ガソリン給油量 8.59L | 給油回数3回 | ガソリン代 1538円 | 総走行距離 226.6 km / ダート走行距離 107.6 km | トップへもどる |
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上武利林道を退出して道1070に戻ったら、丸瀬布方向には戻らず左折して武利川沿いにさらに遡ります。途中には「山彦の滝」と「鹿鳴の滝」の入口がありますが、およそ9キロほどで施錠されたゲートが現れてその先は通行止めになってます。
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そしてゲートの数十メートル手前地点にあるのが分岐林道の入口。武利川の支流である「七ノ沢」沿いに山中深く分け入る本日ラストとなる探索予定の林道で、道道からの入口地点に林道標が設置されています。 地図上では分岐林道→鍋山左林道→鍋山右林道と乗り継ぐことで、先ほど探索した上武利林道に抜けられるのですが、鍋山右林道〜鍋山左林道区間が廃道化しているため、現状としては通り抜け不可能に陥っているのは先ほど確認した通り。通り抜けは叶いませんが、そばまで来たのでせっかくなので訪れてみた次第です。 ちなみにこの場所でが、1957(昭和32)年までは、木材伐採労働者の「分岐」集落があったそうです。現在のなにもない景色からは想像し難いですが、林業の最盛期には集落に「分岐小学校」と「分岐中学校」まであったらしいです。しかし、分岐集落は林鉄が廃止されて市街地からのバス通勤が可能になったことで廃村に・・・。 |
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道1070からの入口に設置されている分岐林道の林道標。以前は途中で鍋山左林道に進むことで、湯の山峠にも到達できる完抜けルートが形成されていましたが、分岐林道そのものは七ノ沢伝いに遡っていくピストン。また、記載文字をよく眺めてみると、延長距離が「5810m」ではなくて、なぜか「約5810m」と曖昧に記されています。
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分岐林道に入線すると、すぐに七ノ沢を跨ぐ「分鹿橋」が現れます。「橋」といっても欄干部分が雑草に覆い尽くされているため、手前からだとあまり橋っぽく見えないかもしれませんが、橋を渡ってその先に向かうワダチダートを前進します。
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橋上から左手に眺めた七ノ沢下流方向の様子です。武利川のかなり山奥を流れる支流でありながら、川幅は思っていた以上に広くて水流も豊か。サラサラと流れる水はとてつもなく澄んでいて、川面はまるでツルツルな鏡のようでした。
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七ノ沢を渡るとすぐに左折分岐が現れますが、分岐の股の部分に立つ林道標によればポンムリイ林道であるとのこと。武利川を挟んで対岸の道1070と並行するようなコースで山中に延びているピストンで、ゲート封鎖はされておらず、パッと見すると走り心地の良さそうなワダチダートが森の奥へと延びています。
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分岐の股の藪に埋もれる形で立っていたポンムリイ林道を示す林道標。あからさまにアイヌ語チックな林道名ですが、アイヌ語で「ポン+ムリイ」となり、直訳すると「小さな+草のあるところ」との意味らしいですが、なんのことだかさっぱり・・・。
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ポンムリイ林道分岐を後にしてなだらかなフラットダートを進みますが、この分岐林道もかつての武利森林鉄道の軌道跡で、走っていたのは延長5.4キロの「七の沢支線」。1939(昭和14)年に開設されて1962(昭和37)年に廃止されていますが、ダートは林鉄の軌道跡なので険しさは皆無。いたってなだらかな区間が続きます。
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キャップ? なんでここに? 周囲を深い樹林に囲まれた森のまっただ中を進んでいると、ワダチになぜかキャップが落ちていました。林道では時として様々なものが落ちていますが、しかし、頭に被る帽子を落として気がつかない人ってどんな人?
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そして現れたのが延長1950mのペテウコピ林道の左折分岐。滅茶苦茶に雑草むして荒れているわけでもなさそうでしたが、草深そうなワダチダートが左手の森の奥へと延びていました。ここしばらくは車両が立ち入った様子もなく、おそらくピストンだと思いますが、トラロープによる封鎖の処置はなされていなかったです。
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薄汚れて白文字の記載文字が読み難くなっていたペテウコピ林道を示す林道標。「ペテウコピ」・・・なんとも不思議な響きの林道名ですが、もちろんこれもアイヌ語由来の地名であり、「川がそこで互いに分かれていく所」という意味なのだそうです。日本語で表せば、さしずめ「落合」とでもいったところでしょうか。 そしてこのペテウコピ林道ですが、途中、右折分岐でパクシナイ林道を分岐しているのですが、ペテウコピ林道自体が地理院地図にも未掲載な林道なので、支線林道からさらに分岐する分線林道の存在にはまず気がつかないと思います。 |
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ペテウコピ林道分岐を過ぎてさらに七ノ沢伝いに分岐林道を進みます。それにしても本州でこれほど山奥の林道であれば、おそらく一時も気を抜けないほどの険しさがあると思いますが、さすが北海道の林道。実に穏やかな雰囲気でした。
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そして分岐林道でのキモとなる重要な左折分岐地点がここ。すなわち鍋山左林道の分岐ですが、以前はここから鍋山左林道→鍋山右林道と乗り継ぐことで上武利林道へと通り抜けができ、また湯の山峠にも行けたルートの入口なんですね。 ただし、鍋山左林道〜鍋山右林道間は通り抜け不可状態に陥っているのは先ほど確認した通り。鍋山左林道側の入口はトラロープによる封鎖はされていませんでしたが、しかし、行く手はすぐに草ボーボーとなって藪に真没しているのを確認。もはや車両の通行が完全に途絶えていることがすぐに分かってしまいます。 |
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分岐の股の地点に虚しく立っていた林道標。支柱から外れかかってボロボロにくたびれ果てた姿が哀れを誘いますが、ダートはやがて完全に廃道化し、そしてこの林道標も更新されることなく朽ち果てていくのだろうなぁ・・・。
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土場跡? かつてのメインルートであった左折していく鍋山左林道の分岐を過ぎて、引き続き分岐林道を進んで行きますが、やがて森の中に大きく不自然に開けた伐採跡地らしき場所を通りかかりました。そのまっただ中をダートが心細くひょろりと延びていましたが、大丈夫かな、ここ・・・。
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草ボーボーな荒地と化していた伐採跡地を過ぎて再び森の中へと入り、しばらく進んでいくと前方になにやら嫌な物が・・・。
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ちぃ、なってこった! 行く手を塞ぐ倒木ですが、イヤらしいことび幹が微妙に宙に浮いているため、乗り越えるのことも下を潜ることも無理でした。分岐林道末端地点まで残す所あと1.3キロほどの地点ですが、ここまで来てそりゃあないぜぇ・・・。
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未練たらしく倒木の先の様子を眺めてみますが、なんと、すぐそこでダートが二手に分かれて林道標が立っているのを発見! 思わず倒木の隙間から「えっ、何林道?!」と身を乗り出してしまいますが、ここは手前から右方向が分岐林道本線で、左折方向は分岐支線林道になっているます。
また、さすがにこの距離からだと林道標記載の延長距離は見えませんが、某資料によれば分岐支線林道の延長は3760mであるとのこと。そして分岐林道から派生する支線林道はこれがラストになっています。 |
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分岐支線林道分岐の直前に倒木に行く手を遮られてしまい、仕方がないのでダートを引き返し、行きがけに見かけたポンムリイ林道の分岐まで戻ってきました。 なお、予定ではこのまま分岐林道を道1070に退出すれば、それで今日の林道探索予定は全て終了ですが、しかし、まだちょっと走りたいない気がします。なので、帰りがてらにポンムリイ林道へと立ち寄ってみることにしたんだよな! |
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さっそくポンムリイ林道に入線しますが、路面状況は微妙な感じ。徹底的に草深く廃れているわけでもなく、かといって走りやすいわけでもなく、ダートは中途半端に雑草むしています。路面の土は風雨に均された状態で四輪のタイヤ跡も認められず、ここしばらくは車両も立ち入っていないようでした。
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あわわ・・・っ! そのような人の気配が途絶えた林道では森のクマさんの活動も活発なのか、ポンムリイ林道のダートにはブリブリな落とし物がそこかしこに!
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路肩で見かけた「ノアザミ」の美しい花です。ノアザミは初夏から夏にかけて赤ピンク色の花を咲かせ、ポンムリイ林道でもダート沿いできれいに咲いている姿を見かけましたが、しかし、そこには花粉を求めて飛び回るハチが・・・。 でもこのハチはお尻の先端が黄色かったので、北海道のみに生息している「エゾオオマルハナバチ」だと思いますが、スズメバチとは違って性質は穏やかです。こちらから危害を加えない限りは、あまり人を刺さないハチなんだよな〜。 |
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うへぇ〜、なんだこの区間は・・・。そんな感じでのんびりとポンムリイ林道のダートを進んでいくと、やがて路面は芝生状態で全面的に雑草に覆われてきます。そして薄暗い樹林の中へと進んで行きますが、途中では路肩部分にひょろりと細長い潅木が連なって生えていて、道すがらには不気味かつ異様な雰囲気が漂っています。
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