宿泊「山辺旅館」編3
  三宅島の宿 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
 [4]宿泊「山辺旅館」編3   もどる  


壁に掲げられた喫茶店メニュー

 [1]三宅島の宿と観光
 [2]宿泊「旅館川徳」編
 [3]宿泊「ホテル海楽」編
 [4]宿泊「山辺旅館」編
    宿泊「山辺旅館」編2
    宿泊「山辺旅館」編3
レンガ風の壁に掲げられていた喫茶店メニューですが、豊富なバリエーションで軽食とランチ、ドリンク、珈琲などが提供されているみたいです。

軽食メニューを眺めてみると、スパゲティーはアシタバ・ミート・ナポリタンが各800円。サンドイッチは玉子・野菜・ツナ・チーズ・ハム・フルーツが各500円。その他にミックス(600円)とカツ(700円)もありました。トーストはジャム・チーズ・オクラがあってそれぞれ400円。

ランチでガッツリ食べたい方には、ハンバーグライス(1000円)、焼肉ライス(1000円)エビフライ定食(1200円)がおすすめかな。






やや、微笑むこの女性はもしかして宿の・・・?!

お、この美人なお姉さんは一体どなた?! 店内でカウンターの女性を撮影したポスターが貼ってあるのを発見! 昭和の頃のお店の観光ポスターですが、ここ三宅島での滞在を「したに からだに こころに あじわって」と書かれています。









定番ものから島ならではまで種類も豊富な釜めし

店内には山辺旅館名物の「島の釜めし」のメニュー板もありました。

タカベ1800円 金目鯛1600円 トコブシ1600円 島アサリ1500円
赤イカ1500円 サザエ1500円 帆立500円
海鮮1500円 牡蠣1500円 あさり1500円 五目1400円 とり1400円 竹の子1400円

釜めしメニューは13種類もあって、どれも美味しそうですが、どうせなら三宅島ならではの食材という意味で特にオススメなのはタカベとトコブシ、そして島アサリ。

「タカベ」は4〜9月に獲れる10〜25センチほどの岩礁域に棲む魚で、夏に脂が多く乗って塩焼きが特に美味しいとされ、伊豆諸島では人気の高い高級魚。

「トコブシ」は島の方言でコナ貝、またはコナガリと呼ばれるそうですが、三宅島で獲れるのは通常のトコブシよりも厚みがあるフクトコブシ。7〜8月に潜水漁業で獲られますが、量の解禁日にはトコブシを買うために長い行列ができ、三宅島の夏の風物詩にもなっています。これはもう美味しいに決まっていますね。

「島アサリ」はヨメガカサガイと呼ばれる磯場の岩に張り付く笠貝の仲間の一枚貝。トコブシに似た味わいがあって三宅島ではアサリと呼んでいます。天プラやカレー、炊き込みご飯にすると美味しくて人気があるそうです。






ご当地アニメにも登場する山辺旅館

あー、それから店内には三宅島がモデルになったご当地アニメ「つうかあ」のポスターも貼られていました。タイトルの「つうかあ」はサイドカーのこと。三宅島で全国の側車部の女子高生たちがサイドカーのレースに邁進するという内容です。

アニメでは山辺旅館が三宅島の女子高生目黒めぐみの実家「みつわ旅館」に設定されていて、「ティー・ハウス・ノン・ノ」も登場しており、これはそれを紹介した観光小冊子。放送後はいわゆる聖地巡礼でお店を訪れたマニアもいたそうです。






店内の様子がそのままアニメ化されています

冊子の紹介記事を見てみると、 「毎回多可女学園のふたりが愉快なやりとりを繰り広げる喫茶店は、めぐみの実家・三和旅館のモデルとなった、ヤマノベ旅館に併設されている。コーヒーや食事をいただけるのだが、その美味しさと居心地の良さは抜群で、すっかり魅了されてしまった。」と紹介されていました。

ご当地アニメは観光資源として自治体や商工会などが協力し、マニアの聖地巡礼を期待して製作されます。しかし、現地で放送されないことも多くて、そもそも地域住民がアニメの存在を知らないこともあります。内容云々よりも地域がアニメのモデルとなることに意義があるのですが、でも作品がヒットしなければ当然の結果として聖地巡礼も盛り上がらないという問題があるので微妙なところですね。アニメでは女子高生がサイドカーで島内をガンガンに飛ばしていますが、転倒したら大怪我で危ないですよ〜。






品数もあって美味しかった山辺旅館の朝食

レトロチックな店内を眺めて待つことしばし、運ばれてきた朝食です。メニューはごはんおしんこ油揚げのお味噌汁シャケのホイル焼きナスの煮浸し笹カマワサビ漬け卵焼きお浸しノリ。定番的な日本の朝の献立ですが、シャケはただ焼いただけではなくて、わざわざホイル焼きにされていたのが嬉しいかったなぁ!

呑んだ翌朝はなぜかお腹がペコペコなので、ご飯をお代わりして美味しく全部食べました。ここは奮発して朝から山辺旅館名物「島の釜めし」をいただく・・・という手もありましたが、さすがにそれは贅沢すぎて言い出せませんでしたけどね。






朝もやっぱり木のお櫃でおいしい白いごはん

そしてもちろん、お米のごはんは木のお櫃で! ホカホカの炊き立てがとても美味しく、美味しいおかずと一緒にパクパクと全部残さずに食べてしまいました。






女将さん、お世話になりました!

そして出立の時。宿泊料金は9700円くらいだったかな。三宅島滞在最後の夜を過ごした宿でしたが、女将さんの接客も適度なフレンドリーさで、三宅島ならではの食材を使った夕食も美味しく、快適な滞在になりました。

東海汽船の発着する錆ヶ浜港からは徒歩だと少し遠いですが、それでもバス停3つ分なので宿としては近い方。緑に囲まれて周囲に民家のないひっそりとした環境で、静かで落ち着く宿の環境も良かったな。正直、また泊まりたいと思いました。

 三宅島の歴史[ 三宅島の歴史について知る ]へ