[ トップへもどる ][ 1日目 ][ 2日目 ][ 3日目[ 1 ][ 2 ][ 3 ][ 4 ][ 5 ][ 6 ][ 7 ]へ ] |
![]() |
階段国道区間の入口からR339に復帰するとその直後、道路の左手に「津軽海峡冬景色歌謡碑」が現れて、道路を挟んだ反対側の右手には公衆トイレのあるやたら広い雪まみれの駐車場が現れます。 駐車場には外ヶ浜町営バスの終点「龍飛崎歌謡碑前バス停」があって、先ほど龍飛漁港で見かけた町営バスが出発待ちで停車しており、その傍では雪が珍しいのか、発車時間を待つ観光客らしき若者グループが雪合戦に興じているのを見かけたな〜。 ちなみに駐車場の龍飛崎歌謡碑前バス停から龍飛埼灯台までは歩いて行ける距離なのですが、しかし、町営バスの折り返しの待機時間は僅か5分ほど。バスを1本見送れば余裕で灯台まで往復できますが、しかし、お土産屋さんは冬季閉鎖中。吹き晒しのクソ寒い真冬の龍飛崎で2時間後の次のバスを待つのは過酷かと・・・。 結局、若者グループは町営バスで龍飛崎まで来たものの、仕方なく龍飛埼灯台見物は諦めて、折り返し待ちの僅かな時間で雪合戦していたものと思われましたが、観光オフシーズン中の真冬の龍飛崎を公共交通機関利用で訪れるとそうなります。 |
![]() |
津軽海峡冬景色 歌謡碑 | ||
作詞 / 阿久 悠 作曲・編曲 / 三木たかし 上野発の 夜行列車おりた時から 青森駅は 雪の中 北へ帰る 人の群れは 誰も無口で 海鳴りだけを きいている 私もひとり 連絡線に乗り こごえそうな鴨見つめ 泣いていました ああ 津軽海峡 冬景色 ごらんあれが 竜飛岬 北のはずれと 見知らぬ人が 指をさす 息でくもる 窓のガラス ふいてみたけど はるかにかすみ 見えるだけ さよならあなた 私は帰ります 風の音が 胸をゆする 泣けとばかりに ああ 津軽海峡 冬景色 さよならあなた 私は帰ります 風の音が 胸をゆする 泣けとばかりに ああ 津軽海峡 冬景色 歌 / 石川さゆり |
津軽海峡冬景色歌謡碑です。当方、演歌に興味は持ち合わせていませんが、津軽海峡に面した龍飛崎はまさに演歌ファンの聖地ですなぁ。 そういえば北海道宗谷岬にも「宗谷岬音楽碑」があり、スピーカーから大音響で「宗谷岬」の歌が垂れ流されることでよく知られていますが、さしずめそれの龍飛崎演歌バージョンといったところでしょうか。 ちなみに「演歌」は1877(明治10)年代に起こった自由民権運動の「演説歌」が起源。元々は政治や社会批判などが歌の内容でしたが、日露戦争前後の頃からは庶民の心情がテーマとなり、やがて政治性よりも流行歌としての性格が強くなっていきます。ということで演歌とは「演説歌」の略称だったりするのですが、今では演歌の方が正式名称になってると言ってもいいのが現状ですね。 |
![]() |
やや、歌謡碑の台座に赤丸ボタンが?! しかし、あれをポチッと押すと、「上野発の夜行列車〜!!」ってな感じで、津軽海峡冬景色の歌が大音響の問答無用で垂れ流されてしまうので要注意! 演歌に興味を持たない者にはうるせーだけだし。
|
![]() |
津軽海峡冬景色歌謡碑を後にして、立ち寄り湯も可能だけど本当は温泉ではない「龍飛崎温泉ホテル竜飛」を素通りしてR339を引き返していくと、龍飛埼〜中泊町小泊間を結ぶの「龍泊ライン(R339)」の入口が現れます。 その入口には「龍泊ライン」の標識および「↑五所川原 中泊(小泊)←青森 今別」の行先表示板が掲げられており、バイクで走ると最高な龍泊ラインですが、見ての通り、直進方向の龍泊ラインは深い雪に埋もれて冬季閉鎖中・・・。 |
![]() |
龍泊ラインとの分岐を左折した直後の坂道を一気に駆け下って外ヶ浜町三厩木落まで戻ってきました。津軽海峡の波打ち際を進むR339の積雪&凍結した白い路面が見えていますが、そこを右折して今別町「今別」まで引き返します。 ちなみに波打ち際をいくR339に並行して、海岸線背後の津軽海峡を見下ろす崖の上に県281(あじさいロード)がJR津軽線三厩駅そばの外ヶ浜町「三厩東町」まで通っていますが、この時季はそちらも冬季閉鎖中。結局、冬季に三厩から龍飛を目指す場合は海沿いのR339を進むしかありません。 |
![]() |
海沿いのR339を三厩方向に進んで外ヶ浜町「三厩于鉄」を通過していきますが、ここ于鉄はかつて「津軽アイヌ」の人々が居住していた場所。 アイヌの居住地といえば北海道が思い浮かびますが、津軽藩領であった現在の今別町から中泊町にかけての津軽海峡に面した地域や夏泊半島(平内町)、そして下北半島の一部にもアイヌ居住地が確認されています。 ちなみに1731(享保16)年に津軽藩によって編纂された「津軽一統志」によれば、当時の于鉄村(現三厩于鉄)には2軒のアイヌ民家があったみたいですよ。 |
![]() |
津軽半島最北のコンビニ発見! さらに国道を進んでいくと、外ヶ浜町「三厩新町」にファミマがありました。田舎に行くと、以前は個人商店だったところがコンビニ化しているのをよく見かけますが、ここもそんな感じ?
|
![]() |
さすが津軽半島最北端、除雪された雪が物凄い高さになっていますが、おらが村のコンビニを誇示するような「ファミリーマート外ヶ浜三厩店」のバカでかい看板が誇らしげです。とりあえず熱いコーヒーを飲んで一息入れておきました。
|
![]() |
津軽半島最北端のコンビニを出発すると三厩漁港付近でR339は終点となり、そのままR280に乗り継いで三厩の町中を通り過ぎていきますが、やがてR280は今別の町中を迂回するバイパス区間とに分かれます。 高規格なバイパス区間を進んでもつまらんので、バイパスを避けて運休中のJR津軽線の線路と併走しつつ、津軽海峡の三厩湾を眺めながら従来区間を進んでいきますが、雪まみれな国道はまさに貸し切り状態。行き交う車はほとんどなかったなぁ。 |
![]() |
国道沿いの今別町「地蔵ヶ沢」で眺めた津軽海峡に面した三厩湾。ここは西の龍飛崎と東の高野崎に囲まれた三厩湾の最も奥まった地点であるためか、波もほとんどなくて海はとても穏やか。、海鳥が群れてプカプカと浮かんでいましたよ。
|
![]() |
その後、海沿いに今別の町を通り抜けて、そのまま海岸伝いに「鋳釜崎」を目指して進んでいきますが、町外れで今別の町を振り返るとこんな感じ。今は過疎化で寂れた海辺の一漁村に過ぎませんが、今別町は古くから北前船や廻米船の寄港地として発展した町で、江戸時代は奥州街道の重要な宿場町だったそうです。
|
![]() |
今別の町を通り抜けてただいま今別町「山崎」付近を東に向かって移動中。道すがらには海が広がるだけで特になにがあるというわけでもなかったですが、やたら風力発電の風車が立っているのを見かけました。
|
![]() |
海岸沿いの道すがらに立つ「今別町山崎牧場風力発電所」の風車群。風力発電の風車というと、高さとブレードの直径が数十メートルもある巨大な風車を思い浮かべますが、まるで風見鶏みたいな小さい「マイクロ風車」も見かけたな。一口に風力発電といっても大小様々で色んな風車があるんですね〜。
|
![]() |
これは「小型風車」かな。風力発電風車は発電出力が1kw未満はマイクロ風車、1kw〜50kw未満は小型風車、50kw〜1000k見城を大型風車に区別され、当然ながらブレードが長くて大きいほど多いほど発電量は多くなります。 また、風力発電の風車は大型になるほどワットあたりの発電コストは下がり、設置費用も地形や電力系統などにより大きく異なりますが、一般的にkw / 24〜37万円ほど。 例えば出力1000kwの大型風車の場合2.4億〜3.7億円の設置費用が必要となり、400kwの風車1基だけで軽く1億円超えします。基本的に2倍の出力の風車を建設するには2.8倍のお金が必要になっていくみたいですよ。 |
![]() |
今別町山崎牧場風力発電所の傍で再び今別の町を振り返ってみました。今別方向から袰月海岸を経て外ヶ浜町に向かうガラ空きで寒々しいR280の様子が見てと取れますが、真冬の津軽半島北部では国道でさえこんな感じだったぜぇ。
|
![]() |
今別から海沿いに進むことしばし、やがて断崖絶壁の海岸線が続く袰月海岸の西に位置する鋳釜崎に到着しました。津軽海峡を眺めるべく路肩に車を止めて、雪まみれの斜面を歩いていくと四阿が立っていましたが、海風に吹き晒しにつき速攻で鼻水ズルズルなクソ寒い鋳釜崎を訪れる観光客の姿は皆無だったです。
|
![]() |
やや、あんな所にお立ち台が。四阿付近から鋳釜崎を眺めてみると、遠く水平線上に龍飛崎を望む海食崖の断崖上にコンクリ作りのお立ち台というか展望台を発見! せっかくなのであそこまで行ってみますが、しかし、津軽海峡から容赦無く吹き付けてくる海風で体感気温は氷点下。ここは凍死してしまいそうなほど寒いっ!
|
![]() |
辺りは雪まみれで20cmほど積もっていましたが、足が雪まみれになるのを気にせず鋳釜崎先端に向かって雪原をザクザク歩いていくと・・・。
|
![]() |
展望台に向かう階段を発見。なかなか眺めの良さそうな場所ですが、階段に積もった雪でスッテンコロリンしないように注意しなければ!
|
![]() |
鋳釜崎の西(左方向)には三厩湾をぐるっと回り込んで龍飛崎へと続く三厩付近の海岸線が見えていました。あの海岸線伝いに龍飛崎から鋳釜崎まで進んできましたが、これから進む今別〜平舘間には「津軽国定公園」にも指定されている断崖絶壁の袰月海岸が続き、鋳釜崎、高野崎、弁天崎の順に岬が現れます。
|
![]() |
続いて鋳釜崎から正面(北西方向)の海を眺めてみますが、こちらは津軽海峡の日本海側の入口がある方向。画像では霞んでよく確認できませんが、水平線上には海を挟んで龍飛埼と松前半島の陸地が並んで見えています。
|
![]() |
展望台直下の断崖の高さはおよそ20m。鋳釜崎に押し寄せる津軽海峡の荒波が岩礁で砕けて激しい飛沫を上げていましたが、津軽海峡って幅が狭くて潮流も速いので、岸辺に打ち寄せる波も結構高いんだよな。
|
![]() |
続いて右手(北東方向)を眺めてみますが、こちらは鋳釜崎に隣接する高野崎がある方向。しかし、まるで黒いチョコレートケーキにシュガーパウダーをまぶしたような断崖に視界を遮られて高野崎は見えていなかったです。
|
![]() |
鋳釜崎から高野崎は見えていませんでしたが、その代わり津軽海峡の向こうには美しく雪化粧した下北半島がくっきりと! 海面には海峡中央部から岸に押し寄せてくる波の筋がよく見えていましたが、ここ津軽海峡は日本海を北上してきた対馬暖流から分岐した「津軽暖流」が太平洋に向かって流れていくころ。 ちなみに津軽暖流の速さはおよそ100〜150センチ / 秒。1秒間の平均流量は200万立法メートルで、石狩川で1秒間に流れる水量の10000倍ですが、その潮流の駆動力は日本海と太平洋との間に存在する水位差だったりします。 水位差が生じる物理的原因はよく分かっていませんが、日本海側の方が数十センチ高いので、津軽海峡は日本海(画像左)→太平洋(画像右)と流れるというわけ。そのような潮流が狭い海峡を通過するので津軽海峡は潮の流れが激しく、また複雑な海岸地形によって昔から船乗りや漁師さんが難儀した海なのだそうです。 |
![]() |
うぅ、寒ぶっ! 展望台から津軽海峡を眺めてたたずんでいると、極寒な海風に吹き曝されて5分と経たずして凍死寸前に陥りました。海岸は雪も少なくてそこまで寒そうに見えませんが、Tシャツに上着だけという軽装では真冬の鋳釜崎の寒さに耐えきれるはずもなく、逃げるように今来た道を戻って退散します。
|
[ トップへもどる ][ 1日目 ][ 2日目 ][ 3日目[ 1 ][ 2 ][ 3 ][ 4 ][ 5 ][ 6 ][ 7 ]へ ] |