宿泊「旅館川徳」編2
  三宅島の宿 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
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大久保漁港裏手の斜面に建つ鳥居と神社

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あ、そうそう。大久保漁港では鳥居のある神社も見かけました。漁港の背後に迫る断崖斜面に建立されていて、その真上を三宅一周道路(都212号線)へと連絡する都214号線の陸橋が横切っています。「神社の頭上を失礼な・・・」とも思うかもしれませんが、険しい地形に道路を通すには仕方がなかったのでしょう。






大久保浜には堤防の階段から降りられます

大久保集落入口まで戻ってきました。集落のメインストリートは先ほど通ったので、今度は大久保浜に面した堤防沿いに宿まで戻ることにします。堤防には所々に階段があって、そこから砂浜へと降りられるようになっていましたが、そこで老人が漁で使う網の手入れをしていたのを見かけたんだっけ。






砂浜の背後には集落を守る大量のテトラが!

堤防に登って漁港の併設された大久保港を振り帰ってみますが、大久保浜には物凄い数のテトラが! 景観的にはあまりよろしくなかったですが、島に台風が接近した時の海の時化っぷりは凄まじいらしく、集落の民家は浜に面しているのでこの処置は当然。






テトラと堤防を挟んで大久保の民家が立ち並びます

堤防の上から眺めた大久保浜と大久保の家並みです。テトラと堤防を挟んで波打ち際まで民家が立ち並び、集落の端には「三宅島内燃力発電所」の白く大きな建物も見えていますね。それにしても現在の寂れた様子からはピンときませんが、廃屋も含めて家屋数は意外と多く、昔は集落の人口も多かったということだなぁ。

ちなみに堤防から階段で浜に降りられますが、雑草の茂った地点を歩いてテトラを迂回しなければならないので、波打ち際の散策はまたの機会にしておきます。サンダルなので足が砂まみれにもなるし。眺め的には堤防の上からでも十分だと思いました。






荒れるに任せて淋しく放置が続く無住の家屋

堤防のすぐ内側には雑草にまみれて廃墟化したかつての民家が散見されて痛々しかったです。ダイビングやバードウォッチングで知られる三宅島ですが、その一方で今も全島避難の傷跡を残す火山島ならではの厳しい現実が・・・。






浜辺に面してくさや工場らしき建物跡も

堤防のすぐ内側の路地を歩きますが、これも廃墟くさいなぁ。なんとなく工場っぽい建物もありましたが、これってもしやくさや製造の建物でしょうか? 大久保でのくさや製造はもう行われていないので、路地をうろつく野良ニャンコもいないわけだ。






民家の脇には可愛らしい小さな菜園が!

大久保の民家では小さな自家用菜園をよく見かけました。きれいに畝が作られていますが、なにを栽培しているのかな〜。まさか、アシタバじゃないだろうけど。






きれいな鉢植えで飾られた民家の隙間の小さな路地

適当なところで堤防から降りて民家の間の狭い路地を歩いてみます。集落の木造家屋は板壁が赤茶系で塗られているのが多かったですが、それって腐食止め? また、どの民家にも路地に面してきれいな鉢植えが多く置かれているのを見かけました。






路地裏に放置されたきれいな浮きガラス

路地の道端にはこんな物まで置かれていました。漁に使う浮きガラスですね。別にインテリア的に置かれているのではなくて、単にそこに放置してあるだけでしたが、なんだかいいなぁ。いかにも漁村というか、海辺の集落を思わせるアイテムです。






三宅村役場からの告知はこの掲示板で

集落内には役場の「三宅村掲示板」があったので眺めてみました。なにやら細かい文字でびっしりと書かれた告知が大量に張られています。右隣には以前使われていた古い掲示板がありましたが、「地域の繁栄は地元商工業者の利用から!」のスローガンが哀愁を誘います。新しい掲示板には、もはやそのスローガンは掲げられていないし・・・。






旅館川徳のすぐ先には発電所が建っています

大久保集落の路地裏をぶらぶらしながら旅館川徳まで戻ってきました。旅館のすぐ先には三宅島の電力供給をになう「三宅島内燃力発電所」が建っていますが、ちょうどそこで都214号線区間も終点になっています。

ちなみに旅館川徳では観光客の宿泊よりも、発電所関係の長期宿泊の需要が多いそうです。昔は観光客の宿泊も多かったらしいですが、噴火の全島避難で観光客は激減して現在では発電所関係の方の宿泊の方がメインになっているのだとか。観光とは縁のない山奥の旅館が工事関係者の長期宿泊で賑わっていたりするのと同じだな。






発電所からの送電線が旅館の目の前を横切ります

旅館川徳のすぐ目の前には背の高い電柱が立ち、発電所から島内各所に延びる送電線が横切っています。鉄塔ではなくて木製の電柱であるところが三宅島らしいなぁ。






WRも宿のガレージに収まってご機嫌です!

宿に戻ると宿のご主人がWRは「ガレージに入れるといいよ」と言ってくれました。玄関脇に止めておくしかないと思っていたのですが、これで雨が降っても安心。

しかし、予約時にとくに告げていなかったので、宿のご主人もまさか当方が海路三宅島までバイクで泊まりに来るとは夢にも思ってもいなかったみたいだぜぇ! 離島をバイク持参で訪れると、驚いたその反応を眺めるのが面白かったりもします。






家庭的なお風呂でバスクリン!

WRをガレージに止めて部屋に戻ると「お風呂どうぞ〜」のかけ声で風呂場に向かいます。バスクリンの湯で夜行の船旅と、その後の三宅島林道探索で心地良く疲れた身体をゆっくりと暖めて癒すことができました。

エンジン付きという身軽な移動手段があるので、阿古地区の温泉施設に向かってもいいのですが、片道10キロ近くあるので、さすがにそれは面倒くさかったのでパス。






マップを前にその日一日を思い出す至福の瞬間

お風呂をあがったら部屋で持参の地理院地図とにらめっこ。それプラス島内でもらった観光マップを眺めながら今日の林道探索を振り返りますが、「あの林道はこうだった」とか、「この林道は景色が素晴らしかった」などと、一日を思い出す一時もまた楽しんだよな〜。そして夕食ができるまで、もうすでに完璧なまでに頭に叩き込まれている明日の行動予定を再確認して過ごしました。






夕食までのひとときをゴロゴロと過ごしました

明日の予定を再確認したら、その後は夕食までごろんと畳に寝っ転がってテレビを眺めながら過ごします。ちなみに三宅島も東京都なので、山奥のド田舎のようにテレビのチャンネル数が極端に少ないということはなくて、普通に映っていたと思います。






旅館川徳さんで出された夕食

しばらくして「夕食できましたよ〜」と告げられて一階の食堂でいただいた旅館川徳の夕食です。見た目は質素にも見えるかもしれませんが、押さえるべき島魚の煮付けお刺身というポイントはきちんと押さえたメニューが良かったです。

ワケの分からん創作系メニューとかが出されるとガックシきますが、そのような余計なものは省いて三宅島の魚とごはんでお腹いっぱい食べられるのがいいんだぜぇ!

ただし、旅館川徳ではアルコール類は置いていないそうで、ビールはもちろん三宅島酒造の焼酎が呑めなかったのは残念! 理由はよく分かりませんが、事前に知っていたならば、島の商店で買って持ち込むなど対処もできたのにねぇ・・。でも、たまたまあった缶ビールをサービスで出してくれたのでまあいいか!






うひょ〜、これこれ、キンメダイの絶品な煮付けです!

海に囲まれた三宅島を訪れたら絶対に食べたいのが新鮮な魚ですが、なかでもキンメダイの煮付けは絶品! 伊豆諸島近海はキンメダイの好漁場で、底魚一本釣でメダイと同じく一年中漁獲されるそうですよ。甘辛く煮付けたこのキンメがあれば、それこそごはんが何杯でもパクパクとイケちゃいますね。あぁ、こりゃうめえなぁ〜!

脂がのってキンメダイが最も美味しくなる旬の時期は12〜2月。キンメダイは年間を通じて大きく味は変わらないとされていますが、本当に美味しいキンメダイを食べたいのであれば、産卵期のピークとなる7〜8月だけは避けた方がいいと思います。

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