底土港
  八丈島の見所スポット 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
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 [1]三根エリア
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     1底土港
     2神湊漁港
     3神止山
     4登龍峠
     5抜舟の場
     6大越鼻灯台
     7永郷小学校跡地記念碑
     8永郷展望台
     9アロエ園
     10 出鼻
     11 クニノミチ・メカタ・シャナ
     12 イデサリ
     13 鉢巻き道路の展望台
     14 永郷〜鉢巻き道路の展望台
     15 八丈富士登山口
     16 八丈富士登山
     17 八丈ストアー
     18 宝亭
     19 宝来軒

底土港にある船客待合所
東海汽船の東京〜八丈島航路および伊豆諸島開発の八丈島〜青ヶ島航路の船が発着する八丈島の海の玄関口で、客船以外にも伊豆七島海運の貨物船が週に数回ほど便定期的にやって来ます。港の入口には屋上が展望台になっている船客待合所があって、八丈島出発の乗船手続きやバイク輸送の手続きはここで全て行います。

シーズン中には乗船時間が近づくと乗船客で賑わいますが、常設の売店などはないようで、それ以外の時間は閑散としています。なお、悪天候で岸壁に船が接岸できない場合は、大賀郷の八重根港に発着が変更されることもあるので注意してください。






八丈島発のバイクの積込みはここで行います

港の奥まった場所には東海汽船のロゴマークが誇らしげな、ブルーのコンテナが無数に置かれた荷捌き地があります。八丈島からバイクを積み込む場合は船客待合所で手続きをした後、ここまで移動させて係員に預けてからコンテナに積み込まれます。なお、荷捌き地の奥に船溜まりがあったので見に行ってみます。






港の片隅にあった小型船用の船溜まり

底土港には東海汽船や青ヶ島航路の定期船が接岸する5000t級のバースの他に、 小型船用のかわいらしい小さな船溜まりが設けられていました。船の姿はなくひっそりとしていましたが、ここは漁船溜まりとして利用されているそうです。






平成8年に完成した5000トン級の接岸バース

昭和39 (1964) 年から砂浜の底土ヶ浜に大型定期船接岸港として整備が開始された底土港 (神湊港)。 平成8(1996)年には5000トン級のバースが完成し、 荷役や乗船、下船の効率化も格段に進みました。底土港ができる以前は大型定期船は現在の神湊漁港に発着していて、船が港の岸に近づくと碇を下ろして、島からはポンポン船のハシケが近寄ってきて舷側に付けていたそうです。

今の港の様子からは想像できませんが、当時の八丈島に上陸する船客はそのハシケを目がけて飛び移っていました。母船とハシケはうねりにもてあそばれて近寄ったり離れたりで、風の強い海のしけた日にはちょっとした命がけだったとか。






現在も進行中の防波堤の工事

大型定期船や貨物船が接岸できる長さ310mの岸壁が完成した後、 現在は港内の静穏度を確保する防波堤の整備が進められているそうです。岸壁の突端には大量のテトラが置かれていました。港の入口から歩いていくとけっこう遠かったりします。






岸壁に転々と並ぶ係船柱

底土港の岸壁にある係船柱です。ポラードもしくはビットといって、船からの繋留ロープをもやっておくためのキノコですが、一昔前のどこかの俳優さんじゃないですが、これってなんだか片足を乗っけてポーズをとりたくなりますね。






透明度も高くてきれいな底土港の海

うわ、きれいだな〜。同じ東京都でも東京湾の港の海面なんて透明度ゼロに等しいというのに、底土港の海面は底が見えるほど透き通っていました。岸壁から海面までの高さは6〜7mくらいでしょうか。身を乗り出すと吸い込まれそうで怖いですが、初めて地八丈島に降り立ったら、まずこの海の色に感激します。






船客待合所屋上からの眺め

船客待合所の屋上に上がると、三根地区の港周辺の家並みと八丈富士が正面に見えています。ちなみにこれは帰りの乗船待ちの時に撮影したもの。あいにくの空模様で八丈富士は雲に隠れていますが、ここは八丈島の旅のスタートをかざすに相応しい絶好の展望スポットなので、島に到着したらまずは屋上に上がってみてください。






晴れていれば八丈富士が正面に!

ちなみに快晴だとこんな感じで正面に八丈富士がはっきりと見えています。「ついに八丈島にやって来た!」感も抜群で、いやがうえにもテンションが上がってしまうに違いありません。ちなみに停泊しているあの船は伊豆諸島開発の八丈島〜青ヶ島航路のあおがしま丸。せっかくなのでその出港風景も眺めておきましょう。






八丈島〜青ヶ島航路のあおがしま丸

東京への出港を待つ東海汽船の橘丸の後方にて乗船開始を待つあおがしま丸です。以前は旅客船の還往丸 (119トン)と貨物船黒潮丸 (440トン) が2隻で青ヶ島航路に就いていましたが、航路経営の効率化によって還往丸と黒潮丸の機能を1隻で備えた貨客船としてあおがしま丸が導入されたそうで、ホワイトとブルーのカラーがお似合いのかわいらしい貨客船です。ちなみに総トン数は460トン。






小さいけれどまだ新しい船です

「あおがしま丸 青ヶ島〜八丈島」のプレートも誇らしげな伊豆諸島開発のあおがしま丸。全長62m、旅客定員50人、航海速力17ノット、2000馬力で平成25(2013)年12月6日に竣工しました。八丈島底土港から青ヶ島の三宝港を約3時間で結び、以前の還往丸時代は主として八重根漁港から発着していましたが、あおがしま丸の就航によって現在は底土港からの発着に変更されています。






青ヶ島航路の欠点は就航率の低さ

あおがしま丸の小さな乗船口。眺めていると思わず乗り込みたくなりましたが、シーズン中でも満員となることはないらしく、観光客の若者と青ヶ島の島民らしき数人が乗り込んだけでした。 八丈島(底土港)〜青ヶ島(三宝港)間81kmを結び、 客室は2等室のみで運賃は片道2550円。ちなみにバイクの輸送費は50ccで2773円です。

250ccのバイクについては、 おそらく頼めば輸送してらえると思います。 ただし、青ヶ島は狭くて林道もない島なので持ち込む意義は薄く、伊豆諸島開発のホームページにも運賃記載がさえれていません。どうしてもバイク輸送をしたい場合は要問い合わせ。

青ヶ島の三宝港は風浪、潮流の影響を受けやすいため就航率は低く、ダイヤ通りに運航できないことが多いことでもよく知られています。さらに日曜日は運休日となり、水、木曜日は東京への貨物輸送のための運休日となるので要注意!






乗客とともに貨物も積み込みます

クレーンでコンテナの積み込み作業が行われます。あおがしま丸は青ヶ島への生活航路でもあるので、こまごまとした生活物資などが輸送されるのでしょうか?






出港準備ができるとすぐに出発するあおがしま丸

乗客を乗せて貨物の積込みが終了するとすぐに出港していくあおがしま丸。船尾のデッキから乗客が手を振っていました。いいな〜。また八丈島を訪れる機会があったら、その時はぜひ青ヶ島にも行ってみたいものです。






次に八丈島に戻ってくるのは午後4時近く

八丈島の底土港を定刻の9時30分に出港していくあおがしま丸。 みるみるうちに姿が小さくなっていきました。 青ヶ島の三宝港到着は12時30分で、 その後折り返しで12時50分に青ヶ島を出港して15時50分に再び八丈島に戻ってきます。

あおがしま丸出航の10分後、 今度は東海汽船の橘丸が東京に向けて9時40分に底土港を出港していきます。船の出航間際にはおまわりさんまで出動して送り迎えの人で港も賑わいますが、船が出発すると誰もいなくなってしまいます。

船の発着のない時はひっそりとしてしまう底土港。港のそばに宿を取った場合は、海を眺めがてらの夕方や朝の散歩にもぴったりな場所ですよ。

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