜深浦町(弁天)間を結ぶ弘南バスさんのバス停もありましたが、バスはさらに本数が少なくて1日上下4本のみでした。

弁天行き     7:48 11:13 13:28 16:58
鯵ヶ沢営業所行き 8:32 12:12 14:42 17:42









ちなみに冬の五能線といえば全国の撮り鉄憧れの聖地。しかし、クソ寒い雪混じりの風が吹く中、五能線目当てに撮り鉄するつもりはないのでそそくさと広戸駅を立ち去りましたが、線路と並走しながら国道を進んでいくと、遥か前方にヘッドライトの光が見えたような気がしたので路肩で緊急停車! だって真冬の五能線だぜぇ?!







うぅ、寒くて死ぬ・・。確かに深浦行きのヘッドライトが見えたような気がしたので線路脇で通過を待ちますが、この先にある「追良瀬駅」に停車しているのか、五能線のディーゼルカーはなかなか姿を現さなかったです。

通りがかった車からの「こんなクソ寒い雪降る中、線路脇に鉄が一匹いるわい」との視線が痛かったので、行合崎の風景写真を撮るフリをして待つことおよそ3分。







おい、マジかよ! ヘッドライトの光に見間違いはなかったようで、前方から本当に五能線の気動車がやって来ちゃいました!

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