2023 東北縦断 紅葉林道探索 〜 懐かしの地を再訪せよ! 〜 10月28日(土) 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
1日目[4]  → 由利本荘市「猿倉温泉 鳥海荘 Sarukura Onsen もどる  






ガソリン給油量 20.67L 給油回数 7回 ガソリン代 3855円 総走行距離 641 km トップへもどる
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というわけで泥濘の海と化していた土場を無事に突破してその先にWRを進めますが、あら残念! せっかく土場を超えたというのに、その僅か数十メートル先でダートがプツリと途切れてしまい、ここが西の又林道の末端地点に到達しました。







泥まみれの土場を越えたすぐ先が終点となっていた西の又林道。末端区間の泥っぽさには閉口しましたが、美しい紅葉が眺められたのでまあいいか。末端地点のこんな場所でも、周囲を見渡すと藪がきれいに紅葉しています。







林道末端地点を確認したら今来た道を引き返しますが、そういえば西の又林道では途中に危なっかしいトラップ地点がありましたが、それがここ。

ダートを横切るU字溝の格子蓋、すなわちグレーチングが設置されているのですが、格子の隙間が大き過ぎなんですね。もしも、それに気づかずフロントタイヤが落ち込んだならば・・・おお、こいつは恐ろしいワナだぜぇ!







その後、無事に西の又林道を退出して、ただいま県70の由利本荘市「鳥海町下直根(ひたね)」付近を鳥海荘に向かって高速移動中。現在時刻は午後12時21分。

天気予報ではすでに雨が降っている時刻であり、上空はかなり怪しい状態になってきましたが、でもこの時はまだ雨は降り出していなかったです。晴れていれば隣接する「にかほ町」まで紅葉林道探索に繰り出すつもりでしたが、今日はもう店じまい。雨が降り出さぬうちにとエンジン全開で本気の猛ダッシュです。







県70を由利高原鉄道鳥海山ろく線の矢島駅方面へとさらに進み、途中の由利本荘市鳥海町「才ノ神」で町道に左折します。その後は道なりに進むと、やがて右手に鳥海荘の看板が現れるので、そこを右に入れば鳥海荘に到着!

ちなみにこの日の由利本荘市の天気予報は概ね当たっていた模様。紅葉林道探索中はままあの天気だったのに、宿に到着するギリ直前になって雨が降り出してしまったんですね。でも本当に到着直前だったのでほとんど濡れなかったぜぇ。









鳥海荘に到着したらWRは雨晒しの駐車場を避けて建物裏手の軒下へ。フロントで尋ねたら適当に駐輪してくれとのことだったので。







その後、鳥海荘のフロントに向かいますが、でもチェックインは午後4時から。なるべく早めに部屋の準備をしてくれるとのことだったので、それまで館内で適当に時間を潰しますが、メットやかさ張る荷物はフロントに預けてまずは温泉へゴー!

一応、宿泊客なので、そのままなに食わぬ顔をして入浴しちゃおうかとも思いましたが、まだチェックイン前です。咎められても面倒なので、ここは素直に券売機で日帰り入浴券350円を購入してから大浴場に向かいます。







本日の温泉は「猿倉温泉2号井」を使用しております
温泉の成分・禁忌症・適応症・入浴上の注意事項
成分
1源泉名 / 猿倉温泉2号井(温泉施設名 休養宿泊施設「鳥海荘」)
2泉質 / 温泉質名 ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩温泉
3泉温 / 源泉45.5℃ 使用位置42.0℃
4泉温 / pH8.8 密度1.001(20℃ / 40℃)
5温泉の分析年月日泉温 / 令和元年(2019)12月27日
6温泉分析機関の名称及び登録番号泉温 / 株式会社秋田県分析化学センター 登録番号  秋田第2号

成分に英供養を与える項目の掲示事項
加水 / 無 加温 / 有 循環利用 / 有 入浴剤等の添加 / 無 消毒処理 / 有

禁忌症・適応症・入浴上の注意事
1浴用の禁忌症
(1)一般的禁忌症
病気の活動期(特に熱のあるとき)・活動性の結核・進行した悪性腫瘍又は重度の貧血など身体衰弱の著しい場合
少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気・むくみのあるような重い腎臓の病気・消化管出血
目に見える出血があるとき
(2)泉質別禁忌症

2浴用の適応症
(1)一般的適応症
筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり
(関節リウマチ・変形性関節相・神経痛・五十肩・打撲・捻挫などの慢性痛)
運動麻痺における筋肉のこわばり・冷え性・末梢循環障害・胃腸機能の低下(胃がもたれる・腸にガスがたまるなど)
軽症高血圧・軽い高コレステロール血症・軽い喘息又は肺気腫・痔の痛み・自律神経不安定症
ストレスによる諸症状(睡眠障害うつ状態など)・病気回復期・疲労回復時
(2)泉質別適応症
きりきず・末梢循環障害・冷え性・うつ状態・皮膚乾燥症
うむ、残念ながら源泉掛け流しではないようですが、この猿倉温泉は痔の痛みを始めとして、ストレス系の不眠症やうつ病まで幅広く効能があるみたいです。昨夜からの長時間走行でケツが痛くて仕方なかったのでちょうどいいかも。

なお、分析表には禁忌症として「目に見える出血があるとき」と記載されていますが、そりゃあ、吐血しながら温泉に入ったりしたら、他の入浴客が怖がるし・・・。







ふぅ〜、徹夜の高速長距離移動からのピストン林道探索はさすがに疲れましたが、でもそんな極限状態で入る猿倉温泉(鳥海荘)は最高! じっくりと湯に浸かれば浸かるほどにナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉の湯が全身に染み渡るぜぇ!







温泉でゆっくり温まって疲れを癒した後は食堂に行ってみますが、大浴場から食堂への長い廊下を移動中、ふと眺めた窓の外に1台のカッコいいオフバイクが!







おつかれさま〜っす! 食堂に移動したら昼メシではなくて、キンキンに冷えた「生ビール(大 / 660円)」を速攻注文! なにせ夕方のチェックインタイムまでは時間があり余ってやることがなく、それに今日はもう鳥海荘からはどこにも出かけません。となればもう昼呑みしかないですよね。







土曜日の昼下がりの食堂でつまみも無いまま、大ジョッキ片手にテレビを眺めながら気怠く時間を潰します。

ちょうど「どうする家康」の再放送をやっていましたが、番組スタート当初は「CG使い過ぎ」とか、「つまんねー」などと評判も悪かったですが、この時は話がちょうど関ヶ原の戦い直前まで進んで面白くなってきた感じ。最後まで見ちゃいました。







やがて食堂は夕方までの閉店時間になったので退出。外の様子を眺めてみると雨が止んでいましたが、すでに飲酒しているのでWRで出かけるわけにはいかず、宿の周辺を目的もなく適当に散歩して時間を潰します。

ちなみに鳥海荘のある猿倉温泉はささやかな温泉郷を形成しているらしく、道路向かいに旅館もありました。でも紅葉シーズン真っ最中の掻き入れ時だというのに、この旅館は生きているのか死んでいるのか分からぬ状態・・・。というわけで、ここ猿倉温泉で宿泊したり日帰り入浴する人は、ほとんどが鳥海荘を利用するようです。







その後、鳥海荘に戻ると、部屋の準備ができたとフロントから声をかけられたので、早めにチェックイン。告げられた客室は新館の3階なので、フロントのある1階からエレベーターに乗ってまずは2階に移動します。







2階でエレベーターを降りたら、次に本館から渡り廊下でつながった新館に向かいますが、この時、階下に鳥海荘のロビーが見えていました。







新館に移動したら再びエレベーターで3階に上がります。そしてエレベーター脇の突き当たりの角部屋が指定された客室でした。このように1階のロビーから3階の客室までは2機のエレベーターを乗り継ぐ必要があるのがちと面倒臭かったかな。







そしてこれが今日から2泊でお世話になる鳥海荘の客室です。広縁付きの8畳和室でしたが、清掃の行き届いた客室に古臭さは感じられなかったです。







客室にはすでに布団がスタンバイされていました。おかげで夕食後に布団が敷かれるのをまだかまだかと待つこともなく、いつでも好きな時に好きなタイミングでゴロンとできるのが嬉しいですね。







畳に面した窓際の板の間になった広縁です。小卓と肘掛け椅子が置かれ、洗面台が備え付けられていますが、鳥海荘滞在中はこの場所が定位置になりました。なお、卓上になにか置かれていましたが、よく眺めてみると・・・?







秋の風が吹いて街はコスモス色、
季節の変わり目カメムシが出てくる季節になりました。

全館、駆除に努めておりますが、
自然豊かな田舎どうしても時折、窓や扉の隙間からお部屋に遊びに来ます。

見かけた時は優しくカメムシの背中にガムテープを当て
包み込み密封しゴミ箱にポイして下さい。
ポエム? 確かに秋に田舎の古い旅館に泊まると、夕方、外が寒くなってきた途端、窓の隙間からウジャウジャと侵入する大量のカメムシには閉口させられますなぁ。でも滞在中はこのガムテを使用することはなかったです。







3階の客室からの眺めです。目の前に鳥海荘の駐車場が見えていますが、遠方には鳥海山裾に連なる「離森(はなれもり / 560m)」などの山々も見えています。滞在中にここから眺める早朝の山々の景色だけは素晴らしかったですよ。







午後6時、待ちに待った夕食です! 夕食は館内の食堂で午後5時〜午後9時の間で食べるようになっていますが、病院食じゃあるまいし、午後5時だと早過ぎなので、6時頃に食堂に向かいました。しかし、考えてみれば、昨夜、真夜中の東北道安積PAで一杯の喜多方ラーメンを食べただけなので、さすがにお腹もペコペコだぜぇ!

というわけで鳥海荘宿泊1日目の夕食メニューは以下の通り。
きりたんぽ鍋白身魚の粕漬け焼きガンモドキとコンニャクとエビの煮物
天ぷらマグロとサーモンのお刺身食用菊の酢の物
キノコの大根おろし和えマクワウリのお漬物白いごはん







ぷはぁ〜! 徹夜高速移動明けの朝メシ、昼メシ抜きで丸1日過ごした後に空きっ腹で飲む「生ビール(中 / 520円)」が最高! 冷たい液体がじゅわ〜っと五臓六腑に染み渡りますが、なにはさておき夕食はこの1杯からスタート!







ぐつぐつぐつ・・・。おお、いい具合に「鍋」が煮えてきたようです。秋田県には数多くの郷土料理がありますが、米所の秋田県を代表するのはやっぱり「きりたんぽ鍋」。すり潰したうるち米のモッチリとした食感とシャキシャキな野菜、そして旨味抜群な鶏肉出汁の効いたスープが最高に美味しくて、お酒も進んで仕方なかったな!







晩酌はその地ならではの地酒カップですが、選んだのは1907(明治40)に由利本荘市で創業した「佐藤酒造店」の「出羽の富士カップ200(税込264円)」。ほのかな甘味があって旨かったですが、カップには鳥海山がプリントしてありました。







続いてこれも由利本荘市で1874(明治7)年に創業した「天寿酒造」の「天寿 精選カップ(税込264円)」です。地元ではポピュラーなお酒らしく、鳥海荘でも自販機で売られていたほどで、付近の旅館で「お酒」を頼むとこの天寿が出されることが多くて、町内のAコープや商店で普通に売らています。

そういえば、過去の林道探索で同じ由利本荘市の「かすみ温泉」に泊まったさいにも、確かこの天寿カップを呑んでいるな〜。







地酒カップを湯呑み茶碗に注いで一献傾けながらゆっくりと夕食をいただきます。長距離走行の疲れもあってか、酒が進んで仕方なく、ほろ酔い気分で結局全部食べ終わるのに1時間以上もかかっちゃいました。

そんでもって食後は再び温泉に浸かり、部屋で布団に寝っ転がっていたらあっという間に寝落ちして東北縦断紅葉林道探索の1日目は終了です。

ちなみに明日は天気も回復して晴れるらしいので、鳥海山の北面斜面に展開する懐かしの手代奥山林道および、その支線林道群の林道パトロールと、鳥海ダム建設によって沈みゆく廃村「百宅」集落の現状確認を行う予定っす。

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