大里遺跡
  三宅島の見所スポット 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
 [15]大里遺跡 / Ozato Iseki   もどる  

  坪田エリア
  坪田エリアの見所スポット
     1 大路池
     2 迷子椎
     3 大路池展望台
     4 アカコッコ館
     5 三池浜
     6 三池園地
     7 三池港
     8 三池港船客待合所
     9 伊豆三池港突堤灯台
     10 サタドー岬灯台
     11 クラマ根
     12 ツル根岬
     13 ベンケ根岬
     14 三宅島空港
     15 大里遺跡

猛烈な藪で完全に覆い尽くされていた大里遺跡

沖原海岸から坪田集落に向かう農道を進んでいくと途中にある「大里遺跡」です。なんの変哲のないササ藪にまみれた場所で、そこに遺跡を示す黒い案内板がぽつんと設置されています。大里遺跡の発掘調査は1973(昭和48)年に行われましたが、すでに50年近くの年月が経過しているので、遺跡はすっかり藪に埋れてしまったようです。






藪の中に大里遺跡の説明板が!

三宅島大里遺跡
三宅島の南東部、海岸線近くの台地緩斜面上に立地する弥生時代中期の集落遺跡です。
昭和48(1973)年1月、農業構造改善事業に伴う農道工事の際に、現地表下2mから遺物が出土したため、
村教育委員会により発掘調査が行われました。

出土した遺物量は豊富で、静岡・神奈川県域に分布する弥生時代中期の土器が
特にまとまって出土しました。
本遺跡は離島に所在していますが、本州に違わぬ豊かな弥生文化を有していたことが明らかになりました。
本遺跡に時期的に先行する遺跡として神着地区の島下遺跡などが知られています。

東京都教育委員会
早い話が大里遺跡は弥生時代中期の集落遺跡で住居跡や石器、土器が発掘されているということらしいです。伊豆諸島にも弥生時代の遺跡は数多くありますが、大里遺跡が発掘されるまでは集落遺跡が発見されておらず、その点でも貴重なんですね。

遺跡からは農耕を示すオオムギの種子が発見され、農工具の石器や、黒曜石を素材とする収穫具も出土していますが、海岸に近いのに漁撈具がほとんど発見されていないことから、畑作農耕に重点を置いた定住的な集落だったことがわかるそうです。

なお、付近には動物の骨や歯が大量に出土したココマノコシ遺跡がありますが、この時代すでに、集落ごとに農業や漁業などの分業が行われていたらしいです。






ただのササ藪にしか見えていません

大里遺跡の範囲は意外と広くて農道の両側に広がっているらしく、東京都の史跡として指定されている範囲は2967平方メートルにも及びますが、現在は立ち入る隙もないほどすっかり藪に埋れていて、ここが遺跡だとはとても思えない状況です。それでも構わず藪をかき分けて立ち入ってみようとすると・・・。






酷い藪まみれの遺跡には怖い生き物も!

なんと、農道脇にマムシ出現に注意を促す立看板が! 三宅島はマ毒ヘビがいないので野鳥の楽園とも言われていますが、「注意! この付近で、マムシらしき蛇の目撃情報がありましたので、注意してください。」だって!

果たしてマムシが出現するかどうかはわかりませんが、三宅島にもヘビがいることだけは確かなので、藪に覆われた遺跡に立ち入るのはやめておいた方がいいかも・・・。

 ジオスポット[ 三七山 ]へ