大久保港
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正確には大久保漁港が併設されている大久保港

三宅島北部に位置する大久保浜の伊ヶ谷寄りの先端にある「大久保港」です。小さな港には「大久保漁港」が併設されているので、観光パンフレットでは漁港として紹介されることもあります。漁港としても規模は小さくて、1トン未満の漁船がわずかに利用しているだけで、2000(平成12)年の噴火災害による漁場の荒廃や、漁師さんの高齢化によって漁業組合員数は減少しているそうです。

漁港への水揚げは、イセエビ、トコブシは噴火以前を上回っていますが、テングサについては減少しているとのこと。2000(平成12)年の噴火による全島避難の帰島後は、漁港としてより防災拠点としての役割の方が大きくなっています。






散歩がてらに訪れるにはちょうど良い大久保港

大久保浜の端にある港への入口です。浜の背後の集落から歩いて10分くらいの距離にあるので、大久保浜の民宿や旅館に宿泊した場合は、朝夕の散歩で訪れるにはちょうどぴったりな場所です。宿のサンダルをひっかけてぶらぶらと散歩がてらに向かってみましたが、釣り人の車が1台止められているだけで、人の姿はほとんどなかったな。






「大久保港」の中に「大久保漁港」がある様子がわかる港の眺め

大久保浜へと向かう都214号線(伊豆大久保港線)の坂道から見下ろした大久保港。海水がエメラルドグリーンに透き通ったきれいな港で、海底の岩礁がはっきりと見えていますね。外海に突き出た防波堤は物揚場ですが、さすがにこの規模では大型客船の寄航は無理。そしてさらに内側の堤防で囲まれた部分が大久保漁港になっています。






大崎から続く砂浜の端に位置する大久保港と大久保漁港

都214号線(伊豆大久保港線)の坂道から大久保浜の先端方向を眺めてみるとこんな感じかな。海に突き出しているのは大崎で、およそ2kmにわたって続く浜の全景を眺めることができました。黒砂の浜のすぐ背後には集落があって、集落の端には「三宅島内燃力発電所」の白くて四角い建物も見えています。

大久保港の内部に設けられた大久保漁港はスロープがメインのささやかな漁港で、小舟と言った方がぴったりな、小さな漁船が身を寄せ合って陸揚げられていました。

なお、砂浜の手前部分に小さく海に突き出た旧桟橋が見えていますが、地元の人は「砂浜の桟橋」と呼ぶそうですが、そこでは釣り師同士の場所取りによるトラブルがたまに発生しているみたいですよ。






防波堤に囲まれた漁港の中は細波ひとつない静けさでした

漁船を陸揚げするスロープを眺めてみました。港のすぐ外は黒潮流れる荒波の太平洋ですが、二重の防波堤で囲まれた漁港内部の海面はとても静かだったな。僅かに岸壁から竿を垂れている釣り師が数人いただけでした。






海に降りる階段があった大久保港旧桟橋の岸壁

港の右手の外側に位置する旧桟橋部分です。岸壁の端には海に降りる階段がありましたが、コンクリートの階段にはヌルヌルな緑の藻が生えており、そこは打ち寄せる波しぶきを被ってびしょ濡れ状態。危ないので下りるのは止めておきました。






旧桟橋岸壁の赤茶にサビたビット

岸壁の端には潮を被ってボロボロいサビた船をもやうビットがありました。旧桟橋ということなので、現在は船が接岸することはないのでしょう。旧桟橋は岩礁の上に作られているのか、岸壁直下の海面はそこだけ白く波立っていました。






黒潮流れる太平洋から直に押し寄せる波の波濤

外洋に面した港の防波堤の先端まで歩いていこうとすると、押し寄せる波が岸壁にぶち当たって砕けた波濤が襲いかかってきます。港の内側は細波ひとつない静けさなのに、堤防の外側はこのような状況でした。大久保港は黒潮が渦巻く太平洋の外海に直接突き出しているので、穏やかそうに見えても打ち寄せる波に油断できませんね。






砕けた波が堤防場を勢いよく押し寄せて洗っていきます

堤防にぶち当たって砕けた波濤は、そのまま濁流となって堤防上を勢いよくこちらに向かって押し寄せてきます。うかうかしているとずぶ濡れになるので急いで後ろに退がりますが、別に荒れているわけでもない日でこの状態なので、台風の時などは凄まじいことになっていそうです。港を散策するときはこの波に注意してくださいね。

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