ガソリン給油量 7.35L | 給油回数3回 | ガソリン代 1359円 | 総走行距離 190.1 km / ダート走行距離 95.0 km | トップへもどる |
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林道入口からおよそ4キロ半ほど進んでいくと、ケモマナイ川支流の川を渡るコンクリ橋が現れましたが、跨いでいるのは「しんとみばし」。なんの変哲のない小さな支流の川ですが、この支流の上流にサケとマスの孵化場が設けられているみたいです。
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橋上から眺めた名もなきケモマナイ川支流のささやかな川の流れ。秋になるとサケたちが産卵のために遡上してくるそうですが、でもそれよりも気になったのは、かつての枝幸町は「枝幸砂金地」と呼ばれた砂金の一大産出地で、そしてケモマナイ川流域のこの辺りは「ケモマナイ砂金地」と呼ばれた砂金の産出地だったこと。 しかし、枝幸の町が砂金のゴールドラッシュで栄えたのは明治の頃の話。当時の枝幸の町中には砂金採集の鑑札を売る採金組合があって、通りには採集された砂金を高価で買い取る砂金買入所が軒を並べていたそうですが、もはや遠い昔の出来事です。 |
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しんとみばしを渡って少し進むと砂利ダートの左折分岐が現れますが、ここが先述したサケマス孵化場への入口になっています。確かこの地点から孵化場の建物が見えていたような気がしますが、せっかくなので立ち寄っておきますね。
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そしてこれがサケマス孵化場。細長い平屋建ての建物に小さな窓と1箇所だけ小さなドアがあって、そこに「ケモマナイさけ・ますふ化場」と記された看板が掲げられていましたが、しかし、残念ながら夏は稼働していないみたいです。
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生簀には水も張られておらず、まるで放棄されたかのようにガラ〜ンと静まり返っていたたサケマス孵化場。でも考えてみればそれも当然。今は夏なのでサケやマスが遡上することもなくて、そもそも産卵シーズンではないので・・・。 しかし、ここ最近はみんな大好きな美味しいお刺身サーモンが諸事情によってえらく値上がりしているので、この孵化場でマスがいっぱい増えて安くなるといいな! |
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というわけで夏場のサケマス孵化場に用はなく、すぐに本線復帰しますが、続けざまに再び左折ダートの分岐が現れます。地理院地図によれば、延長2キロ弱ほどのピストンとのことですが、林道標などは一切設置されていなかったです。
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ケモマナイ林道本線から左折で分岐していた正体不明ダート入口の様子。分岐直後の急カーブでその先の様子が確認できませんが、路面はあからさまに草ボーボーな状態。情報によればイタコマナイ林道である可能性が大きいのですが、なぜか林道標が見当たらないため、残念ながら現地でそれを確認することはできませんでした。
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その後もケモマナイ川左岸の深い森の中を進んで行きますが、適度なアップダウンと緩いカーブがとてもイイ感じ! 気分良くWRを進めていきますが、でもこの直後にトロトロと進む軽トラと林道重機のコンビに追いついてしまうという事態が発生。 路面を塞ぎながらの路面維持作業中らしく、これで林道入口に作業中看板が置かれていた理由が分かりましたが、行く手を塞がれて困惑していると、後方に当方を認めた作業員の方から「お先にどうぞ」の手招きいただきました。おかげで林道重機を追い越すことができてラッキーでしたが、四輪だったらもう諦めるしかなかったなぁ。 |
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親切な作業員の方によって林道作業車を無事追い抜くことができ、ホッとしつつさらにケモマナイ林道を前進します。ダートは始終深い森の中を進んでいきますが、やがて道すがらに木々が伐採されて明るく開けた伐採跡地区間が現れました。
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路肩から眺めた林道沿いの伐採跡地です。伐採跡地はすでに猛烈なクマザサの藪に覆い尽くされていましたが、ここ枝幸町は町の面積のうち8割を森林が占めており、町の基幹産業は昔も今も林業。探索時には伐採作業は行われていませんでしたが、ケモマナイ林道沿いにはこのように明るく開けた伐採跡地が所々にあるみたいです。
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明るく開けた伐採跡地を通り過ぎて再び深い森の中を進んでいくと、ケモマナイ川を渡るコンクリ橋が再び出現。渡っているのは「三幸橋」ですが、かつてその流域で砂金が採れたというケモマナイ川をここでもう一度眺めてみます。
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濃い緑に包まれた森の中をゆったりと流れるケモマナイ川。秋にはサケの遡上が見られるそうですが、それよりもゴールド(砂金)を見てみたいものだなぁ。 ちなみに砂金を採取するには採金組合から鑑札を買って、定められた区域内で砂金を掘るのですが、1900(明治33)年頃の最盛期には、砂金採集人が7千〜1万人もいたそうです。一攫千金を夢見て様々な人が砂金目当てにやってきましたが、とくに砂金採集人には流し掘りを得意とする山形県最上地方の出身者が多かったそうですよ。 また、最盛期の金の産出量は年間およそ562kg。1匁(3.75g / 現在の5円玉と同じ重さ)4円(現在の15200円ほど)として、産出額は60万円(現在の22億8000万円ほど)くらいだったらしいです。そしてケモマナイ砂金地で採れた気になる砂金の価格はというと、5分(1.875g)で4.15円(現在の15770円ほど)だったとか。 |
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かつてケモマナイ川流域で採れたという砂金の山吹色の煌めきを想像しながら進んでいくと、右折分岐していくダートを発見! 周囲を見渡すと、路肩の藪に埋もれて青い鉄板タイプの林道標が立っていたので、まずは近づいて林道名を確認せねば!
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う〜ん、永いこと風雪に晒され続けたためか、記載文字が微妙な感じで消滅しかかっていますが、なんとか「普通林道ケモマナイ越線」と記されているのが確認できました。こちらに進むと枝幸の市街地方向へと抜けられるようですが、しかし、まだ林道退出するつもりはないので今回はパスして立ち入らなかったです。
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その後、再びケモマナイ川を渡ってしばらく進むと、今度は左折ダートの分岐が現れました。藪に埋もれて廃道化・しているわけでもなかったですが、ここはケモマナイ川本流伝いに遡る延長3キロほどのピストン。林道標がどこにも見当たらないので、なのある支線林道なのか、それとも名無し系であるのかについては全く不明ナリ・・・。
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正体不明の左折分岐を過ぎると、ダートはケモマナイ川の川筋から離れて山の稜線伝いに緩く登りながら進んでいきます。それまでの深い森の中をゆく鬱蒼とした雰囲気からガラリと一変して、空が大きく開けた明るく開放的な区間が始まります。
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ほら、この通り! 空が大きく開けて、白い雲がぷかりぷかりと浮いた爽やかな青空が広がっているじゃないですか! 周囲には低山地帯が広がり、これといった高い山がないので、ことさら空が広く感じられて実に爽やかです!
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稜線伝いに高原を思わせる清涼感溢れた清々しい趣を感じながら進んでいきますが、ここでも伐採跡地を見かけました。現在地の標高はおよそ260mくらい。大きく開けた伐採跡地は見晴らしが良く、思わず立ち止まって枝幸町と「中頓別町」とを隔てる山並みの遥か先まで見渡せる景色に眺め入ってしまいます。
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道すがらに広がっていた伐採跡地の景色。木々が伐採されて見通しが良く、前方に壁のように南北に山並みが見えていますが、あれは北海道の北東部を南北に走っている北見山地かな。眺めているのはおそらく「ポロヌプリ(841m)」が位置する方向ですが、いや〜、それにしても空が広い!
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高原を思わせる稜線地帯にどこまでも穏やかに延びているケモマナイ林道のワダチダート。誰もいないひっそりとした静かな林道の雰囲気を楽しみながら進んでいくと、今度は右折分岐ダートが出現! 分岐の傍に設置されていた林道標によれば、右折しているのはウエンナイ支線林道であるとのことでした。
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路肩の藪の中にポツンと設置されていたウエンナイ支線林道を示す木製看板タイプの林道標。ここは延長距離およそ4.5キロの完抜けルートで、ウエンナイ林道からケモマナイ林道までを結んでいるらしいです。本線のウエンナイ林道から分岐しているのでウエンナイ「支線」というわけか。
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ウエンナイ支線林道分岐を直進してらにケモマナイ林道を前進。道すがらの左手には広大に開けた伐採跡地が道すがらにどこまでも広がっていますが、前方に目を向ければ左方向にはポロヌプリの山も見えています。そして青い空に澄んだ山の空気。気温も暑くもなくて林道探索には最高のシチュエーションですね!
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うわぉ、路肩に立ち止まって再び眺めてしまった広大な伐採跡地の風景です。本州の林道ではここまで広大な景色ってなかなかお目にかかれませんが、おかげでこの景色、路肩に立ちすくんでいつまで眺めてしまい、まったく飽きることがなかったぜぇ!
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そんな感じで素晴らしい雰囲気であった尾根筋区間を走っていくと、やがてダートは標高280mほどの林道最高所地点を通過して緩い下りコースに転じます。思わず探索時には「終点は近い」と思ってしまいましたが、しかし、後ほど地理院地図で確認したところ、この地点でまだ全行程の3分の2くらいの距離でした。
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下り坂は基本的にとてもなだらかでしたが、しかし、ここはなにが起きるか分からない林道です。下り急カーブとなった地点では、雨水による洗掘作用でズルズルなクレバスが発生しているのに遭遇。規模的には大したことありませんでしたが、ここは雨天時にかなりの勢いで雨水が流れたようです。
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