ワレ西上作戦開始セリ! 猛暑の山と海の林道探索ツーリング 7月20日(土)曇りのちゲリラ豪雨 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
1日目[7] 「自宅」→ 敦賀市「敦賀トンネル温泉 北国グランドホテル もどる  






ガソリン給油量 18.94L 給油回数8回 ガソリン代 3762円 高速代 7780円 総走行距離 586.6 km トップへもどる


ゲートによってそれ以上の前進を断念、粟柄河内谷林道を引き返して角川林道分岐まで撤退してきました。

本来ならば粟柄河内谷林道→河内山林道→粟柄〜河内谷林道と乗り継いで滋賀県高島町から福井県美浜町に抜ける予定でしたが、ゲートによりそれもできず、迂回してR303 →R27ルートで福井県へと進むことに予定変更しますが、R303への退出は角川林道を経由した方が近いため、ここで角川林道に乗り継ぐことにします。







ただし、先述したように角川林道は残念な全線舗装林道。人里遠く離れた河内谷下流の深山地帯を流れる「石田川」の深い谷沿いにひたすら舗装路が続きますが、粟柄河内谷林道から角川林道へと進んだ直後に河内谷を渡るコンクリ橋を渡ります。







コンクリ橋から眺めた河内谷下流方向(画像前方右手)の眺め。河内谷は先ほど通った粟柄河内谷林道沿いに流れる川ですが、橋のすぐ下流地点で東から流れ下ってきた石田川(画像左手)が合流しています。

そしてここから石田川を5キロほど降った地点には「石田川ダム」がありますが、角川林道は石田川伝いに粟柄河内谷林道からダムまでを結ぶ林道なんですね。







角川林道はアスファルトの全線舗装林道なので淡々と、そして道すがらには特に見所も現れないまま石田川ダム方向に進んでいきます。途中で石田川支流の谷を渡るコンクリ橋が何度も現れますが、鬱蒼とした樹林と藪に覆われた谷底はよく見えておらず、それよりも刻々と変化していく空模様の方が気になりました。







橋上から見上げた上空ですが、明らかにただの夏雲とは異なる怪しい黒い雲がもくもくと! 雨雲ではない普通の雲が白いのは、雲の層が薄くて雲の中の水滴が太陽光に反射しているのが見えているから。それに対して雨雲が黒く見えているのは雲の層が厚いから。つまり雲の層が厚くて太陽の光が雲の下まで届かないんですね。

山奥の林道でこのような黒い雲が現れたら雨の降り出す可能性がかなり高くて要注意。しかし、降りそうでいて降らない状況がその後も続きました。







その後、深い山の中をクネクネとひたすら進んでいくと、やがて石田川ダムの脇に抜け出して角川林道は終点となりました。とりあえず心配していた雨に降られることもなく林道を退出できたみたいですが、しかし、石田川ダムは「ダムカード」がもらえる小さな管理事務所と東屋があるだけでなにもない淋しい場所だったな〜。







角川林道出口にて。ここでようやく一般道退出となりますが、現在時刻は午前11時30分くらい。この後の予定としては、完抜けできなかった黒河林道および粟柄河内谷林道を福井県側の反対側からゲート設置地点まで探索調査しようと思っていたのですが、しかし、耐えがたい蒸し暑さですでに全身茹でダコ状態・・・。

というわけで酷暑による体力消耗が著しいため、また、このまま山中の林道を徘徊していたらやがては本当に雨に降られてしまう可能性もあるため、本日の林道探索はこれで打ち止めとすることに。まだチェックインには時間が早いですが、本日宿泊予定の「敦賀トンネル温泉 北国グランドホテル」に向かうことに予定変更!







となれば暑苦しい林道用のウェアを着込む必要はありません。身軽で涼しい普段着の街乗り姿になって高島市から若狭町→美浜町と進み、敦賀市にあるトンネル温泉に向かいますが、その途中で悲劇が発生。山奥の林道から平地に降りてきたことで空も晴れてきたというのに、次の瞬間、空が見る間に暗くなってまさかのゲリラ豪雨が!

結局、林道探索中は雨に降られることはなったのですが、一般道に退出したとたん雨に、しかもゲリラ豪雨に見舞われるなんて・・・。とはいっても林道探索中にかいた大量の汗でウェアの下に着込んだシャツやパンツはすでにビショ濡れ。結局は汗でビショ濡れになるか雨でビショ濡れになるかの違いだけでした。

というわけでもはやレインウェアを着ても意味はなく、普段着の街乗り姿で雨に打たれながら走り続けましたが、そのような状況でも給油だけは怠るわけにはいかず、かなり面倒くさかったですが、途中、JR小浜線「上中駅」そばの国道沿いの「コスモ石油新上中SS」でハイオクL / 193円で3.38L / 652円を給油しました。







現在時刻は午後2時少し前。敦賀市のJR敦賀駅そばの高台の上にある敦賀トンネル北国グランドホテルに到着しました。角川林道終点の石田川ダムを出発し、高島市から若狭町に向かってR303を走行中に突然降り出したゲリラ豪雨。ホテル到着の直前に止みましたが、時すでに遅し。すでに靴の中まで全身ズブ濡れとなりました。







敦賀トンネル温泉に到着したらWRは女将さんの指示に従って玄関脇の庇の下に駐車しますが、敦賀トンネル温泉北国グランドホテルは国鉄北陸本線の「北陸トンネル」掘削中に湧き出た温泉を利用したホテルという名の温泉旅館。

温泉名の北陸トンネルが開通したのは1962(昭和37)年のことで、工事で湧出した温泉を利用した北国グランドホテルが開業したのは1971(昭和46)年。したがってすでに53年の歴史があり、建物の古さは否めませんが、「政府登録国際観光旅館」の文字がなんだか誇らしげ! そんな温泉ホテルに今日から2連泊で泊まります。







敦賀トンネル温泉の正面玄関を入ったところにあるロビーです。一昔前の昭和の頃に流行った観光ホテルそのものな昭和チックな作りで、メット片手に画像右手のフロントで呼び鈴をチンすると、すぐに女将さんが出てきて対応してくれました。







しかし、さすがにチェックインの時間には早過ぎたみたい。客室が用意できるのは午後2時半とのことで、それまでロビーで待機する当方のためにすぐに冷房を入れてくれたのが嬉しかったぜぇ。あー、それから念のため述べておくと、正規のチェックインタイムは午後3時からですよ。







おお、凄げぇ! 部屋の準備ができるまでの間、女将さんとホテルの歴史について話したり、ロビーから見渡せる敦賀市内の景色を眺めたりして時間を潰しますが、正面玄関脇の壁には旅行会社の協定看板がこれでもかと大量に!

ざっと眺めただけでも、日本旅行、阪急交通社、東武トラベル、南海観光バス、名鉄観光、神姫観光、岡山東旅行業協会、西鉄旅行、上電観光、三交旅行、富士急トラベル、奈良交通観光社、全国農協観光協定、大阪府旅行業協会などがありましたが、昭和の頃は今以上に社員旅行や団体旅行の観光客でさぞかし賑わったんだろうな〜。







ロビーで待つことしばし、やがて元気な中居さんに案内された部屋に荷物を置いたら、なにはともあれまずは速攻で浴場に向かって温泉ですよ。







部屋に備え付けの浴衣とタオルセットを手にして脱衣場に向かいますが、さすがに夕方前のこの時間帯に入浴客の姿は全くなかったです。

なお、北国グランドホテルでは入浴料金1000円で日帰り入浴可能ですが、同じく敦賀市内にある日帰り温泉「敦賀きらめき温泉リラ・ポート」でも平日650円、土日祝750円で入浴できます。そしてリラ・ポートの方は休憩ルームや売店レストランがあるので、日帰り入浴客はたぶんほとんどがそちらを利用するのだと思います。







広い展望風呂になっていた北国グランドホテルの温泉大浴場ですが、おお、これが北陸トンネル工事中に湧き出したという「敦賀トンネル温泉」かぁ! 

林道ライダー的には「林道」ときっても切り離せぬのが「温泉」であり、当方の場合は林道探索ツーリングで泊まる宿は基本温泉宿と定めているのですが、それにしても敦賀にはこのトンネル温泉があって本当に良かったな!

今回の林道探索ツーリングのステージとなる滋賀県長浜市から高島市にかけて、そして福井県小浜市から敦賀市にかけてはこれといった温泉地がありません。あったとしても宿泊料がバカ高い高級温泉宿ばかりなので温泉泊は半ば諦めていたのですが、そのさいに見つけたのが敦賀トンネル温泉北国グランドホテルなんだよな〜。







ただし、北国グランドホテルは年季の入った古めかしい温泉旅館。今時の温泉では必須の「露天」はありませんが、その代わり大浴場そのものが敦賀市街地を見渡せる展望台状態になってるので、それなりの開放感が味わえます。







大浴場は全面ガラス張りになっていて、温泉を楽しみながら敦賀市街地の眺望を欲しいままできますが、逆に言えば外から丸見え状態。しかし、ホテルの建物は高台の上にあるので、外から大浴場を眺めても人の姿はおそらく米粒以下にしか見えておらず、その点は気にしなくても大丈夫ですよ。ガラス戸も開かないしね。







コポコポコポ・・・。静かに浴槽に注がれ続ける「敦賀トンネル温泉」の湯ですが、その名の通り「北陸トンネル」内に源泉が湧く温泉です。

国鉄北陸トンネルの掘削工事中、敦賀口から6450.5m付近で角閃花崗岩と古生層との破砕帯に遭遇していますが、その時、角閃花崗岩の層で15mに渡って26.2℃、毎分600〜700Lで温泉が著しく湧出したのが敦賀トンネル温泉の始まり。

調査の結果、硫黄が2mg / kg以上含まれていたことから温泉法の規格に該当し、敦賀市の要請によって国鉄が集水溝を設け、敦賀口まで配管工事を実施して送水。市当局が山林3万坪を買収して温泉街形成のための造成を行い、さらに配管を延長して誘致した温泉旅館に対して過熱給湯することにしたんですね。

そのようなわけで以前は敦賀トンネル温泉にも数軒の旅館があったらしいですが、現在も温泉を利用している宿泊施設は北国グランドホテルだけ。ちなみに以前は北陸トンネルの真上に「新保鉱泉」があったのですが、そちらは温泉湧出と同時に湯の湧出が途絶えたそうですが、泉質は全く同じだったらしいです。







浴槽の縁に付着していた温泉成分。湯の成分は「アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性低温泉)」で、そういえば部屋に案内してくれたやたら明るい中居さんも「湯はヌメりがあって素晴らしい!」と、かなり絶賛していな〜。

ただし、温泉は加熱しているためか、入浴時間は午前6時〜午後11時までで、24時間入浴可ではなかったのがちと残念! 温泉は24時間入浴可が基本っす。







あぁ・・・、生き返るぅ〜! 高温多湿な林道で大量の汗をかき、その後、ゲリラ豪雨に見舞われて服もズボンもびしょ濡れとなり、蒸れてベトベトで不快指数が最高潮に達したタイミングで入る温泉は最高! やっぱ林道といえば温泉だわい!







誰もおらず貸し切り状態で敦賀トンネル温泉の湯を楽しみ、きれいさっぱりしたら風呂から出ます。脱衣場は冷房が効いていて涼しいですが、しかし、真夏の温泉での湯上りにはこれがお約束ですね! もちろん風速は「強」ですよ。


あー、それから脱衣所の片隅にはこんなのもありました。有線式のリモコンが付いていましたが、これってマッサージベッド?

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