ガソリン給油量 7.13L | 給油回数3回 | ガソリン代 1329円 | 総走行距離 199.7 km / ダート走行距離 68.4 km | トップへもどる |
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さらにエサヌカ海岸ダートを進んでいきますが、やがてダートは海風による「飛砂」によって砂混じりな状態になってきます。走行中、モサっとした砂の柔らかさを感じてしまい、気を抜くとハンドルを取られてしまいますが、しかし、通常の「林道」とは異なった適度に緊張を強いるそんなダートが楽しいです。
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道すがらに眺めた静かな浜辺。上空には雲が内陸から海へと漂い、海はとても穏やかで爽やかな海風が吹き抜けます。あぁ、日常生活で穢れた心が浄化されていくような清々しさで、ここは本当に静かだなぁ!
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爽やかな心地良い海風に吹かれつつ、誰もいない浜辺の静寂さを味わいながらWRを進めていきますが、その先にまたしても砂溜まり区間が出現。ここでそれまでの小砂利+砂状態から完全な砂地ダートに変化しています。 さすがにそのまま砂地区間に突っ込むのは危ないので立ち止まりますが、それにしてもこの付近は特に飛砂が激しいのでしょうか? 海を眺めてみると、なぜかそこだけ砂浜が波に侵食されていましたが、飛砂の原因となにか関係があるのかな〜? |
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道すがらに見かけた砂浜が著しく侵食されていた場所。砂地がごっそりと削られて崖地のような段丘状態になっていましたが、やがて近い将来、砂浜そのものが波に削り取られ、海からの強風に吹かれて消滅してしまいそうな感じです。 そんな浜辺をよく眺めてみると、背後の草地から波打ち際に向かって砂草が列をなして僅かに生えていましたが、あれは対塩性や砂地の乾燥にも強いハマニンニク? 浜辺に草地が根を張れば、侵食や飛砂に対する抵抗力も大きくなるみたいですよ。 |
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浜辺からの飛砂によって砂がタイヤにねっとり絡み付くような砂地ダートを前進中。著しくハンドルを取られてしまい、バランス命で進んでいきますが、バイクでエサヌカ海岸ダート探索中にもしも転倒するとすれば、たぶんここかな。
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砂溜り区間を無事に通過して浜辺伝いにさらに進んでいくと、やがて海辺にポツンと淋しく建てられた木造平家の小屋が見えてきました。しかし、こんな場所に人の住む民家や海の家があるはずもないので、たぶん漁業従事者の納屋だと思います。
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遠目に小さく見えていた納屋の前までやってきました。屋根のトタンや壁板が剥がれてボロボロに朽ち果てていましたが、やはり漁師が寝泊りするような漁具小屋だったみたいです。打ち捨てられた納屋の周囲は海産物の乾場として利用されていたのか、見晴らし良い草地が広がっていたので、休憩がてら海を眺めてみます。
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納屋の傍に広がる誰もいない浜辺の眺め。今は村内に「浜猿払港」があるので一艘も見かけませんでしたが、以前は砂浜に船を揚げ下げして海に乗り出して漁をしていたのかもしれません そのせいか、浜辺伝いには使われなくなった漁具小屋や番屋らしき納屋が点在していましたが、しかし、浜辺に打ち込まれたこの古びた鉄骨はなーに? |
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納屋から北西(左手 / 浜猿払方向)に眺めた浜辺の景色ですが、水平線と地平線がはっきりと見えていましたよ。この延々と続く無人の浜辺伝いにエサヌカ海岸ダートをひたすら走ってきたわけですが、しかし、これほどまでに景色が広いと、どれほどほど進んでいきたのか距離感が上手く掴めないですね。 というわけで、エサヌカ海岸ダートの距離を千葉県の九十九里浜と比較するとおよそ5分の1ほど。南端の「一宮町」からおよそ「白子町」ほどの距離ですよ。 |
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そしてこちらは正面、納屋から北東(正面)に眺めた波打ち際。冬の1月〜3月頃にはベーリング海から押し寄せる流氷で沖まで埋め尽くされてしまい、海と陸との境が分からなくなるそうですが、それにしてもこの日の海は本当に穏やかだな〜。打ち寄せる波がとても静かでベタ凪みたいです。
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納屋から東南(右 / 浜頓別方向)に眺めた浜辺の景色です。前方には大きく海に突き出たピリカノカ神威岬が見えていましたが、ご覧の通り、浜頓別方向に向かって砂浜の海岸がまだまだ続いているようでした。 まばらにハマニンニクとかハマボウフウなどの砂草が生える浜のすぐ背後では、海が時化た時に削り取られたのか、原生花園の広がる海岸砂丘の崩れた崖が連なっていましたが、その上を進むエサヌカ海岸ダートは終点までまだ先が長そうだな。 |
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しばらく海を眺めたら納屋を立ち去ってエサヌカ海岸ダートに復帰、引き続き原生花園の中を進むワダチダートを進んでいきますが、それにしても行く手が遥か彼方の地平線に吸い込まれていくストレートが感動的! 木々が生い茂って先が見えない山間部を進む普通の林道とは全然違う恐ろしく開放的な雰囲気が素敵です!
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海とは反対側の内陸方向にどこまでも広がっている海岸草原。なに気なく道すがらに眺めてみると、一面に広がる草地の中に古ぼけた木柵で囲まれた区画がありましたが、これって砂防林とかの苗木を育てる苗畑の跡?
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わさわさとスゲやススキが生茂る原生花園的な海岸草原の中に延びるワダチダートをその後もひたすら進んでいきます。開放的な雰囲気は素晴らしいのですが、人によってはどこまでも続く緑の草原に一抹の単調さを感じるかもしれませんが、そんな時には道端で人知れず咲いているハマナスの花が無聊を慰めてくれますよ。
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エサヌカ海岸ダート沿いのあちこちで咲いているハマナスの花。海岸に吹き付ける海風にでも揉まれたのか、なぜか花弁がしわくちゃになっていましたが、夏の北海道や東北地方の海岸でよく見かける花ですね。しかし、見かけるのはハマナスだけで、残念ながらエゾシカシユリとかヒオウギアヤメの花は見かけません。
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やがてダートは道端に現れた廃屋のすぐ傍を通り抜けていきます。離農した開拓農家の放棄された家屋のようにも見えますが、これってもしかして漁が忙しい時に漁師さんが布団持参で寝泊りして作業する「番屋」でしょうか? 民家だとしたら景観的には海を目の前にした最高の立地であり、こんな海辺の一軒家で一夏過ごす生活に憧れてしまいますが、しかし、海風に吹き晒しで雪に埋もれる冬は相当過酷な場所ですね。道は家の前を通っていますが、ライフラインの電線は引かれておらず、とても人の住む民家にはおもえないので、やはり番屋かな。 |
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今は使われなくなって無人状態であった海辺の番屋を後にすると、エサヌカ海岸ダートは浜辺を離れ、海から450mほど離れた内陸地点を進むようになりました。もはや道すがらに海は全く見えず、海岸砂丘林と海岸草原が入り混ざった、森とも草原ともいえないような景観がどこまでも続きます。
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そして浜辺を離れたダートで見かけたハマナスの花。日当たりや風通し、水捌けの良い場所を好むので、北海道では海辺の道で路肩の雑草に混ざって花を咲かせている姿をよく見かけます。花の鮮やかなマゼンダ色が美しく、思わず手を伸ばして花に触りたくなりますが、でも茎には鋭いトゲがあるので刺さると痛いですよ〜。
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浜辺を離れてしばらく進むと、やがて村道浜猿払エサヌカ線に合流していく右折分岐が現れます。ここは右折側がエサヌカ海岸ダートの本線に見えているのですが、しかし、エサヌカ海岸ダートは右折ではなくて、直進でさらに続いているようです。 ちなみに地理院地図を眺めてみると、直進するエサヌカ海岸ダートは海沿いをさらに進み、「ベニヤ原生花園」背後の海岸砂丘林の中を通り過ぎて、最終的には浜頓別町「智福」でR238に抜けているように記されています。 現在はその役割を村道浜猿払エサヌカ線に譲っていますが、村道が2車線舗装化および完抜け整備される以前は、この先の直進区間も含めてエサヌカ海岸ダートが浜猿払〜浜頓別間の海岸をゆく唯一のルートだったんですね。 |
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出発前に再度、ベニヤ原生花園方向に続いているはずの直進方向を眺めてみますが、路面はすぐにワダチダートとなって草深くなっています。その先はこれまでのように鼻歌混じりで気軽に進める状況ではないようですが、ここを進めば追加で海岸ダート5キロが楽しめるので、その先に立ち入らずして撤退という選択はありません。
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分岐を直進して草深いワダチダートをベニヤ原生花園方向に進んでいくと、やがて直進分岐らしきものが現れ、そこで本線は左に直角カーブしているのですが、しかし、この地点でなぜか地面が陥没した窪地のようになっていたのに遭遇! しかも、ただの窪地ではなくて、まるで蟻地獄を思わせる深い砂溜まりになっていました。あっという間にタイヤが砂に埋もれてフラついてしまい、立ちゴケせぬようその場で両足を踏ん張って耐え、すぐに手押しで直進方向へと脱出しましたが、このように海岸ダートでは、普通の林道とは異なって時として「砂」が脅威になってきます。 |
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そして砂溜まり区間の先になおも続くワダチダートを眺めてみると、海岸砂丘林の中を進むダートはより草深く、さらに砂地っぽくなっていくようです。 でも考えてみればそれも当たり前。地表に海岸砂丘林が茂っているので実感しにくいですが、ここは「砂丘」の真上なので、地表のすぐ下は「土」ではなくて「砂」になっています。なので、砂溜まりの窪地は飛砂で砂が溜まったのではなくて、おそらく地表がえぐれてその下に隠れていた砂丘の砂地が現れたのだと思います。 そんな感じの砂丘林の中にエサヌカ海岸ダートは延びていましたが、しかし、走りにくいのなんの! 手押しを厭わなければオフバイクでさらに進んで行けますが、しかし、この先5キロもこんな状態が続くとしたらそれはもう地獄・・・。なにかの修行じゃあるまいし、こいつは堪らんと即座に勇気ある撤退を決意しておきました。 |
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というわけでエサヌカ海岸ダートの探索は砂に阻まれて終了。今度は分岐の直進方向に進んでみようと思いましたが、こちらもすぐ先でダートが自然消滅。すぐに砂丘林に飲み込まれてそれ以上進めなくなってしまいました。ちぃ、どちらもダメか!
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仕方ないので今来た道を引き返し、先ほど直進した分岐を曲がってエサヌカ海岸ダートから村道浜猿払エサヌカ線とを連絡するダートを進みます。コース的には海岸から内陸方向に離れていくのでダートに砂っぽさは消えましたが、その代わり路面は乾いた水溜り跡がそこかしこにあって結構ガタガタだったかな。
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右手から進んできて直角に曲がって前方へとまっすぐに進んでいく村道浜猿払エサヌカ線の2車線舗装路に突き当たりました。道標は設置されていませんが、右折すればエサヌカ海岸ダートの入口に戻り、直進すれば猿払村「浅茅野台地」もしくは浜頓別町智福でR238に退出できます。
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村道浜猿払エサヌカ線への突き当たり地点で振り返るとこんな感じ。遠くに小さく見えている木々の連なりが海岸背後の海岸砂丘林で、これまで通ってきたエサヌカ海岸ダートは、浜辺伝いに砂丘林の向こう側もしくはその中に延びています。 予定では海岸伝い直進してベニヤ原生花園方向(画像右方向)に進もうと思ったのですが、海岸砂丘をゆくダートの砂っぽさに阻まれてしまい、それ以上の前進を控えたのは先述した通り。というわけでエサヌカ海岸ダートの事実上の出口はここであり、浜頓別町側からアプリーチする場合はここが入口になっています。 |
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村道浜猿払エサヌカ線への突き当たりから右手(北西 / 浜猿払方)を眺めてみると、広大な牧草地が地平線の先まで続いています。2車線舗装の村道エサヌカ線は、そんな牧草地の中を延々と続く直線区間で進んでいくのですが、海辺を進んでいくエサヌカ海岸ダートとは道すがらの景観が全く異なっているのがよく分かります。
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長かったオホーツクの海岸ダートを走り終え、村道浜猿払エサヌカ線への出口でまったりしていると、2車線舗装の村道浜猿払エサヌカ線を行き交うツーリング中のバイクが頻繁に通りかかります。村道エサヌカ線も一昔前は誰も訪れない未舗装で行き止まりとなっていた道でしたが、今や立派なツーリングスポットになっているんだよな。
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