伊豆岬
  三宅島の見所スポット[ 伊豆エリアのジオスポット ] 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
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  伊豆エリア
  伊豆エリアのジオスポット
    1伊豆岬

村営バス「伊豆岬入口」バス停から徒歩15分

伊豆岬
〜三宅島 過去1万年の噴火史を読み解く〜
ここで見られる地層は、三宅島の中でも最も美しい地層のひとつで、大変貴重なものです。
この地層から、過去1万年の三宅島の噴火史が明らかになりました。

村道の上側の地層は2500年前以降に堆積したもので、6回以上の噴火記録が読み取れます。
スコリア(黒い軽石)や火山灰の入っているジャリジャリした地層が噴火を示し、
その間の黒い層は、噴火がしばらく休止し、植物の腐植がたまって土壌が形成されていたことを示しています。
村道の下側には2500年前より古い時代の噴出物が観察できます。

ここに見られる新島向山火山灰(886[仁和2])の下には、三宅島の火山灰をはさんで、
薄い細かな白い火山灰がみつかっています。その火山灰は、ほぼ同時期(838[承和5])に噴火した
神津島天上山の噴火によるものと推定されています。
[ GEO POINT ]鍵層 Key bed
地層の年代を決めるときに、その地層中の噴火の年代が知られている火山灰が見つかれば、
その地層の年代を決めることができます。
その指標になる火山灰層を、一般に鍵層(かぎそう)といいます。
伊豆岬に見られる白い軽石層は、新島向山火山の886(仁和2)年の噴火で降ってきたものです。
三宅島にない白い溶岩(流紋岩)紀元の軽石層はよく目立つため、
地層の時代を決める良い指標になっています。

ジオスポット案内板も立っている伊豆岬

灯台の立つ海岸から眺める夕陽が美しく、三宅島でも観光客に人気のある伊豆岬。伊豆岬自然案内板が設置されていてほとんどの人は伊豆岬灯台や、そこからの海の眺めを目的に訪れますが、ここには同時にジオスポット「伊豆岬」にもなっています。四阿から少し離れた道路の脇にジオスポットの案内板が立っています。

でもジオスポットとしての見所は岬からの海の眺めではなくて、岬の周辺に広がる茶色の地層らしいです。まあ、たいていの人は灯台とそこから眺めた海の景色に目を奪われてしまい、地層にまでは目が向かないと思いますけどね。





四阿からは岬周辺の地層の状況がよく見えています

伊豆岬とその周辺の眺めですが、四阿の展望台に登ると地形がモコモコと起伏して茶色い地層が露出しているのがよく見えています。 道路の右手の地層は 2500 年前以降に起きた噴火で堆積したもので、そこから5回以上の噴火の記録が読み取れるとのこと。一方の道路左手の海側には2500年前より古い時代の噴火の噴出物が地層となって堆積、見て歩いて観察できるみたいです。

これらの地層を調べることによって過去1万年の三宅島の噴火史が明らかになったという点で、伊豆岬は貴重な場所らしいです。





美しいラインで伊豆岬に露出した2500年以上も前の噴火の地層

伊豆岬から右手の大久保浜方向を眺めてみます。この時は海からの風がとにかく強くて沖から打ち寄せる波が激しく白波だっていましたが、波打ち際の岩礁のすぐ背後には断崖状に露出した茶色い地層が! よく眺めてみると噴火ごとに形成された縞々ラインの地層がくっきりと見えています。





伊豆岬周辺の地面には噴火で放出された大量の火山弾が!

伊豆岬から正面に眺めた白波立つ海岸風景。足元の赤茶色の土はもちろん露出した噴火由来の地層で、土中には火山弾とおぼしき大小様々なサイズの岩石が埋もれ、また頭を出してそこかしこで露出しまくっていました。





おびただしく火山弾の散らばる地層の上から眺める海岸風景

今度は伊豆岬の左手となる大船戸湾方向の眺めです。海に突き出た伊ヶ谷の伊ヶ谷港の桟橋が見えており、その先には岬のように突き出た阿古の大鼻が、さらにその先には海に霞む今崎まで見渡せましたが、足元の赤茶な地面に目を向けるとここにも地層に埋もれた巨大な火山弾が!

2500 年以上も昔の地層からの眺めは格別でしたが、 足元もよく眺めてみるとそれに劣らず凄かったです。過去の三宅島火山の痕跡が色濃く残っていたんだよな〜。

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