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一歩足を踏み入れた賽の河原川倉地蔵尊の境内です。参道のみが本堂に向かって軽く除雪してありましたが、それ以外はどこも積雪だらけ。参拝者がいないことはもちろん、地蔵尊自体が冬季閉鎖で無人状態になっているようでした。
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正面にあるのが本堂。堂内には地蔵菩薩が祀られており、また堂内の雛壇には2000体にもおよぶ夥しい供養のための地蔵が大量に安置され、ぜひとも眺めたかったのですが、残念ながら冬季閉鎖中で誰もおらず拝観できなかったです。社務所っぽい右の建物にも鍵がかかって無人状態でした。
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本堂の軒先に積もっていた雪に残された足跡。夜中に境内をキツネでも歩き回ったのでしょうか? それとも野良ネコの足跡かな。
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境内には本堂とは別にお堂がありました。そういえば川倉賽の河原地蔵尊には亡児供養の地蔵奉納の他にも、未婚で亡くなった若者や子供を哀れんで奉納された夥しい数の花嫁、花婿人形が安置された人形堂があるのですが、それってここ? しかし、お堂は雪まみれで近づけなかったです。 花嫁や花婿代わりに人形を奉納するそれは「花嫁人形供養」とか「冥界結婚」などと呼ばれますが、元々は戦後の混乱が落ち着いた頃、未婚で戦死した息子がいたとある母親が伴侶代わりの手作り人形を地蔵堂に奉納して供養を依頼したことが始まり。 その話が広まり、若くし戦死した息子の供養を願う花嫁人形たちが集まるようになったそうですが、ここ川倉賽の河原地蔵尊では、参拝者や花嫁、花婿人形の奉納参拝者は弘前市内からが多いとのこと。 |
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広い境内の敷地内には「演芸場」と記された舞台小屋もありました。たぶん多くの参拝者で賑わう大祭の時に使用されるのでしょう。すぐ傍には相撲の土俵も作られているそうですが、夏の大祭は供養の場であると同時にエンタテイメントの場でもあるのでね。しかし、今は雪に埋もれて一面真っ白です。
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雪に閉ざされて冬季閉鎖状態になっていた境内をしばし散策した後、川倉地蔵尊を立ち去りますが、ここまでやって来たら是非とも立ち寄っておきたいスポットがすぐ近くにあるので、次はそこに向かいます。
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ちなみにその場所とは、ご覧の通り「踏切」です。具体的には津軽鉄道「芦野公園(右方向)」〜「金木(左方向)」間の、なんの変哲のないどこにでもありそうな踏切なのですが、よく眺めてみると・・・。
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なんと、踏切名が「賽の河原道踏切」になっているじゃないですか! 賽の河原にある踏切ということで、ここは知る人ぞ知る「日本一怖い踏切」だったりするのですが、地元民にもほとんど知られておらず、津軽にやって来ることがあったならば、ぜひ訪れたいと思っていたスポットだったりします。
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現世とあの世とを隔てる三途の川のほとりにあるのが賽の河原。もしもレールとレールの隙間に足首が挟まり身動き取れなくなったならば、それこそ片道切符で確実にあの世に行けてしまうという怖い賽の河原道踏切です。 ここ最近はあの世に旅立った方はいないようですが、うふふ、賽の河原道踏切を歩いて横断するさいには注意してくださいよ・・・。 |
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賽の河原道踏切から眺めた芦野公園駅方向に続く津軽鉄道の線路。およそ1時間に1本ほどで列車がやって来ますが、雪だらけの踏切で列車がやって来るのを待つほど鉄ちゃんではありません。踏切名を確認したらすぐに立ち去ります。
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日本一怖い賽の河原道踏切を眺めたら、津軽鉄道金木駅近くのローソンマチカフェで熱いコーヒーを飲んで小休止。昔はこういう場合、普通にあった個人商店の自販機で缶コーヒを飲んで休憩したものですが、今は田舎の個人商店は廃業ラッシュでコンビニになったところが多く、これも時代の流れですね。
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ちなみにコンビニ前の通りのすぐ先には全国の文学青年、少女の聖地「斜陽館」がありました。斜陽館は「生まれて、すみません」で有名な太宰治さんの生家ですが、津軽地方を代表する観光スポットなので、津軽鉄道でやって来たと思われる斜陽館目当ての若者観光客や中国人観光客を多く見かけたな〜。
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コンビニで一服したら出発。金木は駅前こそ斜陽館目当ての観光客で賑わっていましたが、少し離れるとすぐに寂れたこの有様でした。そういえば以前は「金木温泉」という旅館兼公衆浴場があったのですが、今はどうなっているのでしょうか?
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金木から県2を進み、「神田橋」で「岩木川」を西岸に渡った直後に県43へと右折。その後は岩木川の築堤上の県道をひたすら走って、日本海に面した五所川原市「十三」に向かって北上しますが、県道のすぐ右手には岩木川の流れが、そして対岸の先には雪化粧した津軽山地の山々が見えています。
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現在、岩木川沿いに津軽市「稲垣町下繁田」付近を移動中ですが、岩木川の堤防上を行く県道の左手には津軽平野の広大な水田地帯が一望できました。眺めている方向は津軽市「稲垣町福富」方向で、夏の頃は青々とした稲穂が茂る水田がどこまでも広がっているはずですが、しかし、今はご覧の通り遥か先まで白一色でした。
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これから向かうつがる市「車力町」方向の眺めです。こちらにも白く積雪した広大な水田地帯が遥か彼方まで広がり、県道沿いには防雪柵が延々と設置されているのが見えていました。風を遮るものがなにもないこの辺りは、その開けた地形ゆえに冬の暴風雪の時は凄まじい状況になるからなぁ。
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岩木川伝いに県43を進んでつがる市「車力町」で県12に乗り継いでさらに北上、津軽半島西岸の十三湖湖畔の五所川原市「十三」までやって来ました。昨年の適当な東北旅でも通りましたが、ここは遥か昔の中世の頃に港湾都市として栄えた場所。 しかし、今は観光客向けの食堂が数件あるだけの寂れた漁村になっています。十三は学生時代のドライブ旅行で通りがかったさいに、昔ながらのとある古ぼけた食堂で「しじみラーメン」を食べた記憶があるのですが、その食堂はとっくに廃業してしまったらしく、どうしても見つからなかったです。 |
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南北に細長く家々が連なる十三のメインストリートで見かけた弘南バス五所川原〜市浦庁舎線の「十三バス停」です。 五所川原〜市浦庁舎線は、五所川原駅そばの五所川原営業所からイオンモール柏、高山稲荷神社入口、十三を経由して、十三湖北端の五所川原市「相内」の市浦庁舎間を1日6往復ほどで結ぶローカル路線バス。五所川原駅から十三までの運賃は1200円で、所要時間1時間10分ほどでやって来られます。 |
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十三を出発したら、「小泊岬」を訪れるべく県12をさらに北上していきますが、ここはその途中で通りがかる「五月女范」という場所。といっても五月女范は七里長浜の海岸沿いにクロマツの防風保安林がどこまでも続くだけの淋しい場所ですが、ここは知る人ぞ知る津軽の難読地名だったりします。 そんな五月女范は「そとめやち」と読みますが、この辺りは低湿地になっていて、以前はアヤメやカキツバタなどが広く生育していたとのこと。 ちなみに津軽地方の方言ではアヤメのことを「そとめ」あるいは「そどめ」と言うそうで、それが地名の由来となり、そして「そとめ」には田植えをする女性を意味する「五月女(そとめ)」が当てられたらしいです。つまり五月女范は「アヤメが咲く湿地(やち / 范)」という意味の地名なのですなぁ。 |
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その後、県12からR339に乗り継いで左手に海を眺めながら北上し、中泊町「小泊」方向に進んで行きます。国道は小泊の2km手前の中泊町「折戸」で右折したのち山越えして小泊の町に至りますが、折戸で右折せず海岸伝いに直進して「小泊岬」方向に向かうと現れるのが「ライオンベイブリッジ」です。
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ライオンベイブリッジのたもとに鎮座していたライオンの彫像。「なぜここにライオンの彫像が?」と思ってしまいますが、橋が架けられた場所には昔から「獅子岩」と呼ばれる岩礁があるので、それにちなんで作られたそうですよ。
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これがその獅子岩です。地理院地図には「穴間ノ崎」と記載されていますが、そう言われてみれば、確かに寝そべったライオンっぽくも見えますね。 中泊町ではそれを大々的に売り出しているらしく、海岸の際を進むこの道路は「ライオン海道」、そこに2つある橋はそれぞれ「ライオンゲートブリッジ」および「ライオンベイブリッジ」と命名、また、ライオンの彫像の他にもスフィンクスの彫像もあり、さらには「ライオン岩公園」などもあるみたいです。 |
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ライオンベイブリッジから後方を振り返るとこんな感じ。波打ち際にライオン海道と呼ばれる道路が延びているのが確認できますが、ここは元々は臨港道路として2003(平成15)年に建設された比較的新しい道路なんですね。
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ライオンベイブリッジから右手に眺めた陸地側。ライオン海道はこんな感じで断崖に囲まれた海岸沿いの小さな入江を跨いでいますが、透明度が高いエメラルドグーリンの海の色がとてもきれい! なお、海岸背後の断崖の上にはライオン海道が建設される以前からあった旧ルートが見えています。 |
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こちらはライオンベイブリッジから左手の正面に眺めた海。冬の日本海ということで海は荒れているのかと思いきや、意外にも静かに凪いでいたな〜。
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ライオンベイブリッジから前方左手には「小泊漁港」が見えています。目指す小泊岬は漁港のさらに先に位置していますが、しかし、ここからだと山陰に隠れて小泊岬はまったく見えていません。
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海面にはプカプカと浮かぶ1羽の「ウミウ」が! カツオドリ目ウ科の「海鵜」は北海道から本州中北部や九州の一部の沿岸で繁殖し、岩礁のある海岸に棲む海鳥ですが、トンビとカラスと共に海でよく見かける鳥ですね。
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