浅沼稲次郎生家
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  神着エリア
  神着エリアの見所スポット
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神着の家並みの中にある通称「浅沼公園」

都212号線(三宅一周道路)を離れて神着の町並みを散策していたら児童公園を見つけました。通称「浅沼公園」と呼ばれる滑り台のある普通の児童公園ですが、「浅沼」といえば三宅島で最も多い苗字。島内には浅沼と名のつくお店も多いのですが、まさか児童公園にまで浅沼の名が付けられているとは、なんとも浅沼づくしですなぁ。

遊ぶ子供の姿もなくて閑散としていた公園を眺めると、敷地の奥になにやら平家の木造家屋がありますよ。人が住んでいる気配はないですが、なんだろう、この家は?






児童公園となって保存されている浅沼稲次郎さんの生家

児童公園の敷地にある家屋に近づいてみますが、実はこれ、三宅島出身の政治家である浅沼稲次郎さんの生家でした。浅沼稲次郎さんと聞いてもあまりピンと来ませんが、明治31(1898)年に神着村の村長の庶子として生まれ、のちに日本社会党書記長、委員長を歴任した人物です。巨体と大きな声で全国を遊説する姿から「人間機関車」の異名をとり、「ヌマさん」の愛称で親しまれたそうです。

しかし、昭和35(1960)年、東京日比谷公会堂で演説中、突然演壇に駆け上がった17歳の右翼少年に軍刀で刺殺されています。その場で取り押さえられた犯人の少年は、その後東京少年鑑別所内で首を吊って自殺していますが、刺殺の瞬間が映像で残されていることで事件はよく知られていますね。

小さい頃、なにかの番組でその衝撃の映像を見た覚えがありますが、浅沼稲次郎さんの生家がこんなところにあったなんて知らなかったです。ちなみに、その場で朝日新聞のカメラマンが撮影した刺殺の瞬間の写真は世界各国に配信され、ピューリッツァー賞を受賞するなど、事件の映像と写真は世界に大きな衝撃を与えました。

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