2023 鳥海山麓 紅葉林道探索 〜 懐かしの地を再訪せよ! 〜 10月29日(日) 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
2日目[4]  → 由利本荘市「猿倉温泉 鳥海荘 Sarukura Onsen もどる  






ガソリン給油量 7.07L 給油回数 2回 ガソリン代 1278円 総走行距離 147 km トップへもどる
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いざ上玉田川林道へと入線させていただきますが、やはり本線である手代奥山林道と比較して路面規格の低さは否めなかったです。路面は土質系で、枯れ草がワダチを一面に覆っている状態でしたが、さっそく鮮や紅葉が出迎えてくれました。







ムクロジ科のハウチワカエデです。ハウチワカエデの紅葉は赤色になることが多いのですが、このハウチワカエデは黒味を帯びた深く艶やかな紅色と、橙黄色と呼ばれる赤味のかかった橙色がブチ模様に細かく混ざってとてもきれい! 思わず立ち止まってまじまじと眺め入ってしまいました。







僅か100mほどの距離を置いて手代奥山林道の北東の山中で細かなカーブを繰り返して延びる上玉田川林道のダート。本線林道と並行する迂回ルートなので、わざわざこの林道を経由する車両はほとんど皆無らしく、ダートは荒れてこそいませんでしたが、通行量の希薄さをひしひしと感じてしまいます。







林道を進む途中、道すがらに路肩のそこかしこで黄色く黄葉する姿を見かけたクスノキ科の落葉低木クロモジ。淡い檸檬色に色着いた葉は、陽射しを受けると透けるような色合いを見せ、日光に光り輝く色彩がとても美しいのですが、しかし、曇りの日や日陰にはそこまで美しく見えないのが残念だったかな。







ひっそりと静まり返り、凛とした秋の空気が張り詰めていた上玉田川林道。ひたすら深い森が続き、景観的には紅葉以外に特筆すべきものはなかったですが、ふと通りがかったこの地点で右手の森の中を眺めてみると・・・?







黄色く色付く草木が繁茂した森の中に、そこだけ樹木が不自然に立ち枯れている小さな空間がありました。「なんだここは?」とよく眺めてみると、そこに小さな沼が存在しているのを発見。なにゆえ森のまっただ中な場所に沼があるのか不思議でしたが、そのせいで樹木が立ち枯れていたみたいです。







倒木だ! 道すがらの紅葉は美しですが、草深くて閉塞感抜群なダートをさらに進んでいくと、前方に倒木を発見! しかし、幸いなことに倒木は地面に横たわっているのではなくて、空中で横倒しになっていたので難なくその下を潜ってクリア。







うわぉ、上玉田林道の紅葉がまさかこれほどであったとは! その後、特に問題もなく進んでいきますが、やがて、最高に素晴らしい紅葉爆発区間が開始! あんまり過ぎるその美しさに我を忘れて見とれてしまい、雨上がりで足元が濡れて泥だらけになっていることなんて忘れてしまいました。







うおおぉーっ、森が燃えている! 森全体が橙色と赤色に包まれて、まるで炎に包まれて燃え盛っているようですが、これこれ、これですよ。このような紅葉を林道で見たかったんだよな! これはもうこの世のものとは思えぬ紅葉絶景っ!







全方向、どちらを向いても隙間なく紅葉に包まれていた上玉田川林道沿いの森。美しい秋色を纏ったブナやモミジ、カエデ系の広葉樹は言うに及ばず、本来は紅葉しない針葉樹でさえも、ツタ系の植物に巻き付かれて味わい深い橙色を纏っています。ここ、いつまでもその場に留まりたくなるような素晴らしさでした!







雨上がりなのでヌタ場や水溜りも多く発生していましたが、なんといっても道すがらにはこの紅葉です! 美しさに魅了されて全然気にならず、それどころか、さらに紅葉を求めてその先へと前進したくて仕方なかったですよ〜。







そして最終的にたどり着いたのがこの地点。左右に横切る手代奥山林道に突き当たって上玉田川林道は終点となりました。延長距離的には2.5kmと短く、通常の林道探索的には物足りなさを覚えるかもしれませんが、道すがらの紅葉は予想以上に美しくて紅葉林道探索的には十分に走り応えがあったぜぇ!







というわけで上玉田川林道の紅葉探索はここまでですが、手代奥山林道への出口を振り返るとこんな感じ。上玉田川林道を示す林道標は設置されておらず、画像右方向の手代奥山林道迂回区間を示して「→百宅方面」の道標が立っているだけでした。







上玉田川林道の走破を果たしたら手代奥山林道を右折。県境方向に向かって再び手代奥山林道の紅葉林道探索を続行しますが、行く手には林道の頭上を橙色で覆い尽くす紅葉したブナのトンネルが!







おお、こいつはなかなか煌びやか! 空は晴れているわけでもないのにあら不思議。頭上を覆い尽くすブナの紅葉によって、ダートはまるで陽射しに照らされているかのように明るさに満ち溢れた雰囲気に包まれているじゃないですか!







それはこんな感じ。空は晴れているわけでもないのに、頭上を置い尽くすブナの紅葉が目に眩しくて仕方なかったなぁ! ブナが紅葉の最盛期を迎えた瞬間、そして落葉が始まる直前の僅かなたベストタイミングで眺めた光景です!







かつて手代奥山林道を訪れたことのある林道ライダーならば「ああ、あそこか」とピンとくることと思いますが、手代奥山林道を特徴づけ、そして林道ライダーにはよく知られていた「直線区間」に差しかかりました。

人里から遠く離れた山深い山中であるにもかかわらず、ご覧の通り、行く手が見えなくなるほどのストレートが続いていますが、直線区間の長さはだいたい500mくらい。

ちなみに直線区間は秋田県側にだけ3区間ありますが、ここは最初の1区間目。残りの2区間は「大清水園地」の手前と、その先の県境地点の手前にあります。手代奥山林道初探索のさいに通りがかって「ヒャッハー!」と、無性にワクワクしてしまった当時の記憶が蘇って懐かしかったなぁ!







1区間目のストレートを走り抜けると、なぜか林道がそこだけ黄色に明るく染まった地点を見かけました。思わず急ブレーキで立ち止まりますが、林道を黄色く照らしていたのはカエデ科オオモミジの大木でした。







路肩で立ち止まった眺めたオオモミジの黄葉です。オオモミジはカエデ類の中でも紅葉の色付き方が多様なのですが、これは黄色だけの単色に染まったオオモミジ。よく眺めると僅かに赤味がかった部分が見られますが、紅葉は基本的には緑色→黄色→赤色と変化していくので、これから赤色に染まっていくのかもしれません。







手代奥山林道と言ったらやはりこのストレート! 2区間目となるストレートですが、ここはかつてエンジンにモノを言わせて一気に駆け抜けた区間。しかし、現在はは少し状況が変わっているみたいです。具体的には路面維持で敷き詰められた砕石でえらくガタガタなんですね。

画像では確認し難いですが、路面をよく眺めると敷き詰められた礫の大きな砂利というか、砕石が確認できますが、これが曲者。ハンドルを取られがちになるほどガタガタ感が大きくて非常に走り難かったです。無理にハイスピード走行しようものなら、ハンドルを取られて路肩に吹っ飛ばされてしまうことでしょう。







ちなみにこれは2007(平成19)年8月12日に手代奥山林道を探索した時に通りがかった同じ場所。ひたすら直線が続く状況今も変わりませんが、走りやすさはこの時の方が上でした。砂利が今ほど大きくなくてガタガタ感もなかったので、エンジンにモノを言わせて「ヒャッハー!」ってな感じで駆け抜けることができたんだよな!







鳥海山百宅口に到着! 2区間目のストレートを走り抜けてしばらく進むと、百宅口と呼ばれる登山道入口が右手に現れました。手代奥山林道はさらに左方向に続きますが、ここを右に曲がるとすぐに広大な駐車場があって、その先に大清水園地と鳥海山への登山道入口があります。







鳥海山 百宅口
鳥海山への登山道入口「百宅口」を示して林道路肩に置かれている石碑。ここに百宅口があるため、手代奥山林道および手代林道は荒れるに任せて放置されることもなく、定期的な路面維持作業が行われているんだよな。







林道沿いの百宅口入口で見かけた足元の小さな紅葉。地面には秋色に染まった小さな草木が入り混ざって生えていましたが、しゃがみ込んで眺めると、赤色や黄色、紫色がごちゃちゃに混ざって織りなす色彩がカラフルできれいでした。







淡い黄色で黄葉しているムクロジ科のイタヤカエデを見つけました。イタヤカエデは同じ種類の仲間でも葉の形が微妙に異なる亜種がたくさんあって判別が難しいのですが、これはエゾイタヤでしょうか。

エゾイタヤは北海道から東北、北陸地方と隠岐島などに分布。山地の水捌けの良い日向あるいは半日陰を好み、日陰だと紅葉の発色が悪くなるみたいですが、こいつは黄色がなんだかくすんでいる感じ。







名称はよく分かりませんでしたが、これも足元で見かけた小さな紅葉。葉は主に赤色系に紅葉していましたが、よく眺めると、僅かに紫色を含んだ紅赤色から黒味がかった深い紫色に染まったもの多種多様で、1枚として同じ色をした葉はなかったです。そんな色彩の多様さがまた美しいんですよね。







登山道入口の百宅口に到着しましたが、しかし、目的は登山にあらず。あくまで林道なので、引き続き県境を目指して手代奥山林道を進みますが・・・?!

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