2024 紅葉林道探索 〜 迷宮林道群と「木曽越峠」を目指して! 〜 11月9日(土)晴れ 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
2日目  中津川IC → 中津川市「加子母 Kashimo 中津川市 もどる  






ガソリン給油量 2.5L 給油回数 1回 ガソリン代 480円 宿泊費 7950円 総走行距離 114.1km トップへもどる
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やがて、今現在(令和6[ 2021 ]年12月時点)も地理院地図には道筋が未記載のままとなっている区間に突入。知らぬ間に木曾越林道の延長開設区間に入ったようで、相変わらず大きな石が転がっていますが、切り崩された路肩の斜面やダートにはどことなく真新しさが感じられ、そのタイミングで路肩に林道標を発見!







木曾越林道
林道開設時に切り崩された岩石にプレートがはめ込まれていたのが珍しかった木曽越林道を示す林道標。開設年が平成17(2005)年となっていますが、これは木曽越林道が順次延伸されていく過程で設置された林道標ですね。

この区間では開設時の真新しさが残存しているように思えたのですが、しかし、林道標によれば開設されてからすでに19年が経過。ダートにどことなく感じられた真新しさは気のせいだったみたいです。







うわ、眩しいぜぇ! 道すがらに眺望が望めぬままここまで進んできましたが、林道の標高はすでに1300mを突破しています。なので道すがらに景色は望めなくても上空だけは大きく開け、照りつける秋晴れの太陽が逆光となって眩しかったなぁ。







澄んだ山の空気は冷たかったですが、風もなくて秋晴れの陽射しの暖かさを感じながら気持ちよく進み、やがて行く手に連なる山々の稜線が見えてくると・・・。







おお、やったぜぇ! 木曽越峠に到着しました! しかし、なだらかな登りで緩いS字カーブの途中に位置する木曽越峠は、眺望が欲しいままに望めるような絶景峠ではなかった模様。峠としては平凡で訪れる人の姿は全くなくて、若干幅員が広がっているだけで駐車スペースや展望台も設けられていなかったです。







木曽越峠を振り返るとこんな感じ。眺望も望めず特になにもない峠でしたが、峠の名はその昔、「木曽義仲(1154〜1184)」さんが越えたという伝説に由来するそうです。その後、時代が下って寛政年間(1789〜1801)頃に、ここ木曽越峠を越えて美濃の加子母から信濃の王滝とを結ぶ木曽古道が整備されたんだよな。







ちなみに木曽越峠の厳密な位置はここから少し北の地点らしいです。なので正確にはここは木曽越峠ではないのですが、林道名にもなっていることだし、当サイトでは便宜上ここを木曽越峠地点として扱いますが、峠から少し離れたこの場所で、木曽古道ルートを分断する形で木曽越林道は開設されているみたいだな。







進行方向左手には加子母方向に下っていく古道の入口があり、そちらを示して「携帯電話可」の杭と共に「←古道木曽越峠」の道標が設置されていましたが、付近一帯の山々に林道が張り巡らされている現在、わざわざ古道を通って峠越えをする酔狂者はマニアックなハイカー以外にはいないと思います。







そして林道を挟んだ反対側、進行方向右手には林道開設で分断された古道の続き区間の入口がありました。こちらには「←古道木曽越峠→」と記された道標が立っていましたが、厳密には木曽超え峠があるのはここを進んだ先の地点。

路肩の急斜面を踏み跡レベルの小径が登っており、それをたどれば「渡合(どあい)温泉」へと下って行けるみたいですが、もちろんパス!







それから木曽越峠には高時山(1563.7m)へと至る山道の入口もありました。「高時山→」と記された道標が設置されていて、ササ藪まみれの斜面を粗末な山道が登っていましたが、ここも木曽古道以上に立ち入る気がしなかったぜぇ・・・。







山々の稜線に近い標高1260mほどに位置する木曽越峠付近の森。自然色豊かに広葉樹林が広がっていましたが、峠ではなぜか紅葉度が低かったです。







そして木曽越峠といえばこの分岐。すなわち左手に渡合温泉へと下っていく高時山支線林道の分岐(36)ですが、万年封鎖の鉄柵門ゲートが設置されていることで林道ライダーにはよく知られていますなぁ。









渡合温泉への通り抜けを頑なに拒み続けるカギ付き鉄柵門ゲート。木曾越林道から高時山支線林道→高時山林道と乗り継げれば渡合温泉までの距離は僅か4.9kmであり、ゲートを自由に行き来できれば木曽越峠周辺の林道探索も、よりバリエーション豊かに楽しめるのですが、なにせゲートが意固地過ぎるので・・・。







ゲート支柱の左脇。僅かな隙間を塞ぐため斜面の傾斜に沿って柵が設けられており、おかげでこれっぽっちの隙間もねーし!







もちろんゲートの右脇も状況は同じ。隙間無く塞がれていますが、このゲートは林道ライダーのみならず、木曽古道を歩くハイカーからもすこぶる悪評とのこと。







未練たらしく鉄柵門ゲートの格子の隙間から行手を眺めてみました。本当は今日はここを通って渡合温泉にでも泊まりたかったのですが、しかし、渡合温泉ってランプしかない宿のくせに宿泊料がバカ高く、お一人様だと割り増し料金が追加されて1泊16000円も取られるのでどっちにしても予算オーバーで無理だったけどさ・・・。







しばし木曽越峠にたたずみ、高時山支線林道の万年ゲートを確認したら木曾越林道の探索を再開。ほんの数年前に完成したという木曾越林道〜木曾谷林道間の延長開設区間に突入していきますが、ここで延長開設の証を発見しました!







木曾越林道
でた! 岩石利用の林道標! 木曽越林道の林道名と「平成21(2009)」の開設年が確認できますね。その後も道すがらには延長開設区間ごとに設置された岩石利用の林道標を見かけましたが、前進するにつれて記載された開設年度は新しくなっていきます。







進むにつれてダートの開設年度が新しくなり、木曽越峠手前の石まみれでガレた区間がウソであったかのように路面状況は好転していきます。もはや走りにくさは微塵も感じられず、路面は快適ダートと言えるほどにまで良くなりました。

それだけこの区間が開設ホヤホヤということですが、しかし、右の路肩は奈落の底へと一直線に落ち込む凄まじい断崖!







どひゃぁ〜、こいつは怖いっ! 路肩のすぐ脇には目も眩むような深さで落ち込む谷間の断崖が! 林道開設の影響もあってか崩落を警戒して、谷筋の傾斜全体がコンクリ法枠ブロックの擁壁で覆い尽くされていましたが、地形的にそれだけ険しくて危うい場所であり、そのような断崖の上に林道が開設されているんだよな〜。

ちなみにこの谷の直下、およそ50m下の地点を木曾谷林道が通って(画像左から上方向)いるはずですが、もちろんここから道筋は見えていませんでした。







おお、高所をゆく山岳ダートからの景色は素晴らしいぜぇ! 赤や黄色、橙色などカラフルな秋の色彩が散りばめられた斜面がとてもきれいですが、道すがらの地味な紅葉も離れた場所から眺めることでより美しく見えてくるから不思議っ!

画像では木曽越峠(画像左)方向から標高1200m付近の等高線をなぞるように、急斜面にへばりつきながらこちらに向かってくるダートの道筋が確認できますが、これで木曽越林道がどのような場所に延びているのかがよく分かると思います。ちなみに画像中央の谷間は先ほど手前地点で見下ろした谷。







その後もしばらくは高所をゆく山岳林道ならではの見晴らしの良い爽快区間が続きましたが、気がつけば木曽越林道から木曾谷林道へと知らず知らずのうちに乗り継いでいた模様。1本道状態で両林道が繋がる接続地点に、明確にそれを示す林道標が設置されているわけではないため、かなり注意深く進まないとそうなります。

しかし、木曽越林道の延長距離は8709m、接続する木曾谷林道の延長距離は5483mなので、地図上で距離を測ればおおよその接続地点は分かります。







おお、これは良い眺めです! 木曾谷林道に乗り継いだ後もちばらくは標高1200mほどの高さを保ちながら、急峻な斜面にへばりつきつつ進んでいきますが、木曾谷林道から眺めた景色もまた大変素晴らしいものがありました!







うおおぉーっ、ワンダフル! 路肩から眺めているのは北東の方角。ちょうど下呂市方向ですが、この日は雲一つなく晴れ渡り、空気が最高に澄んだ状態なので視程もMAX状態。おかげで遥か彼方に連なる飛騨の山々の稜線もくっきりと!







快適ダートと素晴らしい景色によって徹夜走行明けの林道探索であることも忘れて、無我夢中で木曾谷林道のダートを快走中。木曽越林道〜木曾谷林道間の延長開設区間はすでに通り過ぎ、やがて徐々に標高を下げていく下り区間が開始しましたが、路面状況に変わりはなくて、その後も小気味良い快適ダート区間が続きました。

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