ふるさとの湯
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三宅島滞在中に一度は必ず入っておきたい温泉です
ふるさと体験ビレッジにある三宅島で唯一の温泉施設です。 1995 (平成7) 年に三宅村が整備した施設で、 2000(平成12)年の火山活動で休業していましたが、 2007(平成19 ) 年に運営を再開されています。

錆ヶ浜港からも近く、三宅島を訪れる観光客は必ず訪れる人気の施設で、宿によっては風呂代わりに無料券をくれたり、温泉まで送り迎えしてくれることもあります。一日の終わりや三宅島林道探索で疲れたらここはぜひともよっておきましょう。

[ 料金 / 大人500円 子人250円(6歳以上12歳未満) 岩盤浴(90分)500円 ]
 ※岩盤浴のみの利用は不可
[ 定休日 / 水曜(祝日の場合は翌日)]
[ 営業時間 / 11:00〜21:00(4〜9月) 11:00〜20:00(10〜3月)]
[ Tel 04994-5-0426]






夕方には多くの人で賑わうふるさとの湯

ふるさとの湯の正面入口です。やはり日本人は「温泉」に弱いようで、現在、三宅島に1箇所しかないふるさとの湯には老若男女を問わず皆さん訪れており、午後3時を過ぎた夕方になると訪れる人で賑わいます。

でも正直、伊豆諸島の中でも特に火山の島として知られる三宅島のくせに「温泉は1箇所だけ?」と思ってしまいます。八丈島には8箇所もの温泉施設があるというのに、三宅島ではここだけというのは確か少ないので調べてみると、「ふるさとの湯」のほかに以前は「三七山スポーツ公園健康ランド逢ノ浜の湯」というのがあったようです。

しかし、 逢の浜源泉を利用して2000 (平成12) 年1月にオープンした三七山スポーツ公園健康ランド逢ノ浜の湯は、その後の噴火で、開業して僅か1年たらずで火山ガス高濃度地区に指定されて閉鎖。そのまま現在も廃業状態になっているみたいです。





えぇ、バスの便は1日にだったの2本だけ?!

ふるさとの湯の前の駐車場の片隅には三宅村営バスの「ふるさとの湯バス停」がありました。バスに乗れば阿古の中心地、錆ヶ浜港から2分でやって来れますが、バスはふるさとの湯営業日のみ運行。 しかも1日2便だけ・・・。公共の交通機関の利用ではお話になりませんが、でも錆ヶ浜港から歩いてやって来れる距離なのが救いかな。

参考までに村営バスのダイヤは以下の通り。もちろんバイク持参ならば時間は関係ないですが、夕方の便で滞在時間が48分しかないのはちとキツいなぁ・・・。

錆ヶ浜港入口 11:54 → ふるさとの湯 11:56
ふるさとの湯 12:34 → 錆ヶ浜港入口 12:36

錆ヶ浜港入口 15:44 → ふるさとの湯 15:46
ふるさとの湯 16:34 → 錆ヶ浜港入口 16:36






宿でもらったふるさとの湯のチケット

ふるさとの湯の利用券。これは阿古で宿泊した「やまのべ旅館」の女将さんに「温泉には入ってきましたか?」と、サービスでもらったもの。チケットには三本嶽に沈む夕日の写真がバーンと大きく載っています。





海岸に湧く夕景浜源泉を利用したふるさとの湯

内湯と露天風呂のあるふるさとの湯ですが、温泉は緑色が買った茶色くて僅かに鉄味のある塩辛いぬるめの湯です。太平洋を望む露天風呂とのことですが、湯に浸かったままではなくて、立ち上がれば海が見えるといった感じかな。しかし、湯は熱過ぎることもないのでのんびりと長く浸かっていられるのがいいですね。そんなふるさとの湯の泉質と効能は温泉は以下の通り。

泉質 / ナトリウム-塩化物温泉 湧出量 / 毎分570l 泉温 / 43.5℃
効能 / きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、うちみ、くじき、関節のこわばり、慢性消化器病、痔疾,冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進

ちなみにふるさとの湯の温泉はこの場所で湧いているのではなくて、 北に 1.2 キロ離れた夕景浜の「夕景浜源泉 (湯の浜温泉 ?)」から 2190mの送湯管を通じて送られています。源泉温度が低いので、ボイラーで加温して給湯しているそうですよ。

三宅島にはもともと 「湯の浜温泉」 と 「逢の浜温泉」 の2つの温泉がありましたが、1983(昭和58)年の噴火で新たに「新鼻温泉」と「海岸温泉」が湧いたそうです。

湯の浜温泉は阿古地区の北の大鼻付近にあり、 古くは波打ち際で 39 ℃ほどの温度で自然湧出していましたが、 その後、 海岸から20 〜30m陸側の地点でボーリングしてみたところ、 湧出温度は 50℃あったそうです。 現在、ふるさとの湯が利用する夕景浜源泉はたぶん湯の浜温泉に属する温泉だと思います。

逢の浜温泉は 1962 (昭和37) 年の噴火によって三七山山麓の逢の浜海岸に湧出した温泉ですが、 1983 (昭和58) 年の噴火によって現在は利用(三七山スポーツ公園健康ランド逢ノ浜の湯)が中止されています。さらに火山活動による安定した熱の供給が得られず、 1973(昭和48)年では46.7℃であった泉温が1987 (昭和62)年には23℃にまで低下しており、もともと温泉の温度は年を経るごとに下がっているらしいです。

新鼻温泉と海岸温泉は定常的には存在しない温泉として1983 (昭和 58) 年の噴火で新しくできた温泉です。新鼻温泉は噴火によって新鼻海岸に新たにできたスコリア丘の基部にある小火口内に水が溜まってできたもの。一方の海岸温泉は新鼻海岸の波打ち際から 30mほど陸側の地点で地下に浸透した海水が火山活動によって 50〜60 ℃に暖められて湧出したものですが、 その後の火山活動の低下によるためか、 1985 (昭和60)年7月にはどちらも完全に消滅しています。

それはともかく、三宅島の温泉は海岸に極めて近い場所に分布するのが特徴で、温泉の水は海水と天水が混ざった混合物、もしくは海水そのものだそうですよ。だからふるさとの湯の温泉は塩辛くてしょっぺぇのかな〜。





缶コーヒー片手に海を眺めて湯上がりタイム!

温泉に入って温まったら、駐車場の片隅で風呂上がりに今崎海岸を眺めてたたずみます。館内の自販機で買った缶コーヒー片手に海を眺めながらまったりと過ごしますが、火照った身体に吹き寄せる海風が心地良くて最高に気持ちよかったです。

ハンドルにお風呂セットの袋を引っ掛けて風呂上がりに辺りをぶらぶらしていたら、温泉に入りにやって来た島のレンタルスクーターがいつの間にかWRの横に止まっていました。エンジン付きという移動手段があれば、いつでも好きなタイミングでやって来れて、時間を気にせず長湯で温泉を楽しめるんだよなぁ。

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