ガソリン給油量 2.5L | 給油回数 1回 | ガソリン代 480円 | 宿泊費 7950円 | 総走行距離 114.1km | トップへもどる |
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そして上区のた作業道分岐から250mほど下って進むと、切り返しの右折分岐(17)で登坂していく木曽谷作業道の分岐が出現! ヒシ形の作業道標が設置されているので名のある作業道だとすぐに分かりますが、その正体は先ほど右折分岐していた木曾谷林道に繋がる延長900mほどの連絡作業道になっています。
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木曽谷 |
木曽谷作業道を示す緑色のヒシ形。なぜか鉄板の右端が軽くひしゃげていましたが、この木曽谷作業道は木曾谷林道と混同しやすいので要注意っす。
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なお、木曽谷作業道の入口には「古道木曽越峠→」と記された道標も設置されていますが、この木曽谷作業道は元々はいわゆる山岳信仰として江戸時代に全国に広まった「御嶽教」の御嶽山登拝ルートだったみたいだな。 御嶽教の歴史は江戸時代にまで遡りますが、加子母から木曽越峠を越えて長野県王滝村へと至る登拝ルートが修験道行者「覚明(1719〜1787)」さんによって開かれたのは寛政年間(1789〜1801)のこと。そのため「古道」と呼ばれているんですね。もちろん、令和のこの時代に木曽越峠を越えて御嶽登拝する者はいないですけど。 |
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木曽谷作業道入口を振り返ると、木曾谷林道接続地点までの僅か延長900mで一気に高低差125mを登坂していく激坂が確認できますが、路面状態もあからさまに石まみれにガレてとてもガタガタな状態。 もしもこの木曽谷作業道に立ち入るのであれば、それは木曾谷林道側から下り状態で立ち入った方が良いか、それとも松尾木曾谷林道側から登り状態で立ち入るべきかでしばし考え込んでしまいますが、でもそれは明日の話。今日はとりあえず分岐の状況だけ確認して松尾木曾谷林道の探索を続行します。 |
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というわけで松尾木曾谷林道〜木曾谷林道間の連絡ルートになっている木曽谷作業道分岐を出発しますが、その直後、路肩に祠が建っているのを見かけました。
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急遽立ち止まって林道探索の安全を祈願して静かに祈りを捧げますが、もしかしてこれって「三十三観音」を祀る祠? 先ほど加子母から木曽越峠を越えて長野県王滝村まで、御嶽遥拝のため道があったことを述べましたが、そのルート上には道しるべとして33体の観音像が置かれていたとのことで、それが三十三観音。たぶんこの祠はそのうちの1体を祀っているのだと思いますが、さすがに祠の扉を開けて中を確認することは控えたけどさ。 |
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おお、秋の味覚キノコがいっぱい! 祠のそばで朽ちたヒノキの倒木にキシメジ科の「スギヒラタケ」が大量に生えているのを発見しましたよ! スギヒラタケは味や香りが良い食用キノコとして流通したこともありますが、2004(平成16)年以降、食べた直後に急性脳症の発症が多く報告されるようになっています。そしてついに死亡例も発生したため、現在は見かけても食べないようにと農林水産省からお達しがなされているのですが、う〜ん、残念だぜぇ・・・。 |
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観音像の祠を過ぎると、木曽越峠方向から流れ下ってきた沢筋の谷を渡りますが、橋のたもとに「熊出没注意」看板が! 中津川市加子母では昨年(2023
[ 令和5 ]年7月9日)にツキノワグマに襲われて70歳男性が右肩に打撲する人身事故が発生していますが、森のクマさんが特に活発になるのは早朝と夕方らしいですよ。
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そして橋を渡った直後にY字分岐に突き当たりますが、ここ(18)が松尾木曾谷林道は終点らしいです。接続しているのは左折分岐でR257(中切付近)方面に下っていく全線舗装の木曽谷林道および、右手に登坂していく延長12688mの小郷東木曾谷林道で、3本の林道が相互に接続し合う地点になっています。
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R257の入口(1)からおよそ11km(公式には8927m)で終点となっていた松尾木曽谷林道。ここで小郷東木曾谷林道に乗り継ぐべく分岐を右折しますが、画像は木曽谷林道方向から振り返ったもので、画像左手が小郷木曽谷林道。
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分岐地点に立っている道標。「東万賀」方向が松尾木曾谷林道、「中切」方向が木曽谷林道、そして「小郷東(おごひがし)」方向が小郷東木曾谷林道になっていますが、ここには松尾木曾谷林道のブロックタイプの林道標しかないので、事前情報無しにやって来ると、どの方向がどの林道になっているのかさっぱりだと思います。
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分岐の左折方向は延長2.5kmほどで中切地区に下っていく全線舗装の木曽谷林道。木曽谷林道といえば、そういえば先ほど木曾越峠に向かう木曾谷林道の分岐(14)を通ったんだっけ。松尾木曾谷林道によって分断されているので気づき難いですが、どうやら木曽谷林道という名の林道が2本存在しているみたいです。 元々は1本道状態であったものが松尾木曾谷林道の開通によって分断されたのか、それとも一部区間(14)〜(18)が松尾木曾谷林道と重複しているだけなのか、正確なところは不明ですが、とにかく木曽谷林道という名の林道が2本ありますよっと。 |
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松尾木曽谷林道から小郷東木曽谷林道に乗り継ぐと、ダートは再び登坂区間となってヒノキ林の斜面を進んでいきます。林道名は変わりましたが、路面状況とか道すがらの景色は基本的に変わりなくて、相変わらずガタガタな感じ。
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林道の右手、見上げるようなヒノキ林の急斜面を流れ下る名も無き小さな沢。斜面のどこからこれほどの水が集まって来るのか不思議でしたが、思っていた以上に水量は豊かで、じゃじゃ〜っと勢いよく水が流れ下っていました。
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現在地点の標高はおよそ830m。松尾木曾谷林道から乗り継いで高低差73mを一気に登坂してきましたが、それにしても秋の林道は気持ちいいな! 石が多くてガタガタ気味なダートはお尻に優しくなくて、はっきり言って疲れますが、しかし、ここでは明るさに満ち溢れた秋晴れの清々しさの方が勝りました。
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そしてたどり着いた第4の注目地点、すなわち小郷東木曾谷林道には作業道で構成された6.3kmほどの迂回ルートが存在していますが、その南側の入口がここ(19)であり、そこは同時に風穴穴洞作業道の起点にもなっています。 ただし、今日は本線林道の探索が優先。とりあえず入口の様子だけ確認しておいて、引き続き小郷東木曽谷林道の探索を続行します。 |
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風穴穴洞 |
分岐に設置されていた風穴穴洞作業道のヒシ形。木曽越峠周辺には岩の隙間から冷風が吹き出す「風穴」が無数に存在しており、作業道名の「風穴(風穴)」は地名ではなくてそれに由来していると思われます。 また、風穴に関係しているのか、中津川市加子母付近には「洞(ほら・ぼら)」地名が数多くあって、「穴洞」というのはそのような小字地名だと思われますが、風穴と穴洞がくっついて「穴」の文字が連続しているので、なんだか不思議な感じのする作業道名になっているんだよな〜。 なお、作業道名の正確な読みは漢字にルビがふってないため不明ですが、当サイトでは独断で「ふうけつあなぼら」と読むこととしておきます。 |
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小郷東木曾谷林道から右折分岐してガタガタなダートで一気に登坂していく風穴穴洞作業道。本線林道の東に位置する迂回ルートを構成する作業道の1本であり、風穴穴洞作業道→風穴作業道→厚谷穴洞作業道→平田治山作業道と乗り継ぐことで地図上では再び小郷東木曽谷林道に戻ってこられます。 ちなみに再合流地点(22)までの距離は小郷東木曾谷林道経由だとおよそ3.2km。作業道迂回ルート経由の約半分の距離であり、単純に移動するだけなら本線林道経由の方が断然速いですね。また、それ以前に迂回ルートは大荒れしている可能性が大なので、普通に林道ツーリングを楽しみたい方は立ち入らない方が無難かも・・・。 |
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作業道迂回ルートはパスして小郷東木曾谷林道を引き続き前進中。標高900mほどの等高線伝いに蛇行しながら進みますが、道すがらには崖地が連なり、崩れ落ちた岩石がコケむした状態で路肩に堆積しているのを見かけました。
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おお、光り輝く黄葉が美しいぜぇ! 小郷東木曾谷林道の道すがらには紅葉しないヒノキやスギの森がひたすら続きますが、そこに混じってクスノキ科の「シロモジ」が見事に黄葉しているのを見かけました。 シロモジは中部地方〜九州の山地に生える落葉小高木。3裂する整った葉の形が特徴で黄色やオレンジ色に紅葉しますが、その姿がなかなか美しいんだよな。なお、シロモジという名称ですが、特になにかが白いわけでないみたいです。 |
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うひゃぁ、こいつは怖えぇ! 林道の左路肩は落ち込むような斜め45度の急峻なヒノキ林の斜面になっています。万が一、路面の石にハンドルを奪われてコースアウトしたならば、奈落の底に向かってまっしぐらです。 まあ、コースアウトで路肩落ちしないまでも、転倒については十分に有り得る話なので、小郷東木曾谷林道探索中は常に注意が必要なんだぜぇ。 |
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おお、今度は穴洞作業道分岐(20)を発見! 風穴穴洞作業道分岐から前進することおよそ1.7km地点で、穴洞作業道が切り返しの左折分岐で下っていくの見つけました。穴洞作業道は延長距離1.7kmで高低差198mを駆け下る作業道。いわゆる山裾から小郷東木曾谷林道とを結ぶ「連絡林道」ならぬ「連絡作業道」ですね。
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分岐に掲げられている道標。「木曽谷」は逆戻りの松尾木曾谷林道方向、「小郷東」は現在前進中の小郷東木曽谷林道、そして「上野(うえの) 牧戸(まきど)」が穴洞作業道方向になっています。しかし、上野とか牧戸は地理院地図にも未掲載な小字地名なので、ジモティー以外のよそ者にはその場所が分からねーし!
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穴洞 EP |
分岐に掲げられていた穴洞作業道のヒシ形。作業道名はおそらく「あなぼら」と読むのだと思われますが、末尾に終点を示して「EP」と記載されていました。説明するまでもなくEPは「End Point」のことで、起点の場合は「BP(Begining Point)」となりますが、つーことはこの地点が穴洞作業道の終点なのか。
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切り返しの下り坂で分岐していく穴道作業道。ここからジグザグコースで一気に駆け下り、終点で山振牧戸林道および穴洞林道に接続していますが、逆方向から小郷東木曾谷林道を進んできた場合は、ヒシ形の見落としによる道間違いには要注意!
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穴洞作業道分岐を過ぎたらその先で斜面を流れ下る沢を渡り、引き続き標高900m付近を進んでいきますが、途中では小規模な崖崩れ箇所が連続しました。探索時にはどこもすでに復旧済みだから良かったけどさ。
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小規模な崖崩れを多くの箇所で発生させていた道すがらに連なる崖。今回の林道探索のステージとなる加子母には阿寺断層が走っていることは先述しましたが、超ざっくり述べると、加子母付近では断層のずれにより破砕帯と呼ばれる細かく砕かれた部分が露出していることが、崖崩れの多発と林道が石まみれなことの原因らしいな。 ちなみに探索時においては本線林道での崖崩れ箇所は全て復旧していましたが、支線の作業道では近年多発する集中豪雨とあいまって、路面が石まみれとなるガレ化現象の進行が激しい模様。そのため、一部の作業道では鬼ガレ化現象により、以前は通れたのに現在は通行困難に陥っているものがあることを付け加えておきますね。 |
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