差出神社
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     23 阿古集落跡

錆ヶ浜港に近い都道沿いに鳥居の見える差出神社

三宅島はもともと神社の多い島で、阿古の集落内を都道伝いに歩くいていると神社の鳥居をよく見かけますが、「差出神社」も阿古に多くある神社の一つ。錆ヶ浜港から三宅一周道路を坪田方向に歩いていくと、すぐに村営の錆ヶ浜港入口バス停があって、その脇に道路に面して白い鳥居が立っています。






通称「さしで様」で信仰を集める差出神社

都道沿いの森に埋もれるようにして鳥居と小さな祠が建っている差出神社です。道路に面した石鳥居は新しかったですが、その奥に鎮座する祠はそれなりに古い模様。しかし荒れている様子は微塵もなくて、ささやかな境内はきれいに掃き清められており、近在の人々が信仰を捧げていることがわかります。






剣の神様を祀っている差出神社の由来板
差出神社
この神社には、剣の神が祀られている。剣の神は物忌奈命(ものいみなのみこと)の弟で、
大蛇退治の際大蛇を最初に退治したのがこの剣の神であり、
その時使用した刀が今も富賀神社に伝わる「蛇切りの太刀」であるといわれている。

またこのあたりを「錆ヶ浜」というのは、この刀の錆を落としたからであるともいわれている。
一説に、この神社は「ヤマブキ沢」から流出した細長い溶岩流の上にあり、
その周辺の地に「上サビ」「中サビ」「下サビ」等の地名が残っている。「サビ」の意味は、溶岩流の鉄錆色に由来し、
剣とは細長い溶岩流自体のことであるともいわれている。

三宅村
神社の由来板によれば、差出神社は剣の神様の差出命を祀る神社みたいです。なぜ剣の神様が祀られているのかというと、伊豆諸島には神様が大蛇を退治する伝説があるのですが、大蛇を退治した場所が三宅島で、剣で大蛇を退治した神様が差出命なので、剣の神様としてここに祀られているんですね。その時に使用した剣は「蛇切りの太刀」として富賀神社に伝わっているそうです。

そのことは三宅島の地名の由来にも関係しており、「錆ヶ浜」という地名は蛇切りの太刀のサビを落とした場所だということからきているみたいです。






神社の由来を記した説明板もあります

石鳥居の奥にある差出命を祀るささやかな祠。差出神社は由来板が立っていなければ見過ごしてしまいそうな小さな神社ですが、されど、このささやかな神社が伊豆諸島の大蛇伝説や、錆ヶ浜という地名の由来に密接に関係していたとはね〜。

ちなみに差出命が大蛇退治で使用した「蛇切りの太刀」を造ったのは、火戸寄神社に祀られている迦具突智神(かくつちのかみ)という神様ですよ。

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