2022 北海道林道探索ツーリング 8月13日(土)晴れのち雨 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
17日目[10]  紋別市「紋別 Monbetsu→ 網走市「網走 Abashiri もどる  






ガソリン給油量 10.23L 給油回数3回 ガソリン代 1805円 総走行距離  258.1 km / ダート走行距離 58.2 km トップへもどる


おぉ、なんとも素敵な状況になってきたぜぇ! 謎の迂回地点を通過してさらにバイラギ林道を前進していきますが、進むにつれて路面の草深さが増してしまい、そのうちワダチの土も見えなくなってしまいました。この先無事に通り抜けられるのか怪しい限りですが、うふふ、でもそんな状況がとても楽しくて・・・。







立ち入った林道ライダーをさらに奥へ奥へと誘い込むかのように延びているバイラギ林道の廃れたダート。車両の通行の証であるタイヤ跡などは一切残されておらず、もはや通行の途絶は明白でしたが、前進、前進また前進。ここはWRの機動力を信じて肉弾届くところまで一騎駆けに前進するのみ!







もはや車両の通行は途絶えてしまい、ダートは夏草まみれでそこかしこにフキが蔓延りシ〜ンと静まり返っていたバイラギ林道の廃れたたたずまい。

時おり森の中に響き渡るエンジン音に驚いた野良なキタキツネがダートに飛び出す姿に驚かされましたが、カチッとエンジンを切って森の真っ只中で一人たたずむと、誰もいないひっそりとした森の静寂さが心地良かったですよ〜。







むぅ、ここまでか! 夏草まみれで緑の回廊状態になっていたバイラギ林道ですが、普通に進んで来れたのはここまででした。ここ、見た目はピストンの末端地点のように見えていますが、よく眺めるとその先に道筋跡らしきものがなおも続いています。でも恐れていた通り、冗談抜きで行く手が本格的に廃道化していたんですね。







うゎ、これは酷い! ダート跡らしき道筋がなおも続いていたので軽く偵察しますが、路面は横切る沢のような水の流れで分断され、その先はほとんど自然回帰してしまった目も当てられぬ状況・・・。もちろんこれは今流行りのAI生成によるフェイク画像などではなくて、これこそがバイラギ林道の厳しい現実だったですよ。

さすがにこれでは撤退するしかなかったですが、帰宅後に調べたところでは、廃道化の原因は自然災害によるこの先の路面崩壊らしいです。そして残念なことに今日まで復旧されることなくもう何年も放置が続いているらしいです。

ということで本来は延長距離10259mの完抜け林道であるバイラギ林道ですが、ここに事実上のピストンに成り果てているのを確認。そして気になる全面復旧ですが、これはもう絶望的でしょうなぁ。バイラギ林道、訪れる場合はそのつもりで・・・ね。







自然災害によって事実上のピストンと化していたバイラギ林道の末端地点にて。完抜け不可能な厳しい現実を突きつけられて呆然とするWRですが、ここで追い討ちをかけるかのようにより深刻な悪しき状況が発生!

それは山奥の林道でのパンクなどではなくて、なんと、今来た道を引き返して道76に退出しても、そこから最寄りのGSに向かうだけのガソリンが残っていない事態に今頃気づいてしまったんですね。あちゃ〜。







それ以上の前進を拒まれてしまったので、今来た道を引き返して先述の名無しダート分岐まで退却してきました。このままバイラギ林道を引き返せば途中でガス欠に陥ることは100%確実ですが、ここから航空自衛隊網走分屯基地方向に通り抜けられたならば、GSのある網走市街地への大幅なショートカットが可能です。

というわけで運を天に任せて名無し系ダートに立ち入ります。現状としては、ガス欠を回避するにはそれしかなかったですが、通り抜けが叶わずここも引き返す羽目になったら山中で野垂れ死に。それこそ最悪な展開だぜぇ・・・。







いざ名無し系ダートに進むと、連続勾配で一気に登坂していきますが、案の定、その先で極太なトドマツがダートを塞ぐようにぶっ倒れた倒木地点が出現!

しかし、幸運にもすでに切断処理がなされていたので事なきを得ましたが、もしも、そのまま放置されていたら間違いなくそこでジ・エンド。それを思うと冷や汗ものでしたが、とりあえずここは助かりました。







うわ、ここも酷い! 倒木地点をやり過ごしてなおも登坂して進んでいくと左折分岐が現れましたが、しかし、その入口は倒木で塞がれた状態。おかげで夏草がワサワサと繁りまくっていましたが、どうやらここは山中の伐採地へと向かう作業道分岐らしく、そのため林道標や道標の類はどこにも見つからなかったな。







バイラギ林道から左折分岐しているダートの様子ですが、入口を塞ぐ倒木のせいもあってか、ここは車両の通行が途絶えた状態。伐採系の作業道であり、道としての重要度が低いので復旧せずそのまま放置が続いているのでしょう。嗚呼、合掌・・・。







作業道分岐を過ぎてしばらくすると登坂区間は終わり、その先でなだらかな水平コースになりました。路面は雑草のワダチダート状態が続きましたが、それでいながら進めども一向に廃れた雰囲気は感じらず、なんだかこれは良い状況です。これならばどこかに抜けられると期待していると・・・?







やったー! やがてダートは目論見通りその先で舗装路に突き当たりました! 一瞬、具体的にどこに抜け出たのか「?」でしたが、抜け出た先は航空自衛隊網走分屯基地へと至る通称「航空自衛隊道路」だと判明。というわけでここはバイラギ林道〜航空自衛隊道路間を結ぶ名無し連絡ダート(マップではA)になっていたみたいだな!







航空自衛隊道路に抜け出たら、そこで網走市二ツ岩方向へと右折して網走市街地に向かう道76を目指します。ちなみに左折すると400mほど先に基地の門が現れます。







やや、あんなところに拡声器が! 連絡ダート出口周辺を見渡すと分岐の股の地点に電柱のような鉄柱が立っていて、そこに覚醒機が取り付けられているのを発見!

航空自衛隊道路は北の守りの要となるレーダー基地へと至る重要な道路なので、不審者やテロ対策用の監視カメラの設置ならば分かりますが、しかし、なぜ拡声器が?! 怪しい者が道路をウロついていた場合、これで警告を発するとか?







航空自衛隊道路を右折して牧草地帯の中をひたすら道76方向に向かいます。まるで芝生を敷き詰めたかのような丘が幾重にも連なり、見た目にも美しい美岬丘陵を海岸目指してなだらかに下っていきますが、道路は1車線ながらもきれいに整備されていて極めて快適! さすが航空自衛隊御用達の道路だけのことはありました。







連絡ダートから航空自衛隊道路に入って進むことおよそ2.3キロ。標高差110mをなだらかに下り、網走市二ツ岩で道76に突き当たりました。左折するとおよそ6キロで能取岬に、右折側すれば4キロほどで網走市街地に至るのでここは右折します。







網走市街地に入ったら道76からR240へと進み、まずはJR石北本線の「網走駅」前を目指しますが、街中の「北4条東1丁目」で見かけたアポロステーション網走SSで給油です。ハイオクL / 179円で4.36L(780円)入りました。

いや〜、しかし、ここまでガス残量にはヒヤヒヤさせられました! オホーツクの森の林道群からバイラギ林道に向かう途中でエネオス卯原内SSに立ち寄っておけば良かったのですが、僅か数分で済む給油を面倒くさがったために、いらぬガス欠の恐怖に見舞われてしまったんだよな〜。

というわけで今回のツーリングでガス欠恐怖で冷や汗をかいたのはこれで2度目。1度目は中標津町から陸別町に向かった10日目の虹別林道探索でのことでしたが、あはは、気をつけねーとそのうち本当にガス欠に陥るので猛省せねば!







無事に給油を終えたら、網走駅前にいく途中で見かけたセイコマ網走北6条店に立ち寄ります。時刻は午後4時を過ぎていましたが、宿に向かう前にここで一服。キンキンに冷えたアイスコーヒーで喉を潤し、ついでに晩酌用の酒も購入しておきました。







セイコマを出発したら網走湖温泉郷にある本日の宿に向かいますが、駅前の「網走駅前1丁目交差点」で赤信号待ち。さすがに網走ともなれば、駅前は混雑しているかと思いきや、町ゆく人の姿もほとんどなくて淋しい感じ。でもこれは網走だけのことではなくて、今はどの地方都市も過疎化で寂れまくっているからな〜。







網走駅前を右折して国道を女満別方向に進んで「網走湖」湖畔の網走温泉郷にある宿を目指しますが、ありゃりゃ〜、場所が分からなくて2キロちょっと通り過ぎてしまい、気がついたらJR石北本線「呼人(よびと)駅」まで来ちゃいました。

スマホで住所を検索して確認、急ぎ引き返して宿に向かいますが、途中、網走湖湖畔をゆく国道沿いには民宿が多かったです。しかし、見かけた宿はどこもツーリング中のバイクや車で満室状態でした。やはり夏休みシーズン真っ盛りの北海道の網走で、しかも予約なしの当日飛び込み宿泊はかなり絶望的だと思います。







網走湖の湖畔伝いにR240を網走駅前方向に戻り、途中網走市「呼人」で国道に並走するJR石北本線の踏切を渡った先でようやく見つけた本日のお宿「温泉旅館もとよし」です。国道から引っ込んでいるので場所が分かりにくかったですが、周囲を林に囲まれた静かな場所で、ここは和食レストランと旅館が合体した宿らしいな。







宿に到着したら女将さんに告げられた二輪専用テントスペースにWRを駐車します。でもそこは早い者順で4台限定。その後到着したバイクは仕方なくテントの脇に止めていたようですが、なんと、この直後にゲリラ豪雨が発生! 凄まじい土砂降りになったのですが、おかげでWRもズブ濡れを免れることができて助かりました。







WRを駐車したら宿の建物に入ってロビーでチェックイン。ロビーで宿帳を記入していると、予約客の一般観光客やバイクツーリングのおっさん軍団が続々とチェックインしてきましたが、当然ながらこの日は予約ですでに満室状態だとのこと。

ちなみに当方も網走での宿の予約がなかなかとれず、一時は網走での宿泊を諦めかけたほどですが、夏のハイシーズンの網走市内の宿はどんなボロ宿や小さな民宿も含めて、全てが早い段階で予約で満室になると思って間違いないですよ〜。というわけで、予約も直前の2、3日前ではまっく話にならんのでそのつもりでね。







フロントで告げられた一階の客室に向かって長い廊下をスタスタと歩いていきます。二階にも客室があるようでしたが、一階の廊下沿いにはレストラン兼食堂と浴場があり、廊下にはいかにも観光旅館らしく、石灯籠などの純和風テイストを意識したような飾り付けがなされていたような気がしますが、どうだったかな。

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