2024 紅葉林道探索 〜 迷宮林道群と「木曽越峠」を目指して! 〜 11月10日(日)晴れ 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
3日目  中津川市 → 中津川市「加子母 Kashimo 中津川市 もどる  






ガソリン給油量 8.28L 給油回数 2回 ガソリン代 1565円 宿泊費 7950円 総走行距離 159.0 km トップへもどる
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長洞林道に入線するとなだらかな下り坂が連続しますが、本線の小郷東木曾谷林道のようなガタガタは全くなくて、小砂利とうっすらとした雑草で形成されたワダチダートの路面はいたって良好! なんかイイ感じです、長洞林道!







路面状況が良好につき嬉しい快適ダート状態であった長洞林道ですが、路面状況の良さに加えて道すがらの紅葉もなかなかきれい!

ちなみに小郷東木曾谷林道からの分岐地点の標高はおよそ934m。そこから前進するにつれて900、890、880、870mと、なだらかに標高を下げていきますが、それにもかかわらず、道すがらに点在する紅葉が目を楽しませてくれたんだよな。







カーブを曲がると、そのつど前方にポツンと現れる長洞林道の紅葉。針葉樹の暗い緑色の中にポツンと混ざることで橙色が際立ち、ささやかだけどきれいです。







ダート沿いの針葉樹林の林縁で橙色に染まった「シロモジ」。もっと陽当たりが良ければ橙色ではなくて鮮やかな赤に色付くと思いますが、これでも十分きれい。遠くからでも木全体が橙色の塊となってよく目立ちます。







お?! 未知なる支線作業道発見! 道すがらのささやかな紅葉を眺めながら長洞林道を進んで行くと、やがて傍にヒシ形の立つ右折分岐(47)が現れました。「こんな作業道聞いてねーよー」というわけで早速ヒシ形に駆け寄ってみると・・・。







上長洞林道
おぉ、やったぜぇ。右折分岐は上長洞作業道であることが判明しました! さっそく持参の地理院地図を眺めて確認してみたところ、上長洞作業道は延長およそ1.4kmのピストンであることも併せて判明。そして途中は320mほどの極短な支線作業道を分岐しているようなので、探索がてらそのチェックもしておくか!







木曽越林道経由 唐塩山・高時山
あー、それから作業道標のそばには道標も設置されていましたが、これは長洞林道→小郷東木曾谷林道→木曾越林道で木曽越峠に向かうルートを示したもの。つまり、この長洞林道を登っていけば「木曾越林道に乗り継げます」ってことですね。







入口からぱっと見しても荒れやガレは感じられず、それどころかフラットダート状態で開始していた上長洞作業道。雰囲気も悪くはなさそうで、走り心地も申し分なさそうなダートに誘われて躊躇なく立ち入りを即決します!







いざ上長洞作業道に入線すると、作業道ならではのダートの低規格さは否めませんが、予想した通り荒れやガレは現れず、ヒノキの美林が広がる斜面をアップダウンを交えつつ緩く登っていくダートの雰囲気もなかなかイイ感じ。







作業道沿いには美しく枝打ちされたヒノキの森が広がりますが、それにしても手入れの行き届いた森はきれいだな〜。各地の林道を探索していると、バキバキに荒れまくったスギやヒノキの植林地によく遭遇しますが、ここではそのような荒廃した森特有の暗さとか陰鬱さは全く感じなかったぜぇ。







うむ、ここか。さらに上長洞作業道のダートを進んでいくと、右急カーブの途中で左折分岐(48)していくダートを発見しましたが、ここが先ほど地理院地図で確認した支線作業道だな。ただし、ここは名無し系支線の作業道であったらしく、作業道名が記載されたヒシ形はどこにも設置されていなかったですけどね。







上長洞作業道から左折分岐している名無し系支線作業道の様子。滅茶苦茶に荒れているわけでもなさそうでしたが、しかし、立ち入りはパスします。名のある作業道ならば百歩譲ってまだしも、林道の何百倍もの天文学的な数の多さで全国各地に存在する名無し系作業道にまで手を出していたら、もう収拾がつかねーし。







秋の枯れ草まみれな金色の作業道をゆくWR。名無し作業道分岐を過ぎると上長洞作業道は一気に廃れてしまい、路面のワダチも消え失せて膝丈ほどの枯れ草まみれになってしまいました。むぅ、まさに車両の通行が途絶えている状態だぜぇ。







あれよあれよと廃れてしまった上長洞作業道も中間地点を過ぎて末端地点まで後もう少しというところでしたが、やがてズルズルに路肩の崖が崩れた地点に遭遇。画像で眺める限りでは大したことないように見えていますが、行く手は転がり落ちた岩屑でガラガラ状態に! あちゃ〜、後もう少しという地点でこれかよ・・・。







大量の岩屑で埋め尽くされた路面を前に憮然とするWR。とてもまともに走れる状態ではなくて、もしも強引に進むのであれば、両足をバタつかせながらの亀の歩みになることは必定ですが、所詮ここは作業道ピストンであり、そこまで頑張ってもリスクばかりが大きくて得るところは少ないと判断。ここは潔く撤退を決意します。







勇気ある撤退を発動した崖崩れ地点にて。末端地点まではあと数百メートルほどの地点でしたが、さすが作業道だけのことはありました。まさかのガレですんなりと終点にとどりつくことはできなかったんだよな〜。







速攻で引き返して上長洞作業道起点の分岐(47)まで戻ってきたら、分岐は右折して引き続き長洞林道の探索を再開します。







おお、なんかイイ感じじゃねー? その後、ヒノキの森の中を小砂利ダートで再び下っていきますが、薄暗い針葉樹の森の中で、淡い橙色に染まった雑木の紅葉が林床を覆っている様子がなかなかきれい!







ここにも美味そうな「スギヒラタケ」が! 以前は優良な食用キノコとして知られていたスギヒラタケですが、秋田県、山形県、新潟県を中心に9県という広範囲で中毒事故が発生し始めたのは2004(平成16)からのこと。

具体的な症状はふらつき、下肢の脱力、発語困難などの運動障害、意識障害、痙攣、原因不明の脳症ですが、それら症状の発生メカニズムは今も謎のまま。分かっているのは腎臓機能が低下している人に関しては高確率で中毒するということ。

このことは、健常者ならば代謝して無毒化できるけど、腎臓機能に問題がある場合は代謝できずに毒性を示す化学物が原因であることを示唆しています。つまり早い話が、人は加齢と共に腎臓機能が低下していくので、オッサンやオバハンはスギヒラタケをあまり食べない方が無難てことかな。あっはっは。







なかなか良い雰囲気であったヒノキの美林の中をさらに下っていくと、路肩にコンクリ製の大きな貯水槽が! 貯水槽の上部に無数のホースが連結されていますが、これはダート沿いの沢を水源とする貯水槽っぽかったです。







林道沿いに設置されていた貯水槽。ここで水源の沢からホースで引いてきた水をいったん貯めて、それから浄水場に送水されているのでしょう。現在は中津川市の水道事業に統一されていますが、以前は地域ごとに水道網が整備されていて、これはたぶん「旧加子母簡易水道」のものだと思います。







旧加子母簡易水道の貯水槽を過ぎてさらに下っていくと、前方でなにやら道路工事が行われていた模様。崖崩れとか路面崩落の復旧工事でもなさそうで、これはもう嫌な予感しかしませんでしたが、接近してみると・・・。







オーマイガッ! 案の定、林道舗装化工事の真っ最中でした。ただし、今日は日曜なので作業員の姿はなくて工事はお休みだったみたいです。







おお、まさかここで林道名が現地確認できたとは! 舗装化工事の現場には掲示板が掲げられていましたが、工事名を眺めてみたところ、「県林工第2号 林道長洞線舗装化改良工事」との記載を発見しました! ここまで長洞林道を示す林道の証はどこにもありませんでしたが、しめしめ、これで林道名が現地確認できたぜぇ。







舗装化工事の真っ最中であった長洞林道ダート終了地点にて。ダートはここで終わってしまいましたが、林道区間そのものはさらに下った小和知地区まで続いているので、このまま終点となる一般道退出地点まで進んでみます。







小和知で一般道に突き当たればそこで長洞林道はエンド。林道出口にはセルフ開閉式のシカ除け金網ゲートが設置されていたので、セルフでゲートオープン。







終点のシカ除けゲートを通過したら、そのまま放置せず元に戻しておきますが、林道出口を右折すればおよそ2.9kmで小郷東林道(32)へと戻ることができ、左折すれば250mでR257に出られます。

これで長洞林道探索は終了ですが、長洞林道を引き返して小郷東木曽谷林道に戻るのではなくて、このままR257に退出します。そして国道を中津川市街地方向に進んで松尾木曽谷林道入口(1)の前を通過してそのまま「塞の神トンネル」も通過。

もしかして「もう宿に戻る?」と思うかもしれませんが、そうではなくて、今回の紅葉林道探索ツーリングの大きな目的の一つにもしていた名無し系完抜けダートの探索調査に向かうため。具体的には木曽越峠周辺のダート群の北東に位置し、塞の神トンネルを潜り抜けた直後の左折ダート分岐(50)が入口になっているダートです。

なお、計画段階では小郷木曾谷林道から分岐する唐塩林道や二渡東林道、そして迂回ルートになっている平田治山作業道、厚谷穴洞作業道、風穴作業道、風穴穴洞作業道などの探索調査もしたかったですが、残り探索時間の関係で今回は全てパス。その代わり、ぜひとも訪れてみたかった名無し系ダートに向かうというわけ。

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