阿古エリア 阿古エリアの見所スポット 1錆ヶ浜船客待合所 2阿古漁港 3いきいきお魚センター 4土屋食品 5三宅島郷土資料館 6ふるさとの湯 7ふるさと味覚館 宙 - SOLA - 8レンタバイク朝信 9火山体験遊歩道 10 富賀神社 11 富賀浜 12 新鼻 13 新鼻新山 14 錆ヶ浜 15 夕景浜 16 人形岩 17 村営牧場跡 18 噴火災害保存箇所 19 笠地観音と若返りの珍木 20 差出神社 21 火戸寄神社 22 荒島神社 23 阿古集落跡 |
雄山環状林道のダート区間にある史跡系のスポットです |
雄山環状林道を七島展望台入り口から南戸林道分岐方向に進むと、南戸林道の分岐を過ぎた少し先のダート区間に現れるのが「笠地観音」と「若返りの珍木」です。 火山系やジオスポット系の場所が多い中で、ここは史跡系のスポットなのでどちらかといえば地味な場所。観光客がわざわざ訪れる類の場所ではありませんが、すぐそばにジオスポット「笠地」があるので、場所的に迷うことはありません。 |
ベンチとテーブルがあって休憩できるようになっています |
入口から眺めた笠地観音(奥)と若返りの珍木(手前左)です。林道沿に広がるオオバヤシャブシなどの藪が小さく開けて観音さまの白い象と今は枯れてしまったシイの古木が立っていますが、他にはベンチがあるだけの場所。 敷地の隅にベンチとテーブルがあるので、休憩するにはちょうど良い場所ですが、観音さまの像が立っているので、雰囲気的にはウキウキと楽しくなるような場所ではないかも。どちらかといえば観光客よりも地元民の方が多く訪れるようなスポットかな。 |
ご利益を求めてお供え物が手向けられていた観音さま |
敷地の奥におわす観音さまの立像。石碑と石板が置かれ、縁結びの観音さまには参拝客が訪れるようで、花やミカン、ジュースがお供えされていました。一瞬「なにかの供養系?」と身構えてしまいますが、これは縁結び系なのでご安心ください。 しかし、わざわざ三宅島まで縁結びのご利益を求めてやってくる人も考えられず、そこまでの知名度はないはず。お供え物の数々は島民の方が供えたものでしょう。 |
観音さまの縁起を記した石板 |
笠地観音の縁起 | ||
笠地とはこのあたりの地であり、観音とは観世音菩薩の略称である。 中山金助とお蘭は仲むつまじい夫婦であったが、子宝に恵まれない淋しさがあった。 「嫁して三年子無きは去る」という諺が女房のお蘭を苦しめた。 お蘭は日頃信仰する観音様に子宝を授けたまえと必死に祈願した。ある夜お蘭の枕辺へ白髪痩身の老翁が現れ 「笠地と云う場所に椎の木あり、その凸所をなでさすり、 我が名を称えべしすなわち念願かなうべし」と告げた。 お蘭は早速この椎の木を探し凸所にすがって一心に祈ったところ老翁の予言のとおり子宝に恵まれた。 金助・お蘭がお礼のため祀ったのがこの観音で、別名を中山観音とも云う。 子授け観音・縁結び観音として著名である。 現在、ご神木となった椎の木は、平成12(2000)年度の噴火災害によって枯れてしまった。 |
子宝や縁結び、安産の他にも家庭内平和までにもご利益があると云う笠地観音。 厳しい島の環境で暮らす島民の心の拠り所となっていたみたいだな。 縁起の中に登場するお蘭さんがさすったという椎の木は「若返りの珍木」のことで、 観音さまとシイの木がセットで祀られているんですね。 ただし、平成12(2000)年の雄山噴火でご神木の方は枯れてしまっていますけど・・・。 |
一度は再建されたのに二度の噴火でこのように・・・ |
同じ敷地内にあるシイの木のご神木です。幹周りの太さもかなり大きい古木で樹齢も高かったでしょうが、残念ながら平成12(2000)年の噴火の火山ガスで立ち枯れてしまったそうです。火山噴火の影響はご神木だろうがまったく容赦はないなぁ・・・。 大地にしっかりと根付いたシイの木の力強さにすがって子宝のご利益を見出したのでしょう。幹のボコボコを三さすりして根の周りをクルクル回るとバッチリなんだとか。 |
ご神木ではなくて「珍」木となっている説明板 |
若返りの珍木 | ||
大地をふまえて起つこの老木は、椎の木で「老木にしてこの若さ」 男女にして性にお悩みの方は、若木のシンボルを三回オサスリして珍木の股をくぐるとその効果があると言われ、 また未婚者は良縁に恵まれると言われる。 三宅村 |
へへ、しかしよくまあ、そこまでストーリーを考えたものよ。おおらかな島ならではというか、これじゃあ、二人だけで訪れる密かな名所にもなるわな。しかし、シイの貴重な古木が立ち枯れてしまったのはちょっと残念。
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