懐かしの下北 紅葉ざんまい林道探索 (4日目) |
林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 探索日 2019.11.24 |
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路面崩落により易国間林道への連絡が断たれていたので急遽、佐藤ヶ平林道を引き返して行きがけに通りがかった鉄塔保守系ダートの分岐まで戻ってきました。懐かしいダートでもあり、15年という歳月の経過がダートをどのように変化させているのか是が非に確かめたくなってしまい、それに要する時間を考えればパスすべきでしたが、ここはフレキシブルに急遽予定を修正して立ち寄ってみることにします。 |
はて、以前もこんな感じだったかな? 分岐に入線すると、砂利の深いずるずるとした路面状況でダートが続きます。道すがらには土場も見かけましたが、ここ最近は林業作業も行われておらず、雑草にまみれてどことなく廃れた雰囲気です。 |
ハウチワカエデ |
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タイヤに絡みつくような砂利に注意しながら進んでいくと、その先でY字の分岐が現れます。小さく開けて陽当たりの良い分岐では、
林縁の藪に混ざってハウチワカエデが赤く紅葉していましたが、しかし、記憶はがあやふやで進むべき方向に迷ってしまいましたが、まずは右折方向に進んでみました。 → 15年前(2006 / 平成18)の同地点! |
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しかし、しばらく進むと状況は怪しくなってきます。車両の立ち入りが途絶えて廃道化しているわけでもなさそうですが、やがて路肩崩落箇所などが現れてしまい、薄々ながらもダートの現状が判明してきました。 |
うへぇ〜、泥アンコの泥濘区間です。前進するほどに草深さが増して路面の砂利は完全に消失、やがて土質ダートに変わりますが、そこはブヨブヨな軟弱状態。しかし、よく眺めると路面には車のタイヤ跡が残されています。それを頼りにWRを進ませますが、大丈夫だろうな、ここ・・・。 |
やっぱりダメでした。本線でもない廃れたダートにあまり時間をかけているヒマはなかったですが、こうなったら行き着くところまで進むしかないと、軟泥区間をやり過ごしてなおも前進していくと、倒木地点を境にその先が藪に埋没しているのを確認。仕方ないのでWRを手押で反転、回れ右で今来た道を戻ります。 → 15年前(2006 / 平成18)の同地点! |
途中のY字の分岐まで引き返してきました。刻々と過ぎていく時間が惜しいので早く佐藤ヶ平林道まで戻るべきですが、やはり左折側のダートも現状が気になります。帰りがけの駄賃でこちらも立ち入っておきますね。 |
ブナ |
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今度は分岐を左折して進んでいきますが、右折側と同じく秋枯れの藪にまみれなダートはすぐに開けた場所に抜け出します。行く手には高くそびえる高圧線鉄塔が見えており、ここでようやくおぼろげであった過去の記憶が蘇ってきました。しかし、秋晴れの陽射しを全身に受けて黄金に光り輝くブナが美しいな! |
ヤマブドウ |
ミズナラ |
オオモミジ |
ヤマブドウ |
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左折ダートは高圧送電線の鉄塔の足元に行きついて終了。鉄塔の周辺は藪も刈り払われており、降り注ぐ明るい陽射しを受けてヤマブドウやオオモミジ、ミズナラなどが赤く色付いていましたが、しかし、15年前とはガラリと様子が変わりました。帰宅後に過去の撮影画像で確認しましたが、当時は純白の砂利が敷き詰められた出来立てホヤホヤのダートだったのに、それがこんなに廃れていたなんて・・・。 → 15年前(2006 / 平成18)の同地点! |
鉄塔保守系ダートから佐藤ヶ平林道まで引き返してきました。懐かしさに誘い込まれてそれなりに探索時間を潰てしまいましたが、現状としてはむつ市大畑町側の入口から行ける地点は全て回ったので、まあいいか! |
佐藤ヶ平林道のガタガタなダートを下って県4号線へと退出中。スピードを出すと振動が大きいので慌てずのんびりと林道出口を目指しますが、そういえば途中には茶水川林道の分岐(向かって右手)もあったんだっけ。むつ市大畑町の「大畑中央公園」付近から佐藤ヶ平林道戸を連絡する林道ですが、しかし、入口を通りがかってもそれと気付かぬほど藪に埋没しているので、先を急いでここもパス。
→ 林道標を眺める! → 茶水川林道の様子をうかがう! |
その後、速攻で佐藤ヶ平林道を退出、そこから県4号線を遡って奥薬研温泉「夫婦かっぱの湯」を過ぎたすぐ先にある赤いトラス橋のたもとに到着しました。県道を12キロほど進んだ地点で、すぐそばには湯野川温泉方向にもつながっている赤滝林道の入口がありますが、そちらには向かわず、橋を渡って西の股林道に向かいます。西の股林道から分断された佐藤ヶ平林道の反対側に回り込み、そこから分岐している易国間林道の紅葉を眺めようというわけです。 |
県4号線に沿って続く「薬研渓流」の紅葉も見事でしたが、立ち寄ることなく大畑川の橋を渡って西の股林道へと向かいました。橋を渡った対岸地点で林道標が出迎えてくれますが、林道沿いには「大畑ヒバ施行実験林」が広がり、紅葉目当てのおばちゃんグループがそぞろ歩きしていた「東北自然歩道」などもあって、その案内板も立っています。しかし、東北自然歩道に用はないな。かしましいオバハンの群れから逃げるようにして、さっさと西の股林道へと進みます。
→ 林道標を眺める! → 15年前(2006 / 平成18)の同地点! |
えぇ?! かつては全線フルダートであった西の股林道ですが、県道からいざ入線してみると、いつの間やら味気ない舗装林道へと豹変しているのを確認! 唖然としながら進んで行くと、やがて舗装は途切れてダートは復活しますが、しかし、西の股林道の舗装区間は順次延長されそうな雰囲気がかなり濃厚・・・。残念ですが、林道舗装化の波は本州最北端の下北半島にまで及んでいたことが判明した瞬間でした。 |
アオハダ |
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僅かな距離とは言え、西の股林道の舗装化に失意を隠せなかったですが、その先のダート区間は以前と変わりなし! 道すがらに色付く木々の黄葉がそれを慰めてくれました。林道入口で見かけた観光客の騒がしい姿もここまでは及ばず、明るい陽射しに包まれた秋の静かな林道の雰囲気を味わいながらの前進です。 |
そして現れるのが西の股林道の終点となっている佐藤ヶ平林道への合流地点。前方右手から下ってきたダートはここで切り返すようにして右に反転、そのまま易国間林道方向に登坂していきますが、それが佐藤ヶ平林道なんだよな。本来ならば前方右手から佐藤ヶ平林道を進んで来るはずでしたが、途中の路面崩壊で通れなかったので、県4号線および西の股林道経由ではるばる迂回してきたというわけ。なお、この場所に林道標は設置されていませんが、易国間方向を示す道標が掲げられています。また、佐藤ヶ平林道の右手方向にはワイヤーゲートが張られているのでそのつもりでね。 → 15年前(2006 / 平成18)の同地点! |
ヤマブドウ |
ヤマブドウ |
藪の紅葉 |
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そういうわけで佐藤ヶ平林道へと再び入って易国間林道との接続地点になっている峠を目指します。紅葉はというと、林道沿いの木々は黄緑色と黄色の黄葉ばかりが目立ちましたが、やがて路肩のそこかしこに鮮やかな赤色が見えてきます。 |
再び佐藤ヶ平林道へと進み、道すがらの紅葉を眺めつつ峠に向かう坂道を登っていくと、やがて燧ヶ岳林道の右折分岐が現れます。燧ヶ岳林道は地理院地図にも載っていないピストン支線林道で、以前は藪に埋もれた廃道じみたダートだったのに、現在は林道の奥地で伐採作業が行われているらしく、いつの間にか酷く土塊だったダンプ道へと変わり果てているのを確認しました。
→ 林道標を眺める! → 燧ヶ岳林道の様子をうかがう! |
伐採地の紅葉 |
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燧ヶ岳林道分岐を後にして土場の連なる佐藤ヶ平林道をガンガンに登ってきますが、しかし、木材搬出トラックのタイヤが路面をこねくりまわしたヌタ場は全く現れず、ダートはいたってまとも状態でした。察するに、「薬研〜西の股林道〜佐藤ヶ平林道〜易国間林道〜易国間」ルートは、薬研から津軽海峡の海辺の港町、R279号線が通る易国間への近道なので、一般車両の通行を考慮してか路面維持がよくなされているようです。一般道経由だと薬研から佐井村、大間町経由もしくはむつ市大畑町経由で大変な大回りを強いられるため、ルート的にも重要度が高いんだよな!
→ さらに紅葉探索を続ける! → 探索中止! |
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