小童子川林道 / Kodojigawa 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2018.08.13 / No.AO-098 
 [ 所在地 ]深浦町 [ 状態 ]ピストンダート [ 接続林道 ]栃の山林道 [ 分岐林道 ]-
 草深さと鬱蒼さもピカイチな白神山地奥深くへと小童子川の流れに沿って分け入るピストンダート

浦町の日本海沿いに延びるR101号線をJR五能線「北金ヶ崎駅」から「陸奥柳田駅」方向に進み、国道が陸橋で五能線を跨ぐ手前の深浦町「関」地区で左折して子童子川伝いに進んだ先にある小童子川林道の起点です。建設中の「西海岸広域農道」経由でもアプローチできますが、その場合はかなり分かり難いので、素直に国道からやって来た方がいいかもしれません。ちなみに小童子川林道の起点は左折する栃の山林道の起点にもなっていて、それぞれの林道標が設置されています。
→ 林道標を眺める!
→ 警告板(遭難)を眺める!
→ 警告板(クマ)を眺める!
→ 小童子川(上流 / 右)を眺める!
→ 小童子川(下流 / 左)を眺める!
道ゲートの設置されていなかった起点を後にして早速入線させていただきますが、路面はカチコチに踏み固められて圧縮された状態でした。小童子川の渓流沿いに延びるダートには、道幅ギリギリで走行する木材搬出の林業トラックのタイヤが路肩を削ったラインができていましたが、もしも林業トラックが対向してきたらすれ違いスペースはまずないです。
→ 小童子川を眺める!
れといった急勾配や急カーブもなく、なだらかな一本調子で小童子川の渓流伝にダートが続きます。難所もなくて、まるで林鉄の軌道跡を思わせるコース展開でしたが、調べてみても小童子川林道はとくに元林鉄軌道だったわけでもないみたいです。
業トラックの走行で路面が硬く圧縮された区間が続きます。タイヤで溝が掘られることもなく、路面維持のなされたダートはまるでアスファルトのような走りやすさ。枕木をぽんぽんと並べてレールを乗せていけば、あっという間に林鉄軌道が敷設できそうな状態でした。ここは一念発起で観光用に林鉄を開通させてみたら面白そうですが、だめ?
→ 小童子川を眺める!
線してしばらくは小童子川の渓を横目に眺めながら進みますが、やがて水辺から離れて登り坂が連続してきます。砂利が補充されて路面の凸凹を補修した区間もありましたが、ダートは基本的に快適状態が続き、路面に荒れは全くみられません。探索時は世間でいうところのお盆休みにつき、すれ違う車両は1台もなかったですが、手厚く維持管理された露路面から察するに、ここは平日にはそれなりに関係車両が走っていそうな予感。
収林看板発見! 真夏の酷暑以外にこれといったストレスもないまま、順調に小童子川林道を進んでいくと、国有林林道ではお馴染みの分収林看板がありました。これによればこの辺りは「小童子山国有林」というみたいです。
→ 分収林看板を眺める!
場出現! 分収林看板を眺めてさらに進むと、その先で路肩が大きく膨らんだ土場に差しかかりました。しかし、土場に集められた木材はあらかた搬出されていた模様。筏に組まれた木材が片隅に少しだけ残されていましたが、土塊だった土場に林業重機の姿はなかったな。
出を待つ木材の残されていた土場の先は地面も湿った泥っぽく土塊だって、道すがらに木材の簡易的な集積場が設けられていました。積み上げた木材を支える丸太の支柱だけが立っていて、ここも木材はすでに運び出された状態。搬出作業では林業トラックが幅員目一杯に道を塞ぐので、そういう時に強引に突破を試みると危ないので叱られます。通り抜けるだけのスペースがない場合は、作業の方の反応によっては素直に諦める勇気も必要かと。
してたどり着いた林道最奥の土場です。土場は左カーブの途中の路肩に設けられていましたが、やはり木材は搬出済みで1本も置かれていませんね。ダートはさらに続きますが、小童子川林道に立ち入った林業トラックは全てここで反転するらしく、切り返しでタイヤがえぐった地面には、大きな珈琲色のドロドロな水溜りだけが残されていました。
奥の土場を過ぎると、固く圧縮された路面はワダチダート状態になりました。木材満載で重量のある林業トラックの通行がないので、いわゆる普通の一般的な路面状態です。土場の先は荒れているということもなくて、関係車両の通行も多少あるみたい。固く圧縮された路面も走りやすくていいですが、個人的には林道風情の感じられるワダチダートの方が良いなぁ。
童子川の流れから300mほど離れて、小童子川の谷間の斜面伝いに山深い山中を進んでいくと、「警笛鳴らせ看板」や「注意CAUTION」看板が同時に設置された地点がありました。今はそのような標識が必要ないほど車両の通行量は少ないですが、林業華やかし頃は関係車両も現在よりも多くガンガンに走っていたのでしょう。そして通りがかった時にはその痕跡はなにもなかったですが、かつて造林小屋でもそこに存在していたのか、地理院地図にはこの辺りにポツンと1つだけ民家マークが記されていたりします。
字分岐出現! その後しばらく進むと、行く手が左右に分かれた分岐が現れます。林道標や標識の類はなにもなくて、どちらが小童子川林道の本線であるのか確認するのは、林道台帳でも眺めないことに不可能ですが、状況的には左折側がまとも状態で、右折方向はすぐ先で草ボーボー状態になっていました。というわけで分岐は左折して進みますが、こちらに進むと谷間の斜面を下って再び小童子川のほとりに向かい、そこでダートは途切れて終点になっている模様。一方の右折側は「笹流山(ささながれやま / 726m)」方向に登って進み、山頂直下付近の斜面で行き止まりになっているらしいです。
→ 振り返る!
→ 右折ダートの様子をうかがう!
岐を左折方向に進むと緩い下り坂が始まりました。小童子川の谷間の斜面を沢辺に向かって下っていくのですが、左方向に流れているはずの小童子川の流れは全く見えておらず、水辺の気配も全然感じられません。真夏の熱気と、むわっとした草いきれで蒸し暑さが尋常でなかった昼なお暗い鬱蒼とした森の中を進むのみでした。
面も落石や崖崩れなどの障害は見られなかったですが、分岐を境としてかなり草深い状態になってきます。濃厚な藪の緑色の中に2本のワダチがくっきりと続いており、脇からせり出た藪に体をワサワサと擦られながら前進。閉塞感も抜群でしたが、しかし、深山地帯のピストンではごく普通の状況なので別に慌てませんぜ。
深くても取り立てるほど荒れていなかった小童子川林道深部のダート。車両が滅多に通行しないので自然と廃れたような雰囲気で、路面の土が雨で流出したのか、土中から無数の石が頭をのぞかせてガタガタな区間もあったんだっけ。
→ さらに小童子川林道を進む!
→ 探索中止!
トップへもどる 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜