2024 紅葉林道探索 〜 迷宮林道群と「木曽越峠」を目指して! 〜 11月9日(土)晴れ 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
2日目  中津川IC → 中津川市「加子母 Kashimo 中津川市 もどる  






ガソリン給油量 2.5L 給油回数 1回 ガソリン代 480円 宿泊費 7950円 総走行距離 114.1km トップへもどる
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崖崩れだ! 林道標設置地点を過ぎて急峻な斜面伝いに延びる松尾木曾谷林道を進んでいきますが、斜面が崩落して岩屑が斜め45度に堆積しているのを目撃!

荒々しい林道らしくてホレボレしてしまう光景ですが、ちなみにこのエリアを地質的にみてみると、林道群の位置する加子母には「阿寺断層」が走り、R257から入線直後に通った「塞の神峠」付近では「濃飛流紋岩」と「破砕帯」の露出が多くみられるのが特徴ですが、つまり、早い話がこの辺りは地質的に崩れやすいというわけ。







崩落地点を見上げてみると、見事なまでに斜面がえぐれて大量の岩屑が路肩に堆積していましたが、これらの岩石は8000万〜6000万年前の白亜紀後期〜新生代にかけて火山噴出物が積み重なってできた濃飛流紋岩の岩体が崩れたもの。

濃飛流紋岩は硬い反面、剥離型や壁が倒れるような岩盤崩落が発生しやすく、林道沿いでは崖崩れが多発しているのを見かけましたが、付近一帯の林道が石まみれでガタガタなのには、ちと難しいですが、ちゃんと地質的な理由があるんですね。







ありゃりゃ〜、ガードレールが落石の直撃を受けてアメみたいにグニャグニャ! もしも林道走行中に落石の直撃を食らったらザオリク不可で即ゲームオーバーですが、林道探索をする以上、そのリスクは避けられねーぜ。







崩落地点を過ぎると、斜面を流れ下る加子母川支流の沢を渡るコンクリ橋が現れましたが、対岸地点に沢伝いに登坂していく真新しい左折ダート分岐(13)を発見!







橋上から眺めた沢の上流方向。沢筋は上流から押し流されてきた大量の岩石でガレガレで、砂防ダムの築堤を乗り越えて沢水が勢いよく流れ落ちています。







下流側の眺めですが、目も眩む高さの急斜面となった下流方向にはもう一段砂防堰堤があり、沢水が滝のようにに流れ下っていますが、やはり沢床は大小の岩石で埋め尽くされていました。この先、林道はこのような勾配がキツくて流れの速い沢を数カ所渡っていきますが、大雨や集中豪雨時には凄まじい激流になっていそうです。







コンクリ橋を振り返ると、激坂で沢筋沿いに登坂していく作業道が橋を渡った直後に分岐しているのがよく見えていますが、ここは林業用の作業道ではなくて、上流の砂防ダム構築のために即席で開設された治山管理道くさいです。







凄まじい激坂状態で岩屑混じりの土砂を突き固めただけの粗末な治山管理道ダート。上流の砂防ダムに向かっていると思われますが、スタック確実なズルズルかつ激坂であったため、さすがにWRといえども立ち入る気は起きませんでしたが、ここ、大雨や集中豪雨に見舞われたらあっという間に崩れてしまいそう。







急峻な斜面を流れ下る沢筋を越えて、等高線をなぞるように標高800m前後地点を進んでいきます。道すがらにはヒノキとスギが大半を占める人工林に混ざって雑木林も現れますが、紅葉度はご覧のとおり低かったです。わざわざ11月になってから訪れたというのに、今年は例年と比較して紅葉が遅いんだよな〜。







おお、これは見事な大木です! 道すがらの雑木林の中にポツンと「カツラ」の古木が1本のみ立っていましたが、樹齢はいかほどでしょうか? 日本人はそうするのが好きですが、切り倒すにしのびなくて残されたのだと思います。







そして先述の木曾谷林道への連絡ダート分岐から進むことおよそ3.5kmで第3の注目地点に到達しました! すなわち、松尾木曾谷林道から分岐して「木曽越峠」へと至る木曾谷林道(延長5483m)の右折分岐(14)です!







松尾木曾谷林道から右折分岐で木曾越峠へと登坂していく木曾谷林道のダート。以前は峠付近を境として南側が松尾木曾谷林道から分岐する木曾谷林道、北西側が小郷東木曾谷林道から分岐する木曾越林道として、それぞれピストン状態だったんだよな。

そして完抜けルート化の延長工事が粛々と行われ、数年前にめでたく木曾谷林道〜木曾越林道間が開通! 現在は松尾木曾谷林道→木曾谷林道→木曾越林道→小郷東木曾越林道と乗り継ぎ可能で完抜けしていますが、早い話、松尾木曾谷林道〜小郷東木曾谷林道ルートの北東を迂回する木曾越峠経由のルートになっているというわけ。

というわけで、R257方向から最短で木曽越峠を目指す場合はここで右折しますが、まずはこのまま小郷東木曾谷林道へと進み、木曾越峠はその帰りがけに立ち寄るプランなので、この分岐は直進します。







木曾谷林道分岐を振り返るとこんな感じ。手前から前方が松尾木曾谷林道で、左折方向が木曾谷林道になっています。ぱっと見すると手前から左折方向が道なりに見えていますが、そうでないので注意。







今度は木曾谷林道(手前)方向から分岐を振り返るとこんな感じです。峠から下り坂を駆け下ってきた勢いで右折してしまいそうですが、すると木曾越林道入口方向に戻ってしまうのでこれも注意ですよ。







ちなみに分岐には木曾谷林道を示す林道標は設置されておらず、その代わり、峠方向を示して「高時山←」の道標が立っています。「高時山(1563.7m)」は木曽越峠からアプローチする山なので、ここに道標が設置されているんですね。

またそれと同時に「中区区有林←」看板も立っていましたが、これは先述したとおり、付近の森が国有林ではなくて民有林であることを示しています。







おお、陽射しを受けて光り輝く「ツタウルシ」がきれいです! 分岐付近のヒノキ林を眺めてみると、きれいに枝打ちされたヒノキの幹に絡み付いて赤く紅葉したツタウルシを見かけました。しかし、ここまでのところ、赤い紅葉を見かけたのはこのツタウルシくらいで、今年の紅葉的な撮れ高はさっぱりだぜぇ・・・。







というわけで木曾谷林道分岐を直進して引き続き松尾木曾谷林道を進みますが、分岐から僅か130mで逆Y字になった左折分岐(15)が出現しますが、分岐しているのは道の駅加子母そばの「中桑原」地区に至る延長2492mの大洞-2林道。ただし、やっぱりというか、それを示す林道標は見当たりませんでした。







大洞-2林道分岐を振り返るとこのような感じ。逆方向からやって来た場合は進むべき方向に一瞬悩むかもしれませんが、大洞2-林道分岐方向は連続した下り坂になっているので、本線ではないとすぐに予測できると思います。

また、ここには道標も設置されていますが、記載されているのはジモティー以外はさっぱりな地名。初めてやって来た場合はよく分からないと思います。







分岐に設置されている道標。東万賀〜木曾谷が松尾木曾谷林道、中桑原方向が大洞-2林道になっていますが、林道名までは記載されておらず分かり難いんだよな〜。ちなみに林道探索中にランチなどで道の駅に立ち寄りたい場合は、ここから大洞-2林道経由で中桑原に抜けるのが最短ですよ。







あー、それから、一般道(R257)から木曽越峠までは分岐が多いので、手前の木曾谷林道分岐(14)で見かけたのと同じ道標がここにも設置されていました。







WRの後方は中桑原へと下っていく大洞2-林道のダート。路面状況的には本線である松尾木曾谷林道よりも走り心地が良さそうであり、思わず無意識に左折しそうになりましたが、今日は本線ルートの探索が優先なので我慢してパスします。







上区のた作業道発見! 大洞-2林道分岐を過ぎて350mほど進むと、右下りカーブの途中で草深いワダチダートが左折分岐(16)しているのを発見しましたが、嬉しいことに分岐の傍にはヒシ形をした作業道標が設置されているのを目撃!







上区のた
それにしても「上区のた」とは変わった作業道名ですが、これって加子母の小字地名でしょうか? その辺については分かりませんでしたが、さっそく持参の地理院地図で確認してみると、ここは延長780mほどの作業道ピストンであることが判明。1kmにも満たない短さでありながら、途中で分線作業道をを2本も分岐している模様。







松尾木曾谷林道から分岐していた上区のた作業道。分岐直後に下り坂が開始しており、最終的には延長780mで高低差50mを下っていくみたいですが、路面的にはここ最近は車両の立ち入りが途絶えているような草深いワダチダート状態でした。ネットでも紹介されることのない廃れた造林系作業道だと思います。







上区のた作業道分岐を確認したら前進再開。木曾越峠へと続く斜面を深く刻み込む谷を対岸に渡るべく、渡河地点を目指して下り坂がしばらく続きますが、路面は相変わらずガタガタ。お世辞にも走り易いとはいえない状態が続きます。

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