懐かしの下北 紅葉ざんまい林道探索 (4日目) 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2019.11.24 
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ぅっと、恐山から県4号線をたどって薬研経由でよむつ市大畑町「八幡湯坂」にある佐藤ヶ平林道の入口までやってきました。R279号線(大畑バイパス)と県4号線が交わるの交差点のすぐ脇なので場所はすぐに分かりますが、ここからの予定としては佐藤ヶ平林道から易国間林道へと乗り継いで往復してから鍋滝林道湯の川林道経由で湯野川温泉方面へと向かうつもりです。しかし、その前に給油しておくことも忘れません。ここ大畑町で給油を逃すとルート上では佐井村までGS(日曜定休日)がないため、ガス欠に陥る確率がかなり高くなってしまいます。
→ 15年前(2006 / 平成18)の同地点!
してこれが交差点のすぐ脇にある佐藤ヶ平林道の入口です。林道標が設置されていないので、ただの脇道っぽい砂利道に見えてしまいますが、下北半島の林道を走り込んだ方ならばここはおなじみの地点。トタンの物置小屋を左折して進みます。

ヌルデ

ツタウルシ

クリの実
線するとすぐに連続した登り坂が始まります。佐藤ヶ平林道は海辺にほど近い大畑町側の入口では海抜3mほどしかないですが、最高所地点では標高470mにも達する林道。したがって勾配区間はだらだらと途切れることなく続き、入線直後は標高が低いので道すがらの紅葉もあまり目立ちませんが、高さが上がっていくことで木々の色付きがどのように変化するのかとても楽しみです。

ハウチワカエデ
むにつれて徐々に高度を増していく佐藤ヶ平林道のダート。下北半島中心部の山地に連なる「燧岳(ひうちだけ / 781.2m)」南面にあって佐藤ヶ平と呼ばれる広大な斜面の森をうねうねと巡って延びており、登坂するにつれて次第に黄色や赤が増えてきますが、「以前はこんなに砂利深かったかな?」と首を傾げてしまうほど路面の砂利はずるずると深く、つぶてが大きいのでガタガタと走りにくかったです。

コシアブラ

ミズナラ
面の砂利というか小石が思っていた以上に大きいので、ゆっくり慎重に登坂していきますが、深緑色のヒバ林に混ざるコシアブラやミズナラの黄葉が見事です。以前訪れた時は盛夏の頃で、道すがらには緑色しか目に留まりませんでしたが、「ここは同じ林道?」と思ってしまうほどの雰囲気の違いでした。ダートは走りにくいですが、美しい黄葉に気を取られてそんなのちっとも気になりません。

わわ・・・! しかし、無条件に紅葉を喜んでもいられない由々しき箇所が出現。どうやら今年(令和3年)8月に全国各地を襲った記録的な集中豪雨でこの佐藤ヶ平林道も無事ではなかったみたいです。林道を滝のように流れ下った雨水による危ない「クレバス」が発生している箇所が現れました。軽トラならば避けて通過できるだけの余地はありましたが、路面補修されることなく放置が続いているみたいだな。

ハウチワカエデ

ハウチワカエデ
晴れの陽射しを受けて輝くモミジの美しさに驚嘆しながら、徐々に荒れの様相を呈してきた佐藤ヶ平林道のダートをひたすら進みます。林道沿いの紅葉は文句なしに素晴らしいですが、路面は集中豪雨によって砂利層がすっかり失われてしまい、酷いガタガタ区間もちょこちょ現れるので気が抜けません。

ハウチワカエデ
タガタずるずるな砂利ダートをどれほど登坂してきたでしょうか? 秋の林道の紅葉は美しくて眺める者を魅了してやみませんが、そうは言ってもやはり路面状況も気になってきます。そのような時にすれ違ったのがお爺さんの運転する軽トラで、軽く会釈をすると「そのバイクなら易国間林道まで通り抜けられるよ」との有難い貴重な最新情報を教えてくれました。

トチノキ
在地点の標高はおよそ271m。道すがらにはモミジの紅葉とカエデやトチノキ、ブナの黄葉が交互に現れていい感じに次第に高度を上げていきます。ちなみに当日のむつ市の気温は10月下旬としては暖かい18.3℃。林道は標高が高いので実際の気温はもう少し低いですが、秋晴れで風も吹いていなかったので体感的には寒くはなくて、逆に日差しが強い場所では僅かに汗ばむくらいだったかな。

げぇ・・・。ポカポカとした秋晴れ陽気で気分良く爽やかにWRを進めていきますが、ハァっと溜息が出てしまうようなヌタ場が出現。土砂崩れ跡がその後の雨でトロトロな泥濘の海と化していました。泥アンコの厚みは20センチほどもあって、ここでの地面への足付きや転倒は最悪。軽トラと思しきタイヤ跡をなぞって慎重に通過します。
道標出現! その後も半ば砂利が洗い流されたガタガタな路面が続きましたが、ここで初めて佐藤ヶ平林道の林道標が現れます。改めてここは佐藤ヶ平林道であることを確認しますが、しかし、なぜこの地点に設置されているのかは不明・・・。
→ 林道標を眺める!
らくヤラれたもんだぜぇ! やがてダート沿いの路肩に赤塗りの杭が路肩に現れ始めたので「?」と思っていたら、案の定、今度は路肩崩落箇所が現れました。これも8月の集中豪雨によるものだと思いますが、まったく50年に一度の集中豪雨の連発で散々ですね。走行スペースが残されていたので難なく通過できましたけど。

たかよ・・・。そして路面崩落の直後にまたしてもトロトロなヌタ場が! せっかく土砂崩れの土を除いたというのに、その後の雨でこの始末です。泥濘の海は前方の左カーブの先まで続いており、しかも、倒木の幹が厚く堆積した泥アンコにでろんと浸かっているじゃないですか。前進不可な致命的な障害ではないものの、その代償として足回りがたっぷりな泥で容赦無くコーティングされてしまいます。

イタヤカエデ
左折ダート発見!」と思ったら、ここは15年前の佐藤ヶ平林道初探索時に立ち寄った鉄塔保守系のダート分岐じゃん! しかし、さすがに記憶はあやふやで、その先の状況は覚えておらず今回はパス。佐藤ヶ平本線を直進して先へと進みます。
→ 15年前(2006 / 平成18)の同地点!
かしい左折の鉄塔保守系ダートの分岐は直進して、さらに紅葉の佐藤ヶ平林道を後にしてさらに進んで行きますが、なにやらダートに漂う不穏な気配を感じたかと思うと、やがて前方に路面崩落箇所が出現! でも慌てません。先ほどすれ違った軽トラのお爺さんは、そのまま接続する易国間林道に通り抜けられると教えてくれました。僅かな迂回スペースがあるのだと近づいてみると・・・?!
からさまにダメじゃん。なんと、先ほどの軽トラのお爺さんが教えてくれた情報とは全然違い、路面崩落現場は通り抜けが絶望的な状況でした。頑張れば通り抜けられるといった甘い状況ではなくて、迂回スペースはどこもなかったです。察するにお爺さん、なんの事やらよく分からぬまま適当に「通り抜けられる」と返事したのか、もしくは「都会者めっ!」とからかわれてしまったのですなぁ・・・。
面崩落現場を前にして憮然とするWR。しかし、佐藤ヶ平林道は過去に探索済みなので今回は現状確認ができただけでヨシとします。そうとなったら佐藤ヶ平林道を速やかに引き返し、県4号線で迅速に薬研へと向かいます。次は奥薬研温泉「夫婦かっぱの湯」のすぐ脇に入口がある西の股林道に入り、西の股林道から再び佐藤ヶ平林道経由で易国間林道を目指す算段なんだぜぇ!
→ さらに紅葉探索を続ける!
→ 探索中止!
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