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その後もなだらかに連なる樹海の丘を下って進みますが、ちょっと疲れてきました。精進湖民宿村〜県71間を往復すると、歩く距離は10キロを超えるので、一気に踏破しようとすると、さすがに少し汗ばんで脚に疲労物質が溜まってきます。 かつて密かに探索調査した千葉県鴨川市から木更津市とを結ぶ禁断の「郷台林道」は片道10キロを超える長さであり、1日で往復20数キロを歩いたことを考えれば、今回は大した距離ではありませんが、しかし、「禁断」と呼ばれるようなダートを徒歩で探索する場合は、これくらいの距離は覚悟しておく必要がありますなぁ。 |
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というわけで道端に転がっていた倒木に腰を下ろして樹海ランチです。メニューは昨日の飲み残しの「ボスブラック」と、これも昨日宿でお茶菓子として出されていたのを食べずにとっておいた「栗あんどら焼き」。しかし、青木ヶ原樹海のまっただ中で栗あんどら焼きを食べる機会もそうはないな。でも美味しかったですよ。あはは!
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栗あんどら焼きをかじりながら休憩がてらに周囲の森を眺めてみますが、これは進行方向右手に広がる森の様子。土饅頭のようなモコモコとした起伏が森の奥へと連なっていて、なんだかとてものどかで気持ち良さげな場所に思えてきます。 斜面に寝っ転がって食後の昼寝でもしたくなりますが、目覚めたら寝過ぎで辺りが暗くなっていたら怖いので、それは止めておきましたけどさ。 |
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こちらは進行方向左手に広がる樹海の森の様子です。秋晴れの明るい陽気に誘われてピクニック気分で森の奥へと立ち入りたくなりますが、くわばらくわばら! 辺りはどこまでも同じ森の景色が広がるこのような状況なので、かなり用心していないと、ちょっと道を外れただけで元の道を見失ってしまう可能性が大。明るい雰囲気に惑わされて、ここが青木ヶ原樹海だということを忘れちゃいけないな! |
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しばらく道端で休憩してから出発すると、やがて、ひときわ茶色さが目立つ褐葉した大きな樹木の傍を通過します。ここは行きがけに通り、あの褐葉した樹木も立ち止まって眺めているはずですが、しかし、全然記憶に残っていなかったです。 そのことからも、同じような森の景色が広がる青木ヶ原樹海の中では、「つい先ほど通った場所だから忘れない」といったことがあまり通用しないことが分かります。 |
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なんじゃこりゃ・・・? 通りすがりの道端で幹の折れた倒木の根元ですが、そこになにやら白い物がびっしりと大量に纏わりついています。 よく眺めるとサルノコシカケでしたが、倒木の根元はキノコが発生するのに適した場所であるのか、それはもう気持ち悪いくらいの量でびっしりと・・・。おえぇ〜っ。 |
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えぇっ?! 気持ち悪いな、これ! なんでこんな場所で木の枝からロープが垂れ下がっている?! → 近づいて確認する! |
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青木ヶ原樹海の景色にドキリとさせられたりしながらも、順調に引き返していく道すがら、足元の地面ではこのような小さな紅葉も見かけました。まだ芽吹いたばかりだというのに、驚くほど鮮やかな深紅色に染まっているのがきれいだったです。
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ただの斜面であるのか、それとも道筋なのかはっきりとしない樹海の丘陵地帯に延びる樹海横断ダートですが、それにしても陽射しで眩しくて明る過ぎ。おそらく自殺志願者もこのような明るい場所では自ら命を断とうとは思わないはず。 というか、この辺りは青木ヶ原樹海のまっただ中なので、自殺志願者もこのような樹海深部にまではやって来ず、バス停がある国道に近いもっと森の浅い場所を死に場所に選ぶのだと思います。日暮れ時に森の駅の駐車場から樹海に入っても、真っ暗闇に包まれたらここまでは絶対にやって来られません。ここはそういう場所です。 |
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ちなみにこの区間、道筋が不明瞭で分かりにくいと述べましたが、登山道に沿ってこのような目印の赤いテープが樹木の幹に括り付けられていました。しかし、目印のテープがなければ道に迷ってしまうということもなくて、道筋の延びている方向に注意しながら進んでいれば、たぶんそれで大丈夫です。
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右も左も似たような景色が続く森の中に続く樹海横断ダート。青木ヶ原樹海の中では、国道や県道を走るい車の音がかなり遠くからでも聞こえると言われますが、さすがにこの辺りではそれも聞こえてきません。聞こえる物音は地面の枯れ葉を踏みつける自分の足跡と、たまに聞こえてくる野鳥のさえずりくらいなものです。
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うわぉ、登山道沿いの森で見かけた樹海の紅葉ですが、樹冠がまるで赤い炎に包まれたかのごとく色付いたこの樹木はもしかして「ミズメ」? 青木ヶ原樹海は主に常緑針葉樹のヒノキとツガが優占する森ですが、針葉樹林内には落葉広葉樹も高い割合で生育しています。実際、樹海の中を歩くとよく見かけますが、それはミズメや「ミヤマザクラ」が多く、樹海の森の中で紅葉している大木はたいていがミズメとかミヤマザクラだったりするみたい。 |
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おぉ、神々しいまでに美しい紅葉です! 秋晴れの陽射しに照らされて透けて見える橙色が最高にきれい! ここは本当にあの恐ろしい青木ヶ原樹海なのかと疑ってしまうほど。しかし、樹海の森がこのような美しさをみせるのは、ほんの僅かな秋の季節だけ。なので青木ヶ原樹海横断ルートを探索するのならば秋にこそですよ!
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その後、行きがけに見かけた道標が再び現れました。R139〜県71のルート上にはこのタイプの道標が2ヶ所に設置されていますが、これは最初に見かけたやつ。というわけでこの道標はルート上の目印になっていますが、したがって、樹海の中を進んでいる最中にいつまでたってもこの道標が現れない場合はかなりヤバイかも・・・。
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おお、丸みを帯びた樹冠が真っ赤に燃えているような「コミネカエデ」の見事な紅葉です! これも行きがけに眺めているはずですが、その美しさは何度眺めても見飽きないので、帰りがけにも立ち止まって眺めます。 なお、その種類をはっきりと区別するのは難しいですが、青木ヶ原樹海で見かけるモミジは「コミネカエデ」や「ヒトツバカエデ」、「イタヤカエデ」が多いです。 |
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その後も下って進み、先述した老人夫婦が住んでいた乾徳道場の廃屋へと至る右折分岐まで戻ってきました。その先は富岳風穴、鳴沢風穴方向まで続いていますが、歩き疲れたので今回はそちらには向かいません。しかし、樹海に住む「謎の坊主」かぁ・・・。 そういえば以前、稲川淳二出演の「実録! 富士の樹海」という番組で、不気味な経文を唱えながら坊主の霊が稲川らに迫ってくるってシーンがありましたが、それってもしかして当時樹海に住んでいたこの老人夫婦をヒントにしたとか? あはは、樹海系の怪談話のリアルな現実ってのはそんなもんですよ。 |
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風穴方向への分岐を過ぎて落ち葉まみれのダートを一気に下っていきますが、するとそれまでの森の景観が一変。それまでのともすれば明るい雰囲気に溢れていた丘陵地帯から、ゴツゴツとした溶岩と緑のコケに包まれ、いわゆる樹海らしい黒々とした森の景観が広がる森の中へと引き返して進んでいきます。
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行きがけに通った鬱蒼とした樹海の森の中を引き返し中。帰りがけは樹海の風景をさらにじっくりと眺めながら歩いていきますが、これは森の中にできた大きな窪地。クレーターみたいな感じで半径は5、6mほどあるでしょうか。
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青木ヶ原樹海の溶岩で覆われた地面にできた裂け目。裂け目は深さもあってまるで大地を引き裂く地割れみたいです。ここからではよく見えていませんが、裂け目の底には洞穴のよう空洞もあるみたいです。落ち葉に隠された穴や空洞に落ちると危険なので、こういう地点には下手に立ち入らない方がいいと思います。
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なんだこの木は?! まるで「早くそこに引っ掛けちゃえよ・・・」と言わんばかりに、首◯り用ロープを引っ掛けるのにおあつらえな形をした不気味な樹木が! 青木ヶ原樹海横断ルートを歩いていると、時々このような木を見かけます。
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樹海の森の地面にさりげなく口を開けている穴。登山道をや遊歩道を外れて歩き回っていると、こういう穴が危なかったりします。気がつかずに足を穴に落としてしまい、最悪、複雑骨折でその場から動けなくなるといった事態も・・・。
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そのように、歩くだけで意外と危なかったりする青木ヶ原樹海の森ですが、森の中では時としてハッとさせられるほどの美しい黄葉が現れます。「樹海」というと、針葉樹だらけで紅葉はなく緑一色だけのイメージですが、実際にはそうではないことが分かります。しかし、黄金色に光り輝く「ヒトツバカエデ」が最高に美しいな!
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これも道すがらに見かけた溶岩の窪地。青木ヶ原の樹海で亡くなる人って自殺者だけだと思いがちですが、散策中にこういう場所にずり落ちて足を複雑骨折してしまい、そのまま動けず夜になって寒さで凍死するケースも稀にあるようです。紅葉の季節、昼間はそこまで寒くはないですが、夜間や早朝は氷点下にまで気温が下がるんだよな。 また、このような窪地の中で身動き取れなくなると、人に気づかれることはまずないと思います。そもそも、樹海の奥ではハイカーが通りがかること自体が稀なので、骨折で動けなくなってしまうと、後はその場でドクロになるのを待つだけかと・・・。 |
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樹海の森の中は基本的に物音一つせずに静まり返っていますが、独り登山道を歩いていると、たまにどこからともなく「コツ〜ン、コツ〜ン」と、よく分からない音が聞こえてきて、かなりドキリとさせられることがあります。 しかし、周囲の森を見渡すと、それはこのように風に吹かれて揺れる木の枝同士がぶつかり合って音を立てているのだということが分かります。森の奥からコツ〜ン、コツ〜ンと響いてくる音の正体がわかればなんてこともないですが、青木ヶ原樹海のまっただ中というシチュエーションの中では、その音がなんとも不気味・・・。 というわけで枝同士が擦れる時に発生する不気味な音に実害はありませんが、木の枝同士が擦れ合う摩擦で山火事が発生することがあるみたいです。火のない所に煙は立たぬと言いますが、しかし、実際には火がなくても時として煙は立つんだよな〜。 |
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樹海の森の中、地面のあちこちに落ちている赤く染まった「コハウチワカエデ」の葉。カエデの木が生えている場所では、周辺にザクザク状態で大量に落ちています。
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