「や、やられた・・・ッ!!」橋を渡ったらそのままのんびりと下って無事に完抜け終了・・・と思っていたのに、ここでまさかの路面崩落! 事前情報では7月5日時点ではオフバイクで通り抜けできたとあったのですが、その後の調べでは7月25日の豪雨によって崩落したことが判明。ちなみに真昼岳林道を探索したのが8月11日なので、2週間ほど訪れるのが遅かったみたい。あ〜あ、ついていない! | |
路面崩落の現場はこんな状況。集中豪雨の凄まじさを実感させられました。峠付近のクレバスまみれな荒れもそのせいかもしれません。全線復旧を目指して災害箇所の復旧が粛々と行われてきた真昼岳林道ですが、それが一瞬で元の木阿弥に・・・。ここ、復旧にはかなりの日数がかかるらしく、通行止め解除は確実に来年度以降になることが予想されるとのこと。これで現状、致命的な障害地点がこの林道には3箇所あることが判明しました。 | |
見た目にもかなりインパクトがある崩落地点。通常ならば潔い撤退としておくべき箇所ですが、クレバスでズルズルな峠道を延々と20km以上も引き返すのも勘弁です。それだけはなんとしても避けたかったです。そこで目を付けたのが崩落地点左手の僅かなこの部分。正面突破は不可能ながらも、ここに僅かな勝機があるとみた! | |
でもそこは垂直に落ち込むような斜面。そして地面はタイヤがめり込む軟らかい山土。途中で身動きとれなくなったら厄介そうであり、「いいのかなぁ・・・」とかなりの不安を感じてしまいます。止めるのならば今のうちですが、ここはもういちかばちかの勢いまかせ! | |
前のめりで崩落箇所の底へと降りました。続いてあの高さを駆け登ればよいだけなのですが、草木が邪魔で直進では登れません。斜面の半ば地点でハンドルを切って左に向きを変える必要があります。ここ、途中で止まると斜面を後退して転倒、もしくはスタックで身動きとれなくなるため、それを一気に行わなければならないところに難しさがあります。 | |
おお、やった! スーパークリティカル! なんとかこの落ち込むような部分を左斜めに駆け登ることに成功! 途中、ずり落ち転倒しかけてかなりの冷汗ものでしたが、泥だらけになりながらも事なきを得てWRも喜んでいます! | |
というわけで真昼岳林道における最大の難所も無事に突破させて頂きましたが、それはオフバイクの機動力をもってしての話。崩落を越えた地点に置かれた「通行止」パイロンが示す通り、四輪など一般車両にとっては完全に分断された状態となっています。これが厳しい真昼岳林道の現状なんですね。なお、崩落の手前地点に「通行止」パイロンが置かれていないのは、峠を越えて車両が進んで来ることを想定していないからでしょう。
→振り返る! |
|
路面崩落地点をやり過ごしたならば、今度こそ本当に終点目指してラストスパート! すでに荒れとガレは十分に満喫したので、ここではフラットなダートが普段以上に快適でした。峠を越えた心地よい疲労感と達成感とにつつまれながら駆け下ります。 | |
「アスファルトだ!」その後なだらかに下っていくとまさかの舗装区間が出現。あまり知られていませんが、ここは厳密には美郷町の「町道真昼岳線」とされているので、それに関連した舗装化の波なのかもしれません。林道好きで舗装化を喜ぶ者などいないのに・・・。 | |
幸いにもダートはすぐに復活しますが、このアスファルトは真新しかったです。どうも最近施されたらしく、ふと、そう遠くない将来の「県境の峠までの舗装化」という最悪のシナリオが脳裏によぎりました。真昼岳林道にアスファルトは似合わないし、そんなの要らないのに・・・。 | |
多少の浮き砂利っぽさはありますが、その後は快適なフラットの高速ダート区間が続きました。なお、地図上では林道の左手に真昼川の上流河川である大又沢が流れているはずですが、鬱蒼たる森の樹木で流れはまったく見えません。 | |
自然色豊かな美しい森の中をなだらかに下っていきますが、そういえば、この辺りの路肩で軽トラを見かけたんだっけ。でも真昼岳林道で見かけた四輪は先にも後にもその1台のみ。これほどの林道だというのにすれ違うオフバイクの姿もなかったです。 | |
ここまでやって来れば、もう「涙の撤退」を余儀なくされることはないでしょう。鼻歌混じりで気分良く終点目指してWRを進ませますが、しばらく進むと再び通行止パイロンが置かれていました。秋田県側から進んで来た場合は、その先に路面崩落があるための警告処置ですが、まあ、峠を越えて来た当方には関係のないことですなぁ。 | |
さらに下っていくと、やがて大又沢を渡る「大又沢橋」が現われますが、対岸のたもとにはこの先の路面崩落の旨が記された立看板と共に鉄パイプ冊置かれていました。そしてこの冊は簡単にどかすことができるので、「しめしめ!」と思ってみても、結局はあの路面崩落で行く手を拒まれてしまうというわけなんですね。秋田県側からアプローチする場合は夢ゆめそのことを忘れずに・・・。
→さらに真昼岳林道を進む! →探索中止! →振り返る! →大又沢を眺める! |
トップへもどる | 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 |