赤じゃり公園
  三宅島の見所スポット[ 神着エリアのジオスポット ] 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
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  神着エリアのジオスポット
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    2焼場
    3釜の尻海岸
    4椎取神社
    5赤場暁
    6ひょうたん山

村営バス「友地」バス停から徒歩5分

赤じゃり公園
〜澪が平スコリア(赤じゃり)と大久保浜〜
眼下に見える美しい海岸線が「大久保浜」です。西側の大久保港には、
山側から比較的新しい姉が潟溶岩流が流れ下っています。この崖(海蝕崖)は60m以上あり、所々に湧水も見られます。
海との間の平地には大久保の集落とともに、島唯一の発電所(ディーゼル発電)が建っています。

大久保浜の海中には、溶岩流が形作った根がひろがっていて、たくさんの魚が群れ、
素晴らしい海中散歩ができます。

山側にある小高い丘は、「澪が平スコリア」といい、
単成火山のスコリア丘(発泡した軽石が降り積もって山になったもの)です。
東側が削れて、赤く焼けた火山の断面が見えていたことから、「赤じゃり」と呼ばれていました。
色が赤いのは、溶岩中の鉄分が高温下で酸化したためです。
赤じゃりの崖は今ではすっかり木々に覆われて、見えにくくなっています。
[ GEO POINT ]側火山 Lateral volcano
火山体の山腹斜面上にできた小火山を側火山とよびます。
1つ1つの側火山は、1回の噴火でできあがった単成火山です。
三宅島の北西斜面にはいくつかの側火山が見られ、伊豆の薬師堂やこの澪が平スコリア丘がその代表です。

見た目的にはなんの変哲のない公園っぽいです

三宅島一周道路 (都212号線)を伊豆から神着方向に進むと東京都三宅支庁の手前、眼下に大久保浜を見下ろす断崖の上にあるジオスポット「赤じゃり公園」です。

都道沿いにあるのでアクセスしやすくて、三宅島を一周していると必ず通りがかるのですが、ぱっと見するとただの見晴らしの良い公園くらいにしか見えていません。通りがかると「赤砂利? どのような場所だろう?」と思ってしまいます。






1日5本しかない友地バス停

三宅島一周道路に接した歩道に三宅村営バスの「友地バス停」がありました。バスを降りればそこが赤じゃり公園ですが、しかし村営バスは右廻り、左廻りともに1日5便のみ。貴重なバスの便を途中下車で1本使ってまで訪れるほどのスポットなのかは微妙なところですが、バイクでならばもちろん気軽に訪れられますよ。






歩道の脇に小さな見晴らしスペースがありました

公園というよりも「道路脇の歩道の一部」といった感じのあかじゃり公園。大久保浜を見下ろす断崖に面して小さな見晴らしスペースが設けられています。ここから大久保浜と、太平洋の大海原を見渡せますが、よく眺めてみると歩道は赤い細かな砂利で鋪装され、さらに足元には赤茶色の溶岩があしらわれていました。






これで位置関係はバッチリだぜぇ!

おや、展望案内板がありました。案内板のイラストと眺め比べることで眺めている方向が分かるというやつですね。これによれば水平線上に左方向から順に神津島、式根島、新島、富士山、利島、大島が、そして眼下には大久保浜を見下ろすことができるみたいです。もちろん快晴に恵まれればの話ですけどね。






大久保港背後の崖は噴火で溶岩が流れ下ってできた海蝕崖

おお、見晴し台の左手には大久保浜と大久保港が! ここでは海岸線が美しく弧を描いた大久保浜がジオスポットになっているのですが、ジオスポット案内板によれば、大久保港の背後に切り立つ崖にも注目して欲しいとのこと。

港の背後にそびえる崖は「姉が潟溶岩流」が流れ下ってできた海蝕崖で、その高さは60m以上もあります。また、大久保浜の海中には溶岩流が形成した岩礁が広がっているそうで、そこにはウミガメやたくさんの魚が群れているそうですよ。

しかし、あかじゃり公園からの眺めはスケールが大き過ぎて、見晴しスペースからは何もかもが小さく見えていたな〜。






これは元からあった古い案内板

あれ、すぐそばにイラストがまったく同じ展望案内板がありました。でもたぶんこれは元からここにあった案内板。古くなっても撤去されていないため、新旧同じ内容の案内板がすぐそばに並んでいただけか・・・。






今は木々に覆われているこの崖が赤いことが「赤じゃり」の由来

続いて右方向を眺めてみますが、 凄い高さですね。 あかじゃり公園は高さ 50 mもある海蝕崖の上にあるので、大久保集落があんなに小さく見えています。丸い筒のような建物は三宅島内燃力発電所で、これは三宅島唯一となるディーゼル発電所です。

ジオスポット案内板には「山側にある小高い丘は澪が平スコリアといい、単成火山のスコリア丘です」と説明されていますが、あかじゃり公園はその「澪が平スコリア丘」の上に位置しています。スコリア丘の海側が崩れて、公園から見下ろしているこの崖に赤く焼けた火山の断面が見えていたので、「赤じゃり」と呼ばれていたんですね。

ただし、赤じゃりと呼ばれるスコリア丘の崖は今ではすっかり木々の緑に覆われています。だから「赤」と言われてもイマイチ分かりにくい・・・かもしれません。






自販機の少ない三宅島では嬉しい無料の水飲み場も!

おお、これは嬉しいな! 公園に水飲み場は付きものですが、あかじゃり公園にはそれがちゃんとありました。しかも水飲み場は生きているようで、蛇口をひねると水が出ました。自販機の少ない絶海の孤島三宅島ではなんとも粋なはからいだぜぇ!

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