坪田エリア 坪田エリアの見所スポット 1 大路池 2 迷子椎 3 大路池展望台 4 アカコッコ館 5 三池浜 6 三池園地 7 三池港 8 三池港船客待合所 9 伊豆三池港突堤灯台 10 サタドー岬灯台 11 クラマ根 12 ツル根岬 13 ベンケ根岬 14 三宅島空港 15 大里遺跡 |
クラマ根という岩礁を掘り込んで作られた三池港 |
三宅島東部に位置する東海汽船の大型定期船が寄航する「三池港」です。「クラマ根」という岩礁を掘り込んで建設された港には「三池港船客待合所」および「伊豆三池港突堤灯台」があって、大型定期船が接岸する岸壁はクラマ根を取り囲んで保存する形で設計されているのが特徴かな。 三宅島では定期貨客船の就航率を上げるため、風向きや波浪の状況によって接岸する港を使い分ける「1島2港方式」が整備されていて、通常、東海汽船の定期船は島の西にある錆ヶ浜港に入港しますが、西風が強い日にはこの三池港に入港するんですね。ちなみに錆ヶ浜港、三池港が使用不能な時は伊ヶ谷港に接岸することもあります。 |
2000(平成12)年の噴火のさいには使用不能になりました |
雄山の山腹を周回する雄山環状林道から眺めた三池港。標高300mからの眺めはとても素晴らしく、火口から続く斜面を一気に下った海岸に港が位置している様子がよく分かりますね。しかし、そのことが2000(平成12)年の噴火では仇になっています。 すなわち、噴火の噴煙がこの斜面を下って三池港を襲い、地盤地下も発生して使用不能になってしまったんだよなぁ・・・。立ち枯れた樹木の幹や砂防ダムが港に向かって下る斜面に生々しく見えています。そういうわけで阿古漁港に錆ヶ浜客船待合所が整備されましたが、三池港はそれまでは東海汽船の定期船が発着するメイン港でした。 |
三池港に向かう道沿いで見かける廃屋群 |
都212号線(三宅一周道路)から緩い下り坂で沖平の寂れた集落を三池港へと続く2車線舗装の道ですが、コンクリートの残骸を晒した廃屋ばかりな一角がありました。噴火で放棄されてそのまま放置されているようですが、この雰囲気、とてもこの先に大型貨客船が接岸できる整備された港があるとは思えない・・・。
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定期船が寄航していない時の三池港はとても静か |
ですが、すぐに広い三池港の敷地が見えてきます。でも港はひっそりとして人の姿もほとんどなかったです。東海汽船の貨客船が通常通り錆ヶ浜港に入港すれば当然ながら三池港には姿を現すこともありません。 しかも、貨客船が三宅島に到着するのは早朝(5:00)と昼過ぎ(13:25)の1日2回だけ。なので定期船が寄航していない時の港はとてもひっそりとしています。 |
敷地内には青や白のコンテナが置かれています |
広い港の敷地内には貨物輸送用のコンテナがあちこちに置かれていました。白いコンテナは三宅島漁業協同組合所有、青いのは東海汽船のコンテナですね。 また、三宅島に寄港する船会社は東海汽船だけではなくて、貨物輸送専門の伊豆七島海運の船もたまに寄航します。当然ですが、港では人の乗り降りだけでなく、島外からの生鮮食料品や冷凍品、雑貨など貨物の取り扱いも行われます。 |
バイクで乗り入れもできる突堤の先端 |
本日は三池港に寄稿しないのか、定期船の姿もなくてひっそりとしていた昼下がりの三池港の岸壁。防波堤の先には釣り人が数人小さく見えていますが、船が寄航していない時の突堤は絶好の釣りポイントらしく、小春日和で波も穏やかな時は吹き付ける海風がとても心地よい場所ですが、強風や悪天候で海が時化た時は危ないですよ〜。 2000(平成12)年の噴火以前は、岸壁の長さは80mしかありませんでしたが、順次延長されて、最終的には150mほどになるみたいです。突堤をよく眺めると先端が「く」の字に折れていますが、それは大型定期船が安定して接岸するための港の静穏度を確保するためですよ。突堤は見た目以上に長いので、先端まで歩くと結構時間がかかります。 |
港の右手には御蔵島が! |
お、あれは御蔵島だな! 頬を撫でる海風が気持ちいいですが、晴れた日には岸壁右手の沖原海岸の沖に御蔵島の島影が見えています。港は岩礁地帯を掘り込んで建設されているので、岸壁のそばにはにゅっと海に突き出た岩礁も見えていますね。
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荒波が押し寄せるので以前は欠航率も高かったです |
今度は逆に沖原海岸から三池港を眺めてみるとこんな感じかな。突堤付近は押し寄せる波で白く波立っていますが、それでも突堤のおかげで港の中は意外と静かでした。しかし、とくに強風や悪天候でもない普通の日でも海はこんな感じなので、港が改良される前は定期船が接岸できすに引き返すことも多くて、欠航率は高かったんですね。
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三池港のすぐ背後には圧倒的迫力で迫りくる雄山の勇姿が! |
岸壁で陸側に振り返ると目の間に雄山が大きく見えています。三宅島を初めて訪れてタラップから降りた瞬間、最初に目に飛び込んでくる景色ですが、三宅島ブルーと呼ばれる海の青さよりも、まずは目前にそびえる雄山のダイナミックさに感激してしまうことでしょう。ここは「火山島、三宅島にやって来たぜ!」感が半端ないですよ。
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サタドー岬を望む岸壁のポッド |
岸壁のポッドです。始終、潮風を受けて元の色がわからないくらい赤茶色にサビを纏っていました。大型客船が接岸中、ロープを繋ぎ止めておくためのものですが、これって岸壁から海を眺める時に腰かけるのにぴったりな椅子にもなるんだよな〜。
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三池港付近の海岸に続く溶岩層の断崖 |
岸壁の左側後方には海岸伝いに崖が連なって見えていました。赤黒い溶岩の地層が波に侵食されて露出していますが、20mにも及ぶ崖の高さが噴火で吐き出された溶岩の量を物語っています。三宅島はどこも噴火に関係した地形ばかりですが、凄いのはそのスケールの大きさ。圧倒的な迫力で見る者に迫ってくるんですね。 海岸に続く崖も港から眺めるとたいして高くもないように見えていますが、実際はもの凄く切り立った恐ろしい断崖になっていますよ。また、視線を凄まじい斜面の中腹には、こちらを見下ろすようにして延びる雄山環状林道の道筋が見えています。 |
御蔵島をバックに断崖の下に突き出す三池港 |
三池港の北に位置する三池浜からも港はよく見えています。大きな建物は三池港船客待合所で、港から海岸沿いに連なる断崖の様子や、背後の洋上に大きく浮かぶ御蔵島の島影などがバッチリでしたが、アングル的にはイマイチかな。海に突き出た港の突堤が長いので、全てを一枚の画像に収めるのは意外と難しいです。
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