ガソリン給油量 8.06L | 給油回数 3回 | ガソリン代 1495円 | 総走行距離 290 km | トップへもどる |
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温海川支線林道から雨嵐林道に乗り継ぐとその直後からやや急な下り坂が開始します。地面から露出した石によって若干のガタガタ感があって、両脇からは藪が迫って雰囲気もやや重苦しい感じ。ここ最近は車両の通行も途絶えて放置が続いてしまい、それによって「廃れ」が少々進行していうるような状況でしょうか。
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その後も断続的に下り坂は続きますが、やがて坂道の傾斜角度は緩まってなだらかな状態になりました。しかし、三方倉山の西に広がる鬱蒼とした山腹の森を進む道すがらにはこれといった眺望ポイントも現れず、紅葉的にも地味な区間が続いて、たまに赤く染まったヤマブドウが姿を見せるくらいだったですよ。
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雨嵐林道で見かけたヤマブドウですが、見上げるほどの高さで樹木を包み込んで巨大な葉をワサワサと大量に茂らせる姿が圧巻! ブドウ科の植物ならではのシブ味のあるワインレッドやラズベリーに染まった紅葉が味わい深いですが、なによりも絡み付いた樹木を覆い隠してしまうその巨大さに目を見張ってしまいます。
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ここ最近は車両が立ち入った痕跡も見られず、それなりに廃れた雰囲気も漂っているのですが、季節は秋枯れの秋ということで路面には夏場のような雑草の繁茂がほとんど見られず、順調になんの問題もなく雨嵐林道を前進していきます。
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うわぉ、これはきれいだな! 雨嵐林道を進んでいくと、途中で路肩が大きく膨らんだすれ違い場というか、土場跡のような地点を通りがかりましたが、そこで見かけた1本のブナの木の黄葉の美しさに見惚れてしまいました。 日陰部分は淡い赤味のかかった梔子(くちなし)色に、日向部分は蜜柑色を薄くしたような明るい黄赤の柑子(こうじ)色に見えていますが、一口に黄葉といっても陽射しの当たり具合によって色彩は微妙に変化して見えるんだよな〜。 |
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もはや車両の通行は途絶えて廃れの雰囲気が色濃く漂っていたにもかかわらず、思いのほか順調に前進できてしまった雨嵐林道。このぶんならば北の俣作業道への乗り継ぎ地点、すなわち雨嵐林道および北の俣作業道が交差する十字路まですんなりたどり着けるかもと思ったのですが・・・。
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下り坂になったとある左カーブを曲がった地点で行く手が草ボーボー状態に陥っているのを発見! 雨嵐林道はまだ道半ばであり、オフバイク的にはまだまだ進める状態ではありましたが、北の俣作業道に接続する手前ですでにこの状況でした。 そりゃあ、草ボーボーに廃れているとはいっても、凶悪な極悪林道として名高いかつての福島県の甲子林道や多々石林道に比べれば、さらなる前進もおそらく楽勝だと思われましたが、しかし、それにはかなりの所要時間を要すると思われます。 ちなみに現在時刻は午後2時25分。さらに雨嵐林道を前進して周回ルートを探索調査したいのは山々でしたが、この先で接続しているのは所詮作業道。すでに温海川林道のリベンジは果たし、その周辺林道群の探索調査も一応完了しているので、ここは勇気を持って潔く引き返すという選択をすることにしておきました。 |
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探索時間のタイムリミットもあり、潔く撤退を決意した地点の先になおも続く雨嵐林道の廃れたダート。以降の区間が草ボーボに陥っている原因として自然災害系によるダートの分断も考えられますが、ここはそうではなくて、単に車両の通行が途絶えて放置が続いた結果として廃れてしまったのだと思います。たぶんですけどね。
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撤退地点で振り返るとこんな感じ。急カーブの下り坂の途中のこの地点を境として行く手が唐突に草ボーボに陥っていたんですね。まあ、それはそれで構わんのですが、でもここは下り坂の途中だったので反転が少々面倒くさかったかな。
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15、6年ぶりの再訪を果たした達成感に包まれながら雨嵐林道を立ち去る前にふと見上げた秋晴れの空。これにてようやく本懐を遂げることができたとしみじみ感じ入ってしまい、澄み切った空の青さがやたら目に染みて仕方なかったぜぇ!
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雨嵐林道撤退地点で探索終了後の心地良い余韻に包まれながらしばしまったりと過ごしたら速攻で引き返します。帰りは路面状況が分かっているので、行きがけよりもスピードアップ可能ですが、それでも雨嵐林道→温海川支線林道→温海川林道と乗り継いでR345に退出するのに少なくとも30分ほど要するのは先述した通り。 ちなみにこの時点での時刻は午後2時15分くらい。このままでいけば予定通り午後3時までに一般道退出が可能なのですが・・・。 |
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道すがらに次々と現れる美しい紅葉に見惚れてしまい、急いで林道退出しなければいけないのというのにその都度立ち止まってしまいましたが、これはムクロジ科のハウチワカエデ。北海道から本州の日本海側に多く分布し、野生のものはブナ林や谷間、谷間の斜面によく自生しているカエデですね。 ハウチワカエデの紅葉の色付き方には気候や地理的条件、個体によって微妙な違いがありますが、これは緑色に赤色、そして褐色を帯びたくすんだ黄色の桑染(くわぞめ)色が混ざり合った葉。なんとも味わいのある不思議な色付きを見せていましたが、カエデの仲間の中では葉が最も大きいので見応えも十分ですね。 |
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ただ普通に眺めるだけでも十分に美しいハウチワカエデの紅葉ですが、敢えて葉の裏側から見上げてみるとこの通り! 明るい陽射しに透けた葉の色彩は驚くほどの鮮やかさを放ち、紅葉の美しさもかくの如く倍増するんだよな!
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というわけで、その後も道草を食いながら雨嵐林道→温海川支線林道→温海川林道の順に引き返して林道退出中。すでに林道退出のタイムリミットはオーバーしており、「林道出口にほど近い鶴岡市の温海温泉に宿を取っておけばもっとゆっくり紅葉林道探索ができたのに・・・」とも思いましたが、まあ、仕方ねーやな。
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その後、温海川林道からR345に退出したら国道を南下。山形県鶴岡市から新潟県「村上市」へと進み、さらにその隣の関川村を目指しますが、鶴岡市の内陸部を通るR345はルート的に山形県から新潟県への県境越えはしていないので、これがなかなか不便で面倒く、そして移動にやたら時間がかかるんですね。 ちなみに新潟県へと進むには、R345経由で海岸(鶴岡市「鼠ヶ関」)に出てから日本海伝いにR7を進むか、それともR345から県52→県248→県249と乗り継ぎ内陸部で県越えするかのどちらかですが、今回は後者を選択。というわけで鶴岡市「関川」にてR345から県52に乗り継ぎますが、ここは県道に右折した直後の地点。 |
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しかし、関川村までは遠いなぁ・・・。その後、県52で新潟県へと入ったら、県52〜県248間をショートカットする市道を経由しつつ村上市の山間部を南下していきますが、行けども行けども県道とは名ばかりの田舎道区間が続きました。
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村上市の山間部を延々と南下して村上市「北中」で県249からR7に乗り継いだら、そこから14kmほど先の国道沿いで見かけたアポロステーション「塩野SS」で給油します。ハイオクL / 185円で3.42L(633円)入りました。
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給油を終えたら再びR7を南下し、朝日まほろばICから無料の日本海東北自動車道に入って3つ目の村上瀬波温泉ICまでワープ。高速を降りたらR290を進んで関川村へと入り、やがてR113へと左折して高瀬温泉を目指しますが、宿の場所を再確認すべくJR米坂線「越後下関」駅にほど近い関川村役場の駐車場で小休止。
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宿の位置を確認したら、JR米坂線と国道に沿って流れる「荒川」を「温泉橋」で左岸に渡り、川岸に細長く連なる高瀬温泉の温泉街に到着しました。しかし、温泉街といっても熱海温泉とか鬼怒川温泉のような一大観光地っぽくはなくて、このように住宅地の中に小さな旅館が点在する静かでささやかな温泉街です。 ちなみに高瀬温泉宿泊は今回が初めてではなくて、過去の林道探索で訪れたことがあるのですが、それはもう何年も前の話。具体的のどの旅館に泊まったのかは忘れちゃいましたが、今回お世話になるのは初めて泊まる「旅館山路」。 |
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旅館山路は温泉街のメインストリートから狭い脇道に入った先、荒川の河川敷の土手のすぐ脇にあるので、迷って探しまくってしまいましたが、午後5時16分に無事到着しました。WRは玄関前の物置き場になっていたガレージに駐車します。
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旅館山路のフロントというか玄関です。ガラリと玄関の扉を開けると奥からすぐに女将さんが出迎えてくれましたが、「すみませ〜ん」と声をかけるまでもなく、バイクのエンジン音ですでに当方の到着に気付いていたみたいです。ちなみにこの日の宿泊客は当方のみとのことでした。
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スリッパに履き替えて玄関脇の階段を登り、女将さんに告げられた2階の客室に向かいます。階段を登った客室の並ぶ廊下には本棚があって、たくさんの漫画や釣り系の雑誌や書籍が並んでいましたが、雰囲気は民宿といった感じ。ちなみに2階にはトイレと洗面所、喫煙スペースがありました。
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旅館山路の客室です。案内されたのは8畳和室の角部屋でしたが、残念ながら窓のすぐ外は荒川の土手と隣家の壁。しかし、基本的には寝るだけなので別に気にしません。それよりも静かで落ち着いた雰囲気の方が嬉しかったな〜。 客室にはいつでも横になれるように既に布団がスタンバイされており、テレビと石油ストーブが備え付けられていて、お茶セット(お菓子付き)とアメティセットもちゃんと用意されていました。ちなみに夜は寒くなかったので石油ストーブは未使用。 |
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客室で旅装を解き、熱い番茶で一息つけたら夕食前にさっそく温泉です! 階段を降りて1階にある男女別の浴室に向かいますが、いわゆる観光旅館の大浴場といった趣ではなくてとても家庭的。明かりも入浴する時にパチンと自分で灯けて、風呂上りにパチンと自分でスイッチを消しておく方式ですなぁ。
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温泉分析表 | ||
源泉名 / 高瀬混合 混合している源泉は以下の2源泉 1 高瀬1号:関川村大字湯沢325-3(動力揚湯) 2 高瀬2号:関川村大字湯沢325-3(動力揚湯) 源泉所在地 / 新潟県岩船郡関川村大字湯沢325−3 泉質 / ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉(低張性 弱アルカリ性 高温泉) 泉温 / 72.0℃(調査時における気温17℃) 湧出量 / 351L(動力揚湯)(高瀬1号と高瀬2号の合計湧出量) 知覚的試験 / 無色澄明で、微かに塩味と硫化水素臭を呈する pH値 / pH7.5 浴用の適応症 一般的適応症 / 神経痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき 慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進 泉質別適応症 きりきず、やけど、動脈硬化症、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病 浴用の禁忌証 一般的禁忌証 急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全 出血性疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(特に初期と末期) |
なるほどね〜。ちなみに高瀬温泉の開湯は300年前の江戸時代。その昔、総兵衛さんという人が荒川の河原の葦原から鷹が飛び立つのを目にし、その場所を調べてみたところ、窪地から湧き出す湯を発見したことが温泉の起源だそうで、当初の「鷹瀬の湯」という名称が転じて「高瀬温泉」になったのだそうです。
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当館ご利用のお客様へ | ||
当館は天然源泉掛け流しです。 温泉は浴槽の下部(夏がは上)から適量出るように調節されています。 桶等でかき回して温度を調節してから入浴して下さい。 (お湯用の蛇口は温度が低い場合意外、なるべく回さないで下さい) 使用したシャワーや水道は必ず止めて、風呂から上がって下さい。 浴室と脱衣所の仕切り戸はよく閉めて下さい。 (湯気が脱衣所に入ります) 使用済みタオルはカゴに入れておいて下さい。 山路館主 お客様へ 入浴の際は混雑を避けましょう 浴室・浴槽内での会話を控えましょう |
温泉分析表とは別にこのような張り紙もありました。温泉は源泉掛け流しであることが述べられて、湯が熱い場合は桶でかき回して温度を調節する旨が記されていましたが、なにせこの高瀬温泉は源泉温度が72.0℃もあるのでね。
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